マンバ読書会『2019年上半期のマンガ』イベントレポート【2019年6月】
6月29日(土)に、東京・豊島区にある『Comic Cafe & Bar しょかん』にて開催されたマンバ読書会「2019年上半期のマンガ」。
スペシャルゲストとしてご参加いただいた、マンガソムリエの兎来栄寿さんによるイベントレポートをお楽しみください!
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紫陽花の花も見頃を過ぎ、今年もあっという間に半分が終わってしまった今日この頃。皆さまいかがお過ごしでしょうか。マンガソムリエの兎来栄寿です。
6月29日(土)、2019年上半期のマンガを語るマンバ読書会が行われました。
前日には令和初となる台風が関東にも近付きあいにくの天気となってしまいましたが、マンガをこよなく愛する皆様の熱量にまったく衰えはなく!
この日もいつもお世話になっている池袋のBook Cafe&Barしょかんさんにて開催。余談ですが、前日には「新刊を語る会」というイベントも催されており、私を含め連日通っていた方の姿もちらほらと。
しょかんさんではオーナーさんや店長さんが優しく、時には冗談も交じえつつ朗らかに接して下さりいつも感謝です(6月で開店2周年を迎え、今だけ限定でポイントカードの配布なども行われていますので良ければ遊びに行ってみて下さい!)
曇天の下ですが、愛の重みを背負いながらどんどん集まる皆さんの推しマンガ。
いつものマンバ読書会でもそうなのですが、今回は特にこの半年の中から更に厳選された珠玉の作品たちが集まって来ていたので密度がとても濃く「圧」が非常に大きかったです。
悪天候により到着が遅れる方も複数いらっしゃったため、開始時間をやや遅らせながらのスタート。
各テーブルでは自己紹介カードを取っ掛かりに、初対面同士でもすぐにマンガ談義の花が咲き始めました。
こちらはある方の今年上半期の推し。
堕天作戦
ひゃくえむ。
邪剣さんはすぐブレる
ダブル
というラインナップですが…
何と! 試し読みへのリンクとなるQRコードを付けた布教用のシートまで手作りして持参していらっしゃいました。ファンの鑑ですね!
しょかんさんが一杯一杯丁寧に作って下さる美味しいドリンクも飲みながら、テーブルごとの楽しい会話が弾んでいました。
ある程度場が温まり人も揃ってきたところで、筆者による「2019年上半期の有名アワード各種にはあまり登場しないかもしれないので紹介しておきたい作品」を語るコーナー。
斬新な演出が多用され、火の鳥ばりの遠大なスケールのお話もある短編集『有害無罪玩具』
美しいヨーロッパの国々の景色や文化と穏やかなドラマに癒される『エーゲ海を渡る花たち』
出版して下さった駒草出版に感謝しかない奇跡のハードSF短編集『惑星の影さすとき』
編集者不要論が叫ばれる今、マンガとマンガ家と編集者を真摯に描く『マンガに、編集って必要ですか?』
谷崎潤一郎の春琴抄を美麗なタッチで艶めかしくコミカライズした『ホーキーベカコン』
相手を絶頂させた者が勝ちという、8つの部族の王を巡る戦いに身を投じるBL『8人の戦士』
伝説の雑誌ガロの歴史の裏に存在する命を賭した実録ドラマに涙する『全身編集者』
無職になっても大丈夫、誰でもお金を貰いながら技能を学べると教えてくれる『ぴっかり職業訓練中』
病院訪問教育という世界を描き教育について考え学ばせてくれる『マジスター 見崎先生の病院訪問授業』
作者の実体験が綴られ読むことで身近な医療知識も得られる『漫画家しながらツアーナースしてます。』
電子専売なのがあまりに勿体ない2019年中でもトップクラスに素晴らしい『センコウガール』
同じく2巻が電子専売となってしまったものの面白さは折り紙付きのSF『好奇心は女子高生を殺す』
以上の作品群を紹介しました。
何人かの方に「絶対買います!」、「今ポチりました」と言って頂けて大変嬉しかったです。
その後はマンバ読書会恒例の参加者が持ち寄ったマンガの撮影タイム!
6人がけのカウンターテーブルを埋め尽くす様子は圧巻…!
外からの様子はこんな感じ。
複数持ち寄られたのは以下の作品でした。
2冊…ひょうひょう ライドンキング スキップとローファー
3冊…付き合ってあげてもいいかな
そうこうしている内にお馴染みの軽食が提供され始めました。
ワンドリンクに軽食もつき、さらにマンバへの書き込みを行うことでの割引サービスもあるのでお世辞でなくリーズナブルなイベントだなといつも思います。
その後、席替えも挟みつつテーマトークのお時間。
くじを引いた番号のテーマについて、楽しく語っていきます(ある程度語ったり話すことがなかったりすればサクサク次のテーマへ!)
「2019年上半期のベスト5・ベスト10」
「この上半期に初めて知った作家のマンガは?」
「最近Twitterでバズったマンガ」
「もっと人気が出て欲しい作品・作家」
「マンガを買う時の基準」
などなど、様々なテーマで語り明かしました。
「まだ単行本が発売されていない注目の新連載は?」という質問では、岸本斉史さんの新連載『サムライ8八丸伝』や、『SPY×FAMILY』、『新・信長公記 〜ノブナガくんと私〜』の名前が上がり、ジャンプ+やヤングマガジンが今とても面白いといった話も盛り上がっていました。
会の終わりには、初対面同士ながらお互いの推し作品を交換し合うという幸せな布教活動も行われておりました。
「私が世界と繋がれるのはマンガだけだから」
というのは『マンガに、編集って必要ですか?』のセリフですが、マンガがあれば私たちは繋がれる。
素晴らしい感動や興奮をもたらしてくれるマンガという存在にあらためて感謝を覚えた夜でした。
年末にもぜひ、またこうして多くの人と語り合えたらなと思います。
【参加者の方々の感想】
『マンバ』は秒でいいマンガが見つかるウェブサービスです。
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