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ブックカバーチャレンジ2日目

#ブックカバーチャレンジ

さて、二冊目は「帰ってきた怪獣VOW」だ。こちらは宝島社のVOWの特撮ヒーロー版。昭和、平成の特撮ヒーローのどこか変な所を愛情を持ってイジる。
同時期に柳田理科夫という人の特撮ドラマを科学的に検証して、「ウルトラセブンは設定の体格の数字だと、実在した場合は自分の体重の重さで潰れる」とかなんとか、化学理論や計算でおかしい事を突っ込んでいく本がとても売れていたが、はっきり言ってそれは全然魅力を感じなかった。

「空想科学読本」は情の全く入らない冷静なコンピューターのような分析で特撮作品の矛盾をつきまくるんだが、全体的に小バカにしたような感じが鼻をついた。この著者は実は特撮ものを本当に好きじゃないような感じがしたし、おそらく、実際に大部分はそういうカルチャーに興味がない層が買って面白がっていたのだと思う。

一方、「怪獣VOW」は、不完全な部分やいい加減な部分を愛でた上で、笑っている感じだった。

どちらも小馬鹿にしてる感はあったけど、理詰めで詰めるよりも、視点を変えたり、ちょっと冷静になって考えて対象さらにを面白くする、という視点はこのVOWによって身につけたかも知れない。
荒唐無稽さやちょっと間抜けな感じが面白さに繋がると知ったのはこれがきっかけだった。

これは今になって思うと後の街頭技巧ストリートテクニックにかなり影響があると思う、自分にとっては非常に重要な一冊だ。

これをきっかけに特撮ヒーロー番組の楽しみ方に拍車がかかり、大学生の頃に夏休みの午前中に少年アシベと続けて「夏休み子供アワー」的な感じで再放送していた「仮面ライダーV3」を見て、よくドクトルGの「仮面ラーイダV3!」という発音を真似しては、同級生にまるで理解されなかったのを思い出す。

当時は70年代の特撮ものは滅多に再放送されることもなく、ビデオソフトも出てないものが多く、買うのも高価だったので、レンタルショップを回ったりして数少ない昭和のヒーローものを探し回って借りていたものだ。
今はサブスクやyoutubeで当時観たくても見れなかった70年代特撮ものが見られるので良い時代になったものだ。

ありがとうの一言です。本当にありがとう!