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すみ子 後編

20 ユーグリッド、薄情ロスト


ユーグリッドわたしもくっつけてあそんでね
女の生身に抜刀は大変でした
呼吸確認お願いします

バリバリ 
プリントごっこの(グシャピカッ)印刷
圧押して、一回一回壊れる感じ

写真家だけど、現場行くと医者

どういうあらわれ方した?
ケンジロウ?目的がはっきりしてた 
くじらいトップ目の登場の仕方

裸のレディが横たわる
(スポット もっとこれくらい下さい 
光源エリアサークル) 
はがね銀色ナマスの剣直立手前


ウヂTVのアナウンサー、ウチナアナが意を決したように…
俺がチャンネルを選んで、数字で

1 3 4 6 8 10 12 

と並んでいて、それを抜き取って質問したら、
自分の(ウチナの)チャンネル選んだのかな。
(選んだところは白光、それ以外は灰色消光)
そしておもむろに、俺の手をつかんで、

「いきましょう、いっしょに来てください」

自宅に行くつもりらしい。
人目もはばからず手を交差、重ねて
俺は、人のクラス2組?同じクラスになってない奴のところに気さくに飛び込んでいって、「よっ」と声をかけて、多少よそ者っていう自覚 空気を感じて、エンターテイメントさんもいるクラス?半分やけ?スミから、はなれるため?

「……ふっふっふっ、わかってるでぇ。うちをそんなに甘くみんといてなぁ。別にいいんやで。女のにおいがする、けどなぁ……」

石階段をひょっと上がり、その辺りで嗚咽嘔吐が繰り返し込み上げひどくなる。

「おえええおええええ、うー」
「大丈夫?」

ウチナアナが背中をさすってくれる。歩きつつ嗚咽こぼし、
チャンネルが合ったから、ここまでしてくれるんだろう。

ユメ小?わが学びや……

スミに重ならないように、
スミのオブジェか何かにふれて、
それを遠ざけようと、
(姿を似せてるんじゃなくて 
ブツ、抽象コアのかたまり)

「別に、どうでもなかったんだよ……わたしとしてはね……」

間接的にスミの言ってるのがきこえる。
見えないけど向こうも移動しているので、鉢合わせないように。
 

家庭用ゲーム機の機能を年代ごとに振り返るような、
「この年、19個 持てるようになる」
装弾、カチャッ……力の変遷を
(サッサッと画面上、上から差し替えられて現れる表示パネル)
俺が スミ、を抱えてる、
搭載ソフトとして 今、考えられてる、
というのを含めて、加算していいよ。
と言ってくれてる。女の意地もあるようだ。

これから鍋でもかけようか、空鍋でもいいからさ、金底鍋、
向こうっ気強いな!
無理だろ こんなパワーのあるやつ吐き出すの、
ジャンキースのチャンネル合わせて、あーあ
(吐き出すのはスミ) 
裏切り者と言われても仕方ない
ストライプ 
目殺ジョーシキもってなくてもいいの?
俺はコンテンツもってないよそれ?

「いいの、いっしょに来て」 

……桜並木にガイセンガイストする感じ……
どうでしたか?
知りません
レディ(サターン)に きいている、
カシャ カシャ あわせて、札入、子供みたい、年代あわせ、 
 
実際に会社に、
そのオーバーアクションを直さないと
(あら不思議!三線の先生)
直々に言われ
(お達しが)
 
ちりの じゅういち のうち、
狙撃された?急げっ 
ヤクザの抗争、ファミリー抗争が勃発するぞ、
人技なき、逃走、
我々から目を落とすような算段 
すると向こうも駆け引きで 
メイテイラクテイ 牛の皮とか角とか、
わたしは何度やっても落ちない
 
ギルドというものに立ち寄ってみた。
我々は大丈夫だけれど 
お金も貸してもらえて、
鍛えることも出来る 一石二鳥の機関だと、
冒険者にはもってこいの
われ われは原因不明正体不明の
アルゴ ビュ リズムを追って

ピンクの柱が校舎の間に突き刺さっている 
肉質の いまはそれを避けて

……
「そう、こういうものにならないような、こまいもの、好きでしてね。で、集めてたら芝居になってたとかね、ありますから」
 
ジャンケンの報酬にグミを一つ。
通り道、廊下に貼っといて、読まれて手薄のところに来られ、とっさに隠れ…たことにもならない。
行き止まり。一方通行の突き当たりにしゃがみ込み、バケツでもかぶって尻隠せずくらいの、少年の幼い肖像がのぞかれて、
ワーッと気づかれ 件のていで 
ヘラッと向かってき、
火見身ー 
口元にアリンコくっいているような 
たよりなく まけて、
おわびというか グミになるんですけど…
等間隔、パックマンのドットイートえさみたく人員を配置、なのに裏をとられて、
砂地獄、めりめり 
底なしなんじゃないか、放っとくとからだ丸ごと飲まれちゃう底なし状態、
危惧するほどの地帯、おいおい、
本 厚、ハードカバーブック、
などとともに ずぶずぶいくので、
あしがかりにして脱出、
の際にスミが来て、
同様に飲まれていくのを知らんぷり
ぷいっとして放ったらかしでその場を離れ… 
止まらない
あのまま飲み込まれ ロストするのかしら?
薄情者… 引き返したかどうか刹那に
砂の城?阿部公房の、こんなん?
砂はきめ細かい、水木しげるの描く点描みたいな質
ハクくんも別の役割で、測定調査か何かで来ていた?
俺の持ってた、所期の課題とともに
花カマキリ飲まれていく。
私の別口、かんき こう 
の管を通っていくような
UFOキャッチャーの景品気分で
通孔移動できる しべから、
たいかいきかんちゅうなんか、
画像を逐一送るように 
奥さんに言われてるから、
送信、別に うわついた気にもならずんば、
ほこりっぽい 空気感であるな ノズル
 

「あたしとかじゃなくて 曲に集中」

ワイングラスに 出来るようになった
歌っていて 持っている 
両手で包んで胸元に 
空、そこに告は歌を注ぎ込む、
シンガソング アワインロゼ 
アカよー

「私が好きじゃなくても 
シングルとか、聴いてくれたらいいです」

あなたがこいーしくてー
いいよーいいよー だいーじょーぶだよー

あの ちみどろ 自分の体験恋愛曲
今度の手間牛はどうかね
おいくら?黒 ドレ キャミソールの 
大いなる娘
やさしさを 教えてもらったっていうかな
あの ときだから
2枚目 ピンクの袋とじ 
切れ目そう、変愛宣言だっけ 
拡声器 使うような問題でしたからねぇ


女が惚れる あばら長屋
インキだけで 構わないから
オトズレて、レッツゴー
もっぱらまことに すくうんです 
ゆめは じつに、

「…確かに書いたのに『つつ』がどこにもないよー、ぐしぐしっ…」
「とうおうっ、どうしたっ、本当に『つつ』は書いたんだな?」
「うん」
「そうか、じゃあ今度は、おにーさんと一緒に辿ってみるか?
いつでもついてるから、つらくなったら呼ぶんだ、すぐ駆けつけるからな!」
「うん!ぱああああ」

小さいちいさい 子供 
虫ケラくらいちいさい
坂をまた辿って、自分の残し書いた、
あとを辿ります。
ほんとに つぶつぶのしみ、
カニかまをさいてさいて一ちぎり、
指つまみ分くらいしかない 自分の丈も
湿った舗装に苔が生える、そんな 
つゆの一手つたない、でも、
後ろから君を見守る
うれしいなんて、
こんな気持ちにさせてくれてありがとう、
君はやさしい 白い 花グモか、
急斜面 
あまの浮立ブリッジだってへっちゃらだね!
路上のティッシュ配りはくまなくもらい、
ビューティーな
白地に黄色の縁取りのおねーさん 短パン半袖


21 マサカリ、アイス女王戦


マサカリを本当に投げつけてくる爺さん。
 
スミ、にまーっと笑んで、

寝巻き姿 図解
【仰向けに寝て腰に手をあてるようにして
脇があいたところに赤丸印左右に印され、
顔は右向き、腰からひねって左膝も右向き、
折れている股関節をなぞるように赤線】

「思いついたの?」

俺が傍らから聞くと、コクッとうれしそうにこたえる。
スミの隣に無言の男、了解は俺のが早い。そいつも俺っぽい雰囲気。

宝物(来)庫 ……高束
陶器の小さい瓶詰め、
発酵した豆腐?キムチミルク色、
長年、忘れられたひっそり醸造 
えもいわれぬ価値物となる
食えたもんじゃねぇ?
宝物庫 隣の部屋のおばあちゃんに見せ 
会得する

マサカリ爺さん入ってくる。
あわてて窓を開け、あせって、鍵、開かない……ふわぁ(めざめ)……
落ち武者カットの浅黒い…
畳部屋で放物線、足元バウンドして、頭部近くはずんでき、そのマサカリをとっさの機転でバッとつかみ、反転して猛ダッシュで外に飛び出し逃げる。
あわてて追いかける爺さん。
一挙に山を駆け下りていく。
俺 足場、コースは向こうは慣れてるけど、沢に岩のゴツゴツ入り組んだ上に板を渡してあるだけとか、躊躇してるひまもできない、とか猶予ないから跳んで即チャレンジ。

「どいてどいてどいてー」

俺が危険人物に見られるんだろうけど、前に見える人たちにあらかじめ声で知らせ、道をあけてもらい、かけおりかけおりる。
森林公園みたい。ふもとまで下り、だいぶ離したかな。
ダウン症の子か、鉄のブランコぶら下がり、
危ないよーでも大丈夫だよ 何もしない 
白鳥の湖ー 子らもいて、悪い奴が来るんだなどと吹聴し、走ってくる途中、マサカリは後ろで、背中にピトッとつけて見えないようにして……
保母さんとか、ちゃんと子供をかくまって、
ちょっと余裕もって、先回りして、マサカリ男の家に戻ると、スミが……
……前に近づいた男は頭かち割った
……本気だ、
縁側で垂れ下がってるフォーチュンクッキーってなもんで
危うくバランスをとってるしぐさしなきゃ と

……
観念して 私のころもち食べ続けていろ
 
スミのところから、よーしと持ち出して、ミルクを入れる容器?
陶器物、対で一つの用途のブルーの二つ。象っぽい。 
ひらひら甲子園でかぶる夏の風物詩ハットっぽい、受け皿。すけべイスっぽい……

「こらーっ、ちょっと待てっ」

タタッと階段駆け下り持ち出るときに、スミの声に呼び止められる。
何だよいいじゃーん。
それ使って作業をすることを気つかって、先取りして持ってったろうと思って。
親しきなかにも礼儀はらえ、てことか。
実際もう親しくないんだし、なれなれしいか。
で、駆け寄ってきたスミが豪快に廊下(学校)にぶちまけてしまう。
ファミコンミニ?ディスクシステムパッケージのようなものを、廊下一面。
どこにそんなに持ってたの?ていうくらいおびただしい。
だから足の踏み場なくて、ちょうど、そんなときに、そんな人気ないところなのに、
通りがかって きて、通り抜けようと、

「あ、すみません、足の踏み場なくて、今寄せますから、ちょっと待ってもらえますかー?」

膝ついてスミと二人でかき集める。
……ミルク、牛乳三角パック四つ飲んで教室の床に見事にひろげて
ゲロもどしたときみたい、なんとも情けない身持ちようだったあのとき……
一応、丁寧な応対に納得してくれたのか、通行しようとした人、
廊下の端に寄っておとなしくしてくれているな、と思ったら女子高生風の二、三人、
剣道の防具持ち?何か興味本位で落ちてるディスク、パックを踏みにじろうとして、
実際そうしようとしたか定かじゃないけど、俺にはそう受け取れて

「土足厳禁です、これだけは触らないで下さい」
大真面目に訴える。

「うわーひくー。何だ、ちょっといい人だと思ったのにねー」
「そんなにむきんなって目 むくことないのにねー」

(影引きずって歩く、よいではないか)

うすいミルクがひろがる足の元の膜、というにおいますね がしますね……
それに関しては手伝ってもらわなくて上等です。
すっかり場が興ざめした後……
(何か思いをつけて返したろー)

ディスくみにゅけーしょん
ゲームディスクはラブドリームの曲を奏でるか
そして そう、
ダーリン、ダーリン 
わたし、ダーリンのこと 好き…
って ラジオから… 
ぶっころ、犬!

……
つまようじくわえながら、ゲーム攻略動かしながら、
スミと次第にエスカレートしていく、ちゃふちゃふちゃふ。
……うん、わかる。指を包む力加減、湿り気。
もうキスしてるのかな、間近の口をすぼませた、そこまで焦点合わないけど。

アイス女王キャッスル戦……
剣山みたいなつららブロックが上から落ちてくるのを、かわす、
ジャンプでかわす、高得点だ……コントローラー不安定……
でも、やめないぞ、やりたいぞ、もうかなりいい局面ではないですか、ここ?
昔ながらのグラフィック、女王の顔なんか小っちゃくてグラフィックにもなってないけど。
スミとのキスの顔もう飽きてきたな。
目がきょろっ、えらいつぶらな目、タコみたい、全体。
ゲーム、キャラ操作しつつ、いいあんばいで、スミの仰向けになるのをうながして、
こっちは態を移動、少しずつ、ふれて、骨盤にまたがらねっと、チャンス、と、
ぐいっ、ぐいっ、白いジーンズデニムかと思ったらもう、満開の花だ。
なか、指に感触が残る、ゆびメモリーだ、えっち。

一大決心、長編冒険そろそろ巻帯かなー?何たらの冒険、定かじゃないてきとーっぽさだけどいったれ、ここで止まってられるかっての、ぶっちぎりハーケンよ。
カメリロ、ジャングルで音楽に合わせてからだを動かす、バネみたくのってきた
うん、ジャングルビート、のってきた 
やるわね、バネ
その人自体が持ってきゃいい装備、おの、みたいに、でも持ってかないから、自分が届けてやるほかない 
うん、そうよね

「ふっか ぞい」
っていって、これは一日にあった予定がずれていくっていう、
(トレーニングとか)

うわー反ってるなー、卒業文集方舟みたい、
ペリカンアゴ船体だ
a go(ロングターイム)しょってるねー、
(背景に教室、みんなの写真 
そこに船が重なってネガクロス)
だいぶぶっ壊れてた(そーなんだ)建物もどーんと修復。
建物の向かって左側、片肺から太陽心臓がのぼってくる。
くろげやけの円ブロック、右の肩から胸にかけてが無いみたいな建物。
ドドーンと見栄っ張りドラム、巨大ロボになったりしそう。
アカツキな黒いカーボン、道向こうにそびえ立つの巻、ユメヤシチロード辺か。
フー 
ゼンエイのある人とは2まわり違うのかー
書棚整理の背後みやりつつ……
レジェンド 伝説の運び屋みたいな様相を呈してきた、かなーんなー
イギリスの人ってテレビみるのすごい嫌いなの。でもみてくれたんだよね、俺が番組やったとき、画面が膨らんで。それでうれしくなっちゃってさ。
ファンタジーの夜明け 
とか、かっこつけてさ、羊飼いのくせにね
(巨大直立ワシがビル群に現れる、クチバシの目立つ)
いくつもトラウマがでてくる青春交流
プレーリードッグ掃除機という殺マシーンがあるらしいですが
チワワの毛を全てなくして少し太らせたくらいのアニマル、
濃い桃色肌に黒い斑、アイブしてね
ブタっぽくもある、土台が、飼育されてる?


22 気持ちはまことに半々で、フジワラエリカの死


「気持ちはまことに半々で、いこうかいくまいか」

スミらしいな。
日記。送りあてちゃうかたちになって、
じょばーっと口にビールを、ジョッキかかげて豪快に流し込む絵とか、
一週間くらい、豆本を経文開き式にしたようなだんびら。

「お兄ちゃんの日記、みてみたい 
みちゃいけない あ、みた、人の……いい?
いい!いく!ぜったい!あいにいく!」

そんな女性いるんだ……
夏の終わりの、八十九
気持ちの揺れの変遷もそのままに 
間 パックして、結局、
ニコニコマーク スマイル満面マーク
鳥をおどしてるみたい。
「楽」の字の「白」の横のチョン四つとっちゃって残りの「白」が濃極色の目玉のよう。

こーわーいーめー
決戦。

「自分のお兄さんが型破りだってこと 
よくわかるでしょー!」

……俺はやんなかった。絵?いいよ俺は。
そのまんまなかったことに……駄目?


何か力仕事とかさせて下さい、畑耕すとか。
うわーシャベルカーの先端スコップ、フォークみたいの、手動で土に突き刺して土砂かき出してる、素手で鍬とかじゃ歯がたたんか。
農家の軒先か何か、縁側に五つくらい横並びでコーナーが設けられ、全て甘いもの、和菓子、銘菓、それをほめろと。
ためらいなくすたすた真ん前まで歩いていって、次々てらいもなくほめちぎる。 
四つほめて、ものにして。
五つ目、笹どら焼き?鮎カステラみたい。
くりっくりっと穴ポコあいてる模様。
柏餅みたく折りたたんで。
他のメンバーが一人、あとついて出てきて、俺と同じように間近でほめちぎり、ゲットか。
お土産にパック詰めまでもらってしまった。
みんなに配られ。
うれしかったのかな。
相手方、お腹そんなにすいてないのにそこで開けて少し食っちゃった。
おこわ風、でも甘いの。
 
俺の演技?ビデオで再び?みたくない。
ピンクのエスキモー服、もっとアテナとか、スカートちっくにかわいい衣装着て、コメントもらうのに出演者横並びしてて、いちいち真に受けたように上体でリアクション。
どきっと頷く、こすいな。
俺の出番って……釣り人とかだったっけ。
線が幾重にも重なった重チェック、
濃い赤基調の、木こりパジャマっぽい服装。
出番少なセリフ二言?このあとに別役で、たんまりあるのか。
みたない みたない

農家の縁側から内に少し上がったところ、同僚が古典日本文学を読んでいる。文庫。
俺、日本の古典文学って何かベタついてるっていうか、情ばっかでダメなんすよねー。
じゃ、ないっすか?
カバー外した状態?

二階、優しい人が「着替えてきなよ」と、促してくれる。洋服室?

「おしっこしちゃ駄目だよ、バックレも」

何か兄さんが出てきてた。
優しい兄さんの面影。

……
仲間が次々死んでいく……
フジワラエリカ 享年24?
みんなで集まっていて突然死。
さっきまでエリカ姉さんっぷり発揮してたのにパタッと、心不全?白ジーンズに白タンクトップ、死装束じゃねーかよ!

「みなさん、ちょっと合わせてお経を唱えましょう」

俺が申し出て、せーのっ……合わない……
なーむみょう なむあみだ あーげんきでな うわー
 
 
スミの家、死んじゃったのか…… 
フジワラエリカ。まだ死んで間もない死体あるのかな、
触ったら肌へこんだまんまなのかな?ばか……
あがらせてもらって、ところ狭しとごちゃごちゃ入り組んだ家だな。
2階の、薄いざらざらの絨毯マット、床、カーペットグリーン、ここにスミの物が一通り……
バッグとか持ってきてないからかさばるものは持ってけない。
せいぜい下ハーフパンツのポケットに突っ込むくらいしか……
いろいろあるなかで、紙に描かれた、春菊色のインク、漫画、一枚の紙を16折りくらいに折ってマス目にして、春菊くんと女の子の一幕もの? 

「もうしょうがないなぁ 春菊くんは」 
「ソー バッド ハッハー」

英語交えたりして、カラッとしたような親しみのある漫画……これ俺だ……
ゴワゴワしてかさばる、テスト水浸しにして乾かしたときの感触っぽい。
これは持っていこう。
写真、アルバムないかな……物はいっぱいあるけど、雑然として……
ん、お姉ちゃんがピンクスパンコール衣装着て、学校の校内か、スミ?少女?親戚のお姉ちゃん?
うちのファミリーらと、きめのスナップ写真、ポーズ付きで、お姉ちゃん、はりきってポーズとってるな、
両手を三日月のように上下にひろげて、ドジャーンと。
スミは少女?おとなしめ、訪れたのか?縁もゆかりも……写ってたから持ってきたって?
さむしんぐうう
もう一通りかな と思って、したら、
下の階でオリオの話す声…何か、述べてんな

……生前僕は スミさんとは……

ん、このセカンドバッグに突っ込んであるの、一番新しいのではないかな。
手帳とか詰まってる。若い女の子が携帯するような透明ビニル製のキラキララメったりするやつ。

 どうしよ みるかな?  いっか
 どうして?いいの?

ぶっ倒れた女の子のスカートめくるようにして 
いい子でしたなんて、生前の印象を述べたところで何になる?
お悔やみ?悔しいよ……
……車で 帰るの乗せてってもらう?
忸怩たる思いです、とかいうの?

 いいの?    うん いい… 

スミの写真……比較的さまにもならない…… 

 いいの?    うんいいの、

そのうち自分の時間はマンダラ 
みんなの時間になるんだから

……
しょに わたしのあらわれている
はいちのもんだいがあるから
 
こんなに早朝… 

「前の彼女、こういうオカルトチックなものが強くてですね、
そう、ウチナさんこれ読みました?(呪術シリーズ)」

恐るべき対決、相手は  !全て見透かしている、したがって、最後には逃げ出すはずなんだが こっちが一人前の呪術師であれば

徘徊している 謎の人。
俺も状態はすこぶる悪いけど、ドンさん、こんなに早く登場するんだったら、俺はもう…
こんなところにはいない?現場に下りてきている、紫上下、暗黒舞踏のマネージャー……
いまいちからだ動かないけど、もうこの建物のどこかに徘徊してるなら…
一人で巡る。病棟内で、医療器具など運ぶカート白シーツつきを運んでいる看護婦さんの後ついて、その男、見るからに普通じゃない。
手首から先が異様に大きく、白い肌ガリガリの、顎も上がり、皮剥かれた鳥みたい。
髪はなでつけビン油、へらへら学生服、肩たすきがけバッグ。
エレベーターに乗り込もうというのか?声をかける。

「すみません、君は」

質問して近づくときにはもう、一目合って、
こっちの意図悟って向かってくる。
声が出ない。
放送が聞こえて、

「カンキさんが出て行ったところで合図」

… ウチナさんの声、アナウンスするつもりのものじゃなくて、話してたのが流れちゃった。
隣にいた子に「言われてるよ」と突っ込まれ…
よし、その個人部屋を抜けたところから捜索だな、階段駆け上がって…
うーん、地下はマンガ図書館(児童館?)かと思ったけど、上の方は病棟っぽい。
白地の壁に手すりつき シャワー個室、一人用学習室…
俺は一回アタックうけて衝撃、声出ない金縛り、汗なのかわからない水だらだらロウ人間みたい。
何かカイホウできりゃいいんだけど…
何か本棚の内天井にひっついて、透明ファイルに写真が二枚入っており、
スミの顔写真、俺の私物。
右の頬がただれているような、ザクロむいたようになって、やそがれている。
黒いバック、夜景 
セックスしてしぼりきったって感じ。
兄さん、  母… あと、ケンヂは(手帳)
うまく機能してない?誰に教えてもらったの?
シン人、君は一回、考えを落としてまっさらなところにどうじょう
車の中フジワラエリカピーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ


23 目玉、女性性

そうしてカインは泥によって 
竹やりを持つ姿が  ……負け戦?

引越しをしてスミと寝ている。
そういえば、ドン、直接行くからって言ってたな、遊びに?手伝ってくれた?
スミが右隣に寝ている。
布団をしっかりかぶって……うう……
少し下の方にからだを下げて、自分のからだが小っちぇえな、うずくまるように……
寝相が悪いというみせかけでぐーぜん、スミに近づき手と手が触れる、ここから……
スミが、すっとこちらを向いて、自分を引き寄せる。
ふわっとすんなり、意がうちとけるように、羽毛みたく、抱き合う。
スミ上半身裸だ、いいの?スミ?

……何かポチポチ、赤い虫くわれみたいなのが、くびれの辺りとかに結構ある。

「カンキ、私といない方がいいよ。変なの出てくるんだもん、目玉が目の前に現れて、それでソトマキさん腰悪くしちゃって……」
「目玉?」
「ほら、出てきた」

窓の桟のところから芋虫がよじのぼるように、こちらに向かってくる。
たしかに目玉、に、モツを切らない状態で目玉の後ろにくっつけて
気持ち悪い。ピュッと液体を放ってくる。
少しかかっちゃったか。
すぐつかまえてグシャッと床につぶして、意外と硬い。まだ死なないか。
動いて、液放ってくるかも、どだい素手でいいのかっ。
余裕もなく、さらにつぶしにかかりティッシュ押し当てて……これでいいのかな。
スミの幻想でも何でもない、実際いる。
うわ、左手の平、親指の付け根下辺りから薄皮が波うってブラブラふるえてる、ビブラート。
こんなもんが次から次と現れるのか。
さくっと手、ひこうかな…
薄情、出来ねーよ。

……引越したばっかりの部屋で、普通に日も差し込むところで、こんな化け物かよ。また引越しってわけにはいかんぞ。

 

……
「私ね、女性のつくったものだけは、男性に負けないようなものをつくりたいんです。わかります?変なこと言ってるかな」
「それは女性というより女性性だと思うよ。私もそう思うよ、お嬢さん」

ジェントルメンも同意。
(茶毛厚手スーツ着こなしそうな傾き姿勢の得意げ紳士)

「それ、どういうことですかー?」

トコミちゃんがいて、他にもう一人女の子。
二人につき合って下さいと言われているのか。
んー、どうしようかなー。
もう一人の子は……違うか。
純情可憐の爆乳マッシュルームカット。
ひどいねいやはや俺も。
(寡黙だけど意志が据わっているもう一人の女の子)

「えー、遊びですかー?はなからつき合うつもりなんてないとか?」
「いや、そんなわけないでしょ。それならこの落書き帳たちを見てみなよ。どうなのこれらは?枕元の」
(遊びならこんなに並んでいるわけないじゃん。ひとがた落書き付き)
「そうですねー」
「うーん、じゃあ、とりあえずちょっと来なよ」
「えー」

と、布団の、自分の袂に入ってくるよう掛けをめくって促す。白いシーツ。

「えー」
「いや、話をしようよね」

いつの間にかトコミちゃん全裸。
(屈むとお腹の辺りが段になって、それくらいの肉づき、緩く)

「何するんですか-」

ん、例によって、唇の端と端をくっつける(右側同士)、儀式みたい。きょとんとして。
トコミちゃん、大人になったっていうか、
さばけた垢抜けた気になってるなー。

(どこかあっけらかんとしてるけどただの脳天気ではない)

紳士は厳しいことを言う。
しかし広いベッドだな。
(スタジオとか体育館っぽい板の間に、5、6人くらいは乗れるキャビンベッド)


女性ボクシング。
何戦かを順調に勝ち進んで、自信もついてきた頃に、ハーフか無名の、ハワイとか辺りとの混血レディとあたり、
ノーマークだったけれど、高括ってフックとか振り回して当たらないところを、
ガラスを砕く直上アッパー一発でもってかれる。顎クラッシュしちゃうくらい。パンチアウト。

「非常にもったいない、今まで積み重ねてきたものを台無しにしてしまったね。彼女はもういかんな」

教授連が机部屋で述べている。
彼女の教授は、

「いや、あれは油断もあったにしても、強者です。間違いなく」

ココナツクラッシュトロピカル 
縞のいでたちの 南国果実の食わせもの
(黄と水色ストライプ、タオル地の格好)


「スミ、なんだその態度は。スミ、スミ……」

胸、小さくなったかな?上からまたがられたところ、下からダブル房。少し垂れブドウ。

「……何?新しいCMのテーマソング?」
「ふっふっ」
「何だよー教えろよー」

……スミが、素っ裸で、青いシーツを自分の胸のところにだけ掛けて、手をバンザイ気味にして、下半身は露わ。
ちょっと脚を片脚、クイッと内に傾けて恥部は隠し、毛も見えず。
風邪引くよ、と思って、シーツを下に下ろしてあげて。

「眠りなね」
「カンキも一緒に寝よ」

……誘われるままに、なんて、コタツに体育座りで膝立てて入っていた、膝に肘ついて思案してる風の俺、もう入る。
あーすっぱとすっぱだ……
キスもちゃんとモゴモゴするし、腰も正面から押しつけて、腹、恥骨辺りとか、もうくっつけちゃう。
ゴムなんて枕元に買い置きあるわけないから、
ああ、スミって、中入れたらしなくても漏れちゃうし、

「いいよ」

スミも、下に手を伸ばしてきて、触れてくる。
スミは湿ってるかな、指の腹で一擦りすると、
うん、湿ってた。
すれ違い、一時期の痩せてるときのスミっぽい。

……アパートに俺が先に入っていて、大事なもの入れるビニールの手持ち袋、チャック式の中、保険証とか?探して、何も入ってないなー。
期限切れ?保証なし。
外を、ここ二階か。
えらく厳つい、バイクのつなぎかな、赤のライダーパットもごつい、丸刈りのグラサン、髭刈り面、どこぞの部屋の彼氏か。
鍵閉めてたっけ。
入って来られたら太刀打ちできんぞ。

スミが帰ってきて、

「たでゃまー……カンキー、保険証はー?」
「え……それじゃないの?」

テーブルの上にデーンと雑誌か何かの雑多(菱餅積みみたく)の上に袋、さっきの置きっぱ。
いかにも開けて見てんじゃん、て感じ。保険証なくて。

5巻のスロープに、ほら、スミ。
こんなマジっな顔するのは、俺だよ……
もう、つながれはないかな。

(ロボットアームのような差し出し)
手の平でざっくり
手刀でぎっしり
何か連帯感もったな。
4コマで、スミの指で、
ガッチリに応えて、みんなでざっくり。


24 トマトスープ、ツナサンド

「カンちゃん、飲んできたのか、あのスープ?」
「うん、ごほっ、げ ごほっ」

トマトっぽいペーストスープジュース。
スミは顔を上げると、泣いていた?目のまわり赤くなって、目は潤んでて、女の子座り脚崩して。

スミのお父さんとまず、俺は入ってすぐテラスの方へ行き、避難されてるように傾斜に人々がいる中…みっけっ。
お父さんもすぐ確認し、深々と頭を下げる。
近づいていくと立ち、後方にいるお母さんに知らせ、
……何か、これから、スミクイズでも始まりそう。

……俺は……だらしない生活でした。
ヒモ?ええ、そんなもんでした。言い訳できません。何言われてもしどろもどろです。

そう、アパート。
僕が戻ろうと思って、階段外、上がるとき、女の子がちょうど同じく上がっていくときで、少し待てばいいのに、そのまま後ろついていくかたちで、ちょっと足早になったりして、怪しまれたと思います。
薄いレモン色のTシャツだったと思います。
そのまま上がって、部屋の鍵を開けて、アパート2階外、奥は吹き抜けてるみたいで、部屋の入り口ドア辺りから階下見やると、避難されてるみたい。

立たされて段上、男の人が揶揄、指差すようにいたかな。顔は不定。

部屋に入ったのかな。ガスしゅー漏れまくったとして、もし、そうなったらどうする?
そのままその場逃げ離れたら、漏れまくって、充満して、そこのアパートの誰かが火つけたら大爆発、そんな無責任な。
窓開けて元栓閉めて、外に抜けて、密度散っていくのをうながすだけ。
その作業の間にドッカンだってあり得るけど。
スミ帰ってなくてよかった。大学?

その傾斜の避難所、円形巡りのガラス張り、着いて、スミとアイコンタクト。
手に持ってた缶ジュース250mlかな、ネクターみたいな細い缶、コトッと床に置き、腰を据えようかと。

ウィーン、自動ドア入り、右手に巻いていくと……

むせてる咳き込んでるのは煙?血まみれスープ?そんな物騒じゃないのね。
ただ手作りスープをほっとけなかっただけ。
持ち出したの?
創業以来継ぎ足して、伝統のタレだけは火事になっても持ち出すって人みたい、ね。

何入れた?海苔?よくパスタにかけたっけ?


『しろ』かー。ちっちゃいベアーか。
シロクマだなー。ばいよーん。
はぐくまれたの?

工事現場のおっちゃん、兄さん、3人が、前方、少し左側にたむろ(人ん家の前とか?)石段か何かに腰掛けて談笑している。
ん、ガラ悪いなーと思いつつ、前素通りしていこうかとすると、犬。
何て犬種だっけ、ブラッキーみたいな獰猛系の、耳ピンと立って、首輪つながれてなく、道(の真ん中)にキッと立っておられる。
ん、やべっな。
ふと、右手、アパート……入る。
5時くらいだっけ?鍵を開けてって、何だ、自分のアパートか(飛び石畳の佇まい)。
玄関隣の窓開いて、中丸見え、網戸も透けるし、
……「あの『川○』って書いてあるのがよさそうだな」とか、外から覗き見て、会話してる。
入って来ないだろうけど、ざけんなだよな(狙ってるの?物色するな不躾に)。
鍵閉めて。居心地悪。

さてと、スクラム組んで、掃除でもやろうかな
(白ユニフォームのラガーメン?)
『あかいはな』とかって平仮名で書いてね
(それも赤色にして びら)
迎えに来るから そしたら
何が?
さぁ、(カース チャーリーンっ)
サイクロンサイクリンーヤホー

……
ウッチー。ケイエスビーチに変わっただけ。

「もーっ、久々の再会でしょーっ!」

お客様の客席の中にさらに専用の客室。信頼の証。
船の中央、甲板少し凸ってしてて、丸く蓋になっててそこから船内下に下りれる。
ウッチーはどこのお嬢様ってかっこ、ハットはつばの裾広い、白のノースリーブワンピース、
夏のお嬢様。実際いいところのお屋敷の娘だからな。
感動の再会が、ケイエスビーチに変わっただけ。
シリコンバレー。ウッチーも、親御さん、父親に真っ向言い返して、

「こっちはためを思って身を引いたのに、いいじゃないのーっ、」て。
都内に行先変更?両思い?やるじゃん。


そっか、一瞬飛躍的、否定になるんだ。
… 何かあるんだ、探さなきゃ…
高まる胸の鼓動、どっどっどっくっどっくっどっくっ…
そっか、聴覚、聴いてるんだ、否定のときに押すんだ。
風が耳に吹き抜ける。レッドロッカーの力の秘密。プッシュキャンセルされる技の。

… ジウ。
えっ、二つ、置いていける分だけ、君が明るく光って見えた。
ルーヴィー。屋根の町。

……
……スミが真っ裸になっているので、体の上から順々に触れて辿っていってみる。
スミは尻もちついて後ろに手をやって支えにしてるような姿勢。
その体の上を、指でさすっていく。
右乳首左乳首からスーッと下腹部へ。

「あん、あ、あ、あっ、んっ」

秘所はやっぱり、茂みないんだ。(プクッとしていて)中指の先がツルッと入る。
うっ、すっ、すっ、ぴくっ、ぷくっ、ちょっと詰め込んではすぐ出て、奥まで入れたりはしない。
しっかり潤ってるので抵抗なく、「あっあっ」と言いつつ、スミは四つん這いに裏返り、骨盤を返す返す、こっちに負けないように前後させ、盛り上がってるなー、こんもり。ちょっと引くわーこの……
淫猥なのわかってっけどさ。こういうのって、やってくと大きくなってんのかな。
そこだけ別の生き物?うーん、歪でもないし、
古代?ほこらしげ?臀部から股間のおごそかな陰影が、静かな迫力をもって佇まいであるなぁなんて。
えいたん、めん、しかじか くう(永嘆永面)
まぁいいや、入れ入れ。またいつ、もう、できなくなるんだ。
……肌自体の湿気がそんなにないのが、指を這わせていくのに、
妙に質感を逆に感じさせる。ぺこっ。
(二人とも穏やかに興奮なく、しるしというか、一つ一つ手順を踏んでいって終わらせていってるのかな)

……休憩しつつ、すぐ脇にテーブル催されてあり(白で脚の細長い角ばった、板も薄めでクリアコーティング)、指でロック、開、取っ手持ちながら親指で銀の爪フックを上げ下げして、
調節できる魔法瓶式の注ぎ器(ポット)。
揃いで2つ。俺とスミ用。
花柄の細かいびっしり描かれた模様が腹部、
チャーティー熱くて飲めへんはやぶさかではない。

「……きみが今食べているもの、ツナサンド。若干耳つきの、ハードパン。私のこれと取り替えてあげるよ。仕方ないから」

そのダンディいうかロマンスグレーいうかの方が持って食べてられたのもツナサンドで、
その方のは装飾がないというか、パンは白で、
耳は若干少し欠けて、ツナ量のみこぼれ気味に多い。
(ツナ多いのは、魂の幅でも増えたのかな?)
俺のはもう少しブラウンの。別に交換してくれなくてよかったんだけど、
はい、じゃあ……何か損した気分。
けど、その紳士はしょうがないからという気分を強調し。
それに手を伸ばし、ひょいパクしつつ、片手間でアイヴィングユー?
あー臨界点越えて果てるとだるくなるなー倦怠期ー……俺も尻もち、
ぱいぱい、ばいばい まん……まん かい……まんがん、ばんばんだ。てことにしよ。

シルエットの夜を見て 
簡単に眠れない磁場を見た


25 葉月ヒロ、すみ子


「……あの子来てるんだね、トコミちゃん」
「……冷たいっすね」
「ああ、冷たいな」

ドリッチと会話。
結婚してるんだよな。小豆色のロングスカートにおさげ(三つ編み?)に眼鏡。
(おばちゃんが履くような渋いスカート?のぞく足首が細くて鳥っぽい?)
向こうも気づいたかな?傘さして登下校のすれ違い。
……トコミちゃん、て言ってから、汗が止まらない。
トコミちゃんの目の前に行って、ちゃんと挨拶しなくちゃ。


……葉月ヒロ……ヴォーカルとして魅力あるんだけどな、歌が良くないっていうか、少なくとも今見てるとヒロと合ってない。
何か声を響かせないでブレスでくぐもって、歌詞の情感がよくわからないから、顔しかめてるように考えながら歌ってる。
俺だけじゃなく他のお客さんも乗れていないのが空気になってる。
(ジャジーなスタジオか、バーのステージっぽいところ)
歌い終わって、後ろに控えていた男が前に。
始めの挨拶、丸坊主の小太りの人。髭もちょび。

「えーっ、みなさんは自分のスタイルを崩したくないようですが、僕は平気です」

ウケてないのを揶揄ったのがウケて、柔らかくなる。
スーッとぬめらかに引き下がると似たような男が入れ違いででてきて、さっきの人よりもう少しだらしない感じ。顔も腹も。白のシャツ(格好は同じようなもん)。

歌詞が『A4K 2D』とか、だもん(込められないか)。心地よく歌えたらな。

この後、芝居仕立てが始まり、ヒロは滑車付きの椅子に(学習机用のような、青クッション、高さ調節可能?)膝抱え込むようにして静かになり、作曲した方っぽい男性が上手奥から弧を描いて現れる。
口髭蓄えて少し雑な(刈り様の)髪の毛。
青のトレーナーにジーンズ、ラフスタイルで
(何かしっくりこない、うさんくさい?)

「いやー参ったよー」

現れてそのまま下手へはける。
ヒロ、パンツ見えちゃうんじゃ、
体育座りの尻元からスカートのぞく……
あ、大丈夫か。クリームがかった白のワンピースの下にスパッツ同色履いてる。
ヒロは倒れて、下手側の際に横たわり、ここから幕がワイヤー引かれ(上下手に)で場転。
ヒロは意識無くしつつ、幕の裾を上手く足とかで挟み込んだりしてはける手伝いをし…

……舞台は学芸会の様相。子供達で活気溢れる。これはいい。
子供達が小川のサラサラみたいに白波の
オタマジャクシが付箋の上を
次々とピョンピョコウエハース
飛び跳ねて楽しそう。
簡単に精になれるんだなって感じ。
(みんな白っぽい衣装)

「何だ、ボディビル、それなら言ってくれれば出たのにーなー」
「そうよ」

つって(ヒロと話し)、いつの間にか下手袖で控えている俺。
ポージングでもするか?誇示。
(大人は出ちゃいけないとか制約じゃないから)


タクシーの中、俺、ヒロ、変なおじいさん。
ハンバーガー大きめのジューシィな。

「一口……一口でいいから食わせてくれ……」
「わーっ、まず俺から、俺のなの、食うの。ほら、離して……」

大根挟んであるのか。
ケチャップに肉……シンプルかぶりつき、
うん、うん、半分くらいで口休めたら、後ろにもってかれる。
(手伸ばしてきて、俺も後部座席だけど)

「こら、一口だぞ!一口かじったら返すんだぞ!まだ足りてない」
「うるさいうるさい」
おじいさん返しそうもない。
「うるさいわよ」と、ヒロ。

ペットボトルの空きを持って(1.5リットルくらい)、
うー、これから何か援助してくれるとかっていう地主さんなの?


ヒロ スミと つっかえてた 
正面衝突みたいに
それが スムーズに通るようになる

この子はようやったな
この子はあんまやってへんな
っていうのはすぐわかっちゃうからっていうの
(落語師匠曰く)

……
声、そういうゲームの重みを果汁にしようということで、
……あんまり勝手はできませんが……
 
……出来た合成が……
魔術師シリーズのハードカバーは面白いよ?
懐かしいあの一作目?
ドラゴンの刺青のような模様に赤宝石目、
黒字にキラキラ線で描かれた星座チックな…

一番大変なのはやっぱりそれを受ける、ね。
アクロバティックな、三角屋根ハウス内の、
ネット多面トランポリン(網が縦横多角に張られている)内飛び交う中、重渡、
赤い屋根の内部ってこんなやったか。

……そうゆうものの根底が根こそぎ
……なら、受ける指の腹が赤い。
(爪が伸びている装飾ネイルアート?)
……あれでしょ?あの(塔みたいな)物見櫓の屋根の上までよじ登って見に行ったってやつでしょ?(何の鏡?パシィッ)そういえば見られてるねぇ。
俺の家族に対するや、急にハキッとなって、その女の子が切り出す。

「カンキさんのお部屋って、汚くないですか?本とかすっごいごっちゃありそうって噂たってるんですけど」
(たってるんだ)
「温泉好きそうって」
(知らせに?しかも家族に?間接的に告げ……)

その子が訪れたのは、予定にあったかなかったか。
ニット帽子にマフラーにと寒さ対策ばっちし決め込みまくりの冬支度。着膨れパンパン。
赤とか色はカラフル。
目がはっきりとしたドングリ目。
頬が少し上がってて、顔もパンパン。
ていうと失礼か。整ってる顔立ち。
(冬の装いだるまみたいになって、くり抜いたように顔がのぞく)

「えっと、で、どうすれば、いつもどんな感じでやってるんですか?あの、書かせてもらってるんですけど」
「あ、じゃあ、ちょっと中入って、テーブル使って下さいよ。すぐそこの。空いてるんで」
「あっ、じゃあそうさせてもらいます」

ちょっと上がってもらって、彼女ではないので誤解しないように。
(玄関口じゃ書きにくいかな、書くところ、平面がないから。そこからのぞける奥の間のテーブルで……ちょっと薄暗い、警戒とかさ)
部屋に、みんなつながって襖敷居だから、オバァ入ってきて、何か畳の拭き掃除し始めて、ちょっと自分が汚しちゃったところなんかを、入念に。
アンケートか何か、事務的な。会合に使うの?(マイバインダー持ち。宗教勧誘的?)
UFO待ってるとか思われてるの俺?
もうちょっとちゃんとしたところで決めたかったけど、結構注文したし、いっか。

 
……『すみ子』(この3文字記入)
きっとそれだけで高いヴァースを得ることができるんですよ。
(大地?地金?)
(原稿用紙のマス目を埋めると)
スミ 訪れて(書棚)、おイタは駄目よ。
何かアルバム引き出して見てた、か。
(指で引っかけ)
すみ子 記憶のジグソーパズル。
(ピンククリアファイル、赤紫っぽい?透縞?)

……俺の初々しい顔、そのアルバムの中に映ってる、しかも動画。
動いて、仲間とロッジか何か訪れてるところ、
(林内、丸太組の。鬱蒼として神社っぽくもある)
この目、この目はもう今はないな。
どっかいっちゃった。純真な。
ちょっと気持ち悪いって思っちゃうもんな。
黄桃みたいな顔の全体。ほっぺふっくらして、三角目の笑みが絶えないで、潤んでて、
その笑顔にあてられて、あ、ちょっと恋心抱いちゃってはにかんでるなって女の子もいる。タイプじゃないけど。
この事業は解体しちゃったのかな(俺の中で)……いったいいつ頃から……

……バッと駆けつけたときの表情なり、俺は何か違うみたい。
親しい人が倒れて、とか、家族の誰かしらが……
何か奇妙な山椒魚みたいな、両生類?何か人間じゃないみたい。
(鋼?一つ目そそり立ち、フグリっぽい土台の塔台のようなもの)
その挙動見てとった人は、口に出来ず濁し。
そんなだったら俺もういいよ、来ない、駆けつけないよ?


『よりいか』だと楽だね。
0 8 5 4。9よりとかね。全部入るもん。

……一人だけ、俺が(いつも通り)やられているのを違う面持ちで見ている者がいて、それを見て俺も驚く。弁護を、俺の戦い如何によって、自分の身の上が決まるってことか。
ファンというものが4分の1でも4万分の1でもいるってことは、(知った)
……実際の刃物を使っての、街頭、檻内、剣技。
(狭い道いっぱいに、大通りから少し横に入ったところ。箱積みとかあって狭い)
獲物(手甲剣とか)を弾かれて、また負けか……と、振り返り、後ろに飛んだ獲物を拾おうとしたときに、
檻の柵に身を寄せて、必死の形相で顔近づけてるギリシャ男(短髪無精髭の剣闘士?縋るようにというか)……


26 意思の疎通、ブルーシーツ


「トラブルとかなかったって?
英語に慣れて、意思の疎通とか?
えーっと、おまえら馬鹿?
日本人同士話してて何が困ることあるの?
英語だってそりゃすぐになんて慣れねぇよ。
でも言葉が通じないとかだったら、日本語話してたって、頭のとんちんかんなやつはいるしね。
心ない奴とか、そいつらの方が通じないからね、全然いいよ」
「うわーっ、むかつくね」
「おかしいのはおまえらだよ。思い通りになんていかない方がいいに決まってる。
自分の思い通りいって何が楽しいの?
思い通りにいかないから、何とかしようと思うし、きつい時もあるけど、何かの拍子で思いが通じたとか、勘違いかもしれんけど思えたら、超嬉しいべ。
だいたい思い通りいってるってことは、誰かを思い通りにしてしまってるのかもしれないしね。
スミとは楽しくやれてるよ。
間違いなく。それは言える」


「じゃ、採用ということで」
「……って、更衣室出際に言われても」
「ちゃんと言って?わかった、わかったよ。
好きだ。君が好きだ。好きです。
俺、君が好きだ。好きだ。好きなんだ」

裸で言うことじゃないって?本気だっつーの。
何か二人とも裸ギミックで、更衣室でうろうろしながらふざけトークしたりして、退室際に「採用」って言ったり。ちゃんと面と向かって言ってってことなら、そうするよ。

 キズぐちを キリひらいて 
 キリだして キリたたせて、
 じつは45の実話を折り込んで 
 それが狩るコンのやり口

離れないでほしいから、ちょっと必死っぽいけどちゃんと言うよ。
サスペンダー上半身裸で、
ズボン直肌で吊る、くらい  不気味?

……
……カンキ、駄目、力が抜けちゃう……
いきなり声変わって、キュッとした高い、そんななるまでやってないぞー。

「どこなら見てもいいの?」
「ここ」
「胸はいいの?何で?」
「わかんない」

何か少し萎んでる、2つ鷲掴みにして、揉んでみると、左側、空気抜けてない?先端から空気の漏れる音がしてるような。
感じないの?何だろう。そのまま、口でいろいろ試してみる。
ブルーシーツで、股間、胸を帯巻くように隠していて、股間は何としても見せない。
ブルーと白のシーツでゴワゴワなってる。
スミ。
何か、隠しカメラがあったのか、あんなところに!って、冷蔵庫の奥、黒のポリ袋包みかと思ったらCCDカメラっぽいものが…
そこに吸い込まれるようにして、スミのいる、ベッドルーム?
声だけアフレコで後でつけたみたい。


14日、29日、済んだら
……四十九日みたいなものか。
金色のライターカバーのような超合金ぽい輝きの、パカッと開く物が、5つほどあるのか。
隠し物で、これをチェックするために来たんか。
 
宿ってる記憶は同じ?
それじゃ子供の記録と同じじゃん。
追憶ハッピネス。
ま、やろうと思ってたんだ。
やるしかない。それも今。
水曜日か。じゃ、一緒だ。
ハレ(いし?)の日か。

人生に憶した あの喜びだ
いろいろ飛び交ってるんだ でんぱ

マックランド?
今日はキノコ取りの日、
取りに行って、わかんないなーって、
なりたくないよ、ね


27 解体新書、あなたのことに関しては


久しぶりのキスが、しおれてんなー

スミのノートが、1、2、3、
少しずつ大きさ違う、キャンパスノート赤薄?

「私は解体新書だよ 
知ってたよ 知ってたよ」

スミの、プライベートの声が書かれているものを……
 
 
……こ、声は生きてるじゃねーか

「生きてるよ 生きてるよ」

(どぎまぎして、周囲をくるくる囲みまわる顔)

……あなたはそうやって、手で手篭めにして、どーにかできると思って(お尻まさぐろうとでもするかのように)。そうだ、私がこらしめてあげましょう。
桃野さん。
(眼鏡かけたショートカットの?)
……あいつにはここに来たって知られたくないから伏せとこう……
この付箋、100円ショップの商品の包装の絵柄、可愛らしいアニメキャラ風のものか(女の子)。
何に使ってるんだ?(一枚誰かの名前書いてやめてる。双夫でも?)
……面会。
ていうかカウンセリングに来てんのか。
俺も「よっ」とか言って、そんな仲良かったっけ。
(相手の子は、大きな黒縁眼鏡をかけた少年、明るくて屈託なく利発賢く話して)
……映画、90分以上鑑賞される方でチケット買うから、販売機、踏切みたい。買うと出れんくなるか。
少し待って、ガラス越しに面会してる姿見え。
……引き出しには、患者さん?の書いたものがまとめてしまわれてあるのか、

「○○のやつら」

自分が通ってるスクールの人たちのこととか、
思い思いの環境の中での日々のつれづれを
(おさめてるレポートノート)


「うち、ビデオないんですよ。上にはあるんですけど下には。俺が使わしてもらってる。また購入したら考えまーす」

ビデオ、DVD。チャーリーとチョコ工場?
好っきですよ、見たいっすけどー。
(気さくなお兄さんにすすめられるけど)

……駅方面行きたくて、もっすご長く一筋に少し傾斜ついて上(のぼり)、
黄緑の連絡歩道橋、進んでいって……

……
「あなたのことに関しては、
私の方から恋愛しなければいけないと思って、
その音に関しては」

何の気なくノートをパラパラめくって見ていたら、見開き2ページ上下使って、
イラスト、目にすぐ飛び込んだのが、これ、スミを描いてるのか(俺が)。
目がクリッとした、大きいドングリ目っていうのか、白抜きの(顔と)、
裸で四つん這いから振り返ったような構図(の絵)。
……飴の溶けた蜜が付着して
ベタッとなってるところ あって
(ページが張り付いてたのか)
(それと、羊飼い牧神の子みたいな巻き角髪の自画像もあって)


見よ!テクダーの(?)のこ(この)円盤(向かって左)を破壊した!
(すっごい硬質な?かすれ赤)
自機が散ってるみたいに見えっけど。

滝の裏も滝のゆっくり向こう
胸にお椀を被せるように2つ、
男が(仰向ける)女の上に膝、
正座ちょこん乗り、馬乗りのよう

待ってる人も来るよ やんなくちゃ


28 暗い婚礼、左宝


帰ってきて、洗面台の前に立つ。
電気つける前の暗がりで、うわー、ちっとやべえな。
我ながらここまでクラアッとくるとは、姿勢だけで精いっぱい。
電気つけた、押したよな、はずなんだけど、つかないか。
へ、でも、ここまで来たんだ、スミ、結婚…
へへ… くらむくらむ くらむまま、
目も開かず薄一重で、手探り状態で、お勝手…
帰ってきてるな家族… 

「ただいまー」

発声してみたら、ポッとそれなりに気の利いた音色出た。
と、思いつつ、居間に入ると、テーブルの向こう辺り、父母雑魚寝、TVに向かって首だけひねり、涅槃姿勢、何の反応だこれ?法事の後?機嫌悪い?(あれ、オバァ、いる???)

「…いいものよね?お土産買ってきたの、ご飯」
「そうだよな…」
態と、声が一致してないぞ。
聞こえてくる会話は、普通、少し機嫌いいくらいの、フランクいうか。
ねぎトロ太巻きとか、和紙の紙包み、
まぁ、いいものだ、確かに…
スミと結婚?離婚、別れようとしてるんじゃなくて?
裏ワールドはわかんねーな。
 
 
「…何なの?帰ってきて早々、その顔見てごらんよ自分の、鏡で」
「…何をいうの、失礼ね。どこへいくの?」
「会いにだよ」
「誰に?」
「ウチナだよ」

「あーっ、髪の毛何回やっても結べないっ。長さ足りないのかな」

捻って結ぼうとしては解けるってウチナの黒髪、高い位置のポニーテールが姉御肌の…
母がいかつい顔するのに理由なんかねーんだろ、シャーク。
帰ってきて顔パッと見ればどういう状態かわかるのよ、親には。って。


… 早い時間から、子供にそんなの見せちゃ駄目っ。
映倫にひっかかる?色んな側面で。ヒロ、歌唱中に… 

「あーっ、ここ、ここから恥ずかしくなっちゃって、やってます、歌ってますけど、もう恥ずかしくって照れちゃって駄目ですね…」

確かに、素の照れ表情、その後、続けてるけど、振り付けも何か棒立ちで、ただこなしてる感じで、カメラが顔とらえる度に笑顔が恥じらって、
最後もペロッと舌出してごめんちゃいって。
ケンヂさんはそこら辺、一緒にやってたので、
よくわかってらっしゃるらしい。
歌が終了した後、何か声かけようと、二人見合ったけども次の出演者の歌が始まるのでハケ別れ。
何か本当に、憑きもの落ちたようにすっきり素になっちゃってて、カゴさんも、あー本当だっ、どうしたのって。
 

… 大事なシーンですが、まだ親元から通ってるんですか?
はい。
まだ、頼ってるんですか?
いえ、頼ってはいません。
 
… 私は あなたが失われるまでは

……
ゲームソフトっていうよりハードだな俺。
(ちょっとマヒ痺れてる?)
眠ってるふりをするとき、寝息が息苦しい。


【左宝(次)】

「へっ?あっしはかえらないがね」

幽霊垂れる手、背こごめ(襦袢着流し)
……へーっ、これはこの地方に伝わる伝話なのか
……スミのに、合うかな……
(時代物絵巻、太古の下敷きに?)
スミと会ったけど、しゃべったけども、

「あいつ、私よりも好きだからなー。
居すぎだから、地元」
(あたしの場所)
今日もこれから訪れるって先がけて、
とか、聞こえてる。言われて。
駆け込み、バーッと話しを、ちょっと突っ込んだ話も出たけど、率直に愛がない。

恩 (本)の夢
恩をむきまくる


29 今から帰れる人、川沿い農業


「……今から帰れる人ー?」

……もう夜中の2時半をまわって、俺は手を挙げない(何名か挙手する中)。
スミ。

「……カンキ、帰れるよ、私たち」

あ、そうなの?30分くらいで、1本で着いちゃうんだ。
それよりも、もうそんな間柄じゃないっていう意味で、どさくさに手を挙げない。
熟れたトマト、グチャッ。甘えてんなー。
向こうからそう言ってくれるの期待して(気遣わせるよう仕向けてんのな)
……会場をあとにする。
階段上りつつ、何か「ヴィッ」とか、兎みたい。
ギュッとくっついて、豊満なバストにギュムッと頬押しつけるようなもたれもつれいき、
……少し離れたところ(左方)、同じく上ってる男の方がジェスチャーしてる。
手刀切ってる?トントントン、包丁使うように。
スミも同じくそれをする。
何それ?じゃあ俺は、こうだって、手の指広げて真似をする。え?指の1本1本が刀なの?(手を切れって?)
 


……
「寝てろって言ったろ、お湯出てから入ればいいのに。こっちちょっと浴びてから。ほら早くっ」

スミ、肌、虫刺されか、蕁麻疹とか内からくるアレルギーか、赤い発疹が裸のいたるところに。
それでも寝ているわけにいかないって、朝、二人して、シャワーの取り合いみたくなって。
(風呂場に駆け込む際、俺手前シャワーで、腕にでもかけてから、ほら……)
顔もむくみ気味パンパンになって、髪後ろに結わえてるから余計。
何か、ほんとにちっちゃいフンが何粒か、体についてるみたいで、1ミリくらいの、指先に乗せてみるに、洗い流すのが一番か。
 
 
「いよいよやんない?」

川沿いに、農業を通す。催す。
マンションの(向かい)正面、道、川を挟み、一番ツラ。
川沿いの区画が空いていて、何も植えられていない。(地は耕されてある)
ここに、お世話になった、カイワレとかネギとか育てちゃおうじゃないか。
(しょうが汁あたまった 先のミドリのところねー ネギ)
腰のくびれ?(あの革ベルト締めつけてのベストプロポーション)。
スミ、やるべき か。
ザザーッと川の流れる音が常に聞こえる
ここなら、続けられるだろうしなー。
こんな場所があるとは。
もっと離れたところでやろうと思ってたのに、
しかも、今、すぐこれからなんて。
ゆくゆくは、少し喧噪離れてって……
靴底屋とかもいいしな。
完璧なシェイプ。腰のくびれQっ。


30 絵本、お気に入りの死体を集めて


スミはかわいい絵本になりました
あの頃のようには戻れないから

……そうか、何で気づかなかったんだ。

「カンキが最初に気づくだろうから」

畜生、駄目だ、読めない、いけない、うっ……
階段に一つ一つ、黄色のマグネットかな。
留め具、置き石で、言葉、文字を留めて、
点描画のように。
この階段の上、先に、スミ、が…
上がると踏んで崩れちゃう。
保存しなくちゃ、でも上、
待ってなな!待ってなな!
動いちゃ駄目だ、絶対。
反対側の階段のところにも置いてあった。
俺以外動いちゃ駄目だ!絶対!
怪獣の絵。
横向きのゴジラがアメーバ型になったような、
斜面を登る図。とか。
大学の部室棟の、この階段の上、
おそらくスミは、そこの一室に、
日の差し込む、一室にいるはずだ。
下の男の子に、動かないように言って、いこう。

……
お気に入りの死体を集めて、
その数は20数体に及ぶ。
集めた死体とデュエットを踊るのが好きなようで、泥水色の川池を死体丸ごと丸めて
運んで右から左へスクロール、流れ転げて、
ガシャガシャとデュエットしては、ポイ。
収集者は女性で、目が丸粒で白く剥いてて、
その女性自体が死体って感じ。にもかかわらず、
もし自分がその女性にデュエットにかられたら、
きっとドキッとするだろう。
備わっている 美しさをもっている。
「こころみのけつじつの日」
に間違いなくからんでくる。どう転ぶことか。

……もう一人、ペアのように生気ある女性がいて、藁の敷物に二人並んで座ってこちらを仰ぎ見てくる。

うらをかえて、よういけとさ
死のところはいわゆる変なところ
  うさぎ あな
今回、力事件や凶悪事件が多く報道されています
死の側は多少、少なくなっていますが
真面目に稽古などしてると危ないと思うのです


31 寒いね、ヒトサキ


……
「面会するのはいい女ですかっ!?」
「違うっつーのっ」

そんな泣き崩し芝居しなくても、スミと2人、並んで帰る……のか。
スミは濃い紺色のフェルト地のコートにハンチング帽は芸能人ぽい。

「ふっふっ」

得意げ?ズボンも合わせて統一された色調。
(俺は薄着、ランニングシャツ一枚とか?)

「寒い……」
「寒い、ね」

左側で、手を交差させて、腕組みつなぎ、身を寄せて、

「明日早いの?」
「うん、早いよー」

雨降ってる、霧雨、秋葉原大通りから少し引っ込んだところ。
(ヤマギワ脇、黒っぽい建物)


カバーガレージ
兎の数なんて だいたい決めておけばいいのさ


「カンキィ……仲直りしよ」

スミと二人、横になって寝て向かい合って
(俺は右側を布団につけて寝て)
面と向かって、言われ、
裸の胸に目いっちゃうけど、
ハグ、抱きしめて。

……
「ヒトサキ。やるんだよね、今年の夏」
「あー、そーだね。どこでやるんだっけ?あの会館か?(舞踏母写真展の?)スミは見たことないんだっけ」 
「ないよー」

あれ?誰がやるんだ?カゴさん?舞踏母さんはもう死ぬ間際……舞踏祖さんは当然いないし。
スミが俺の持ち物の舞踏祖さんの写真集を手に取ってみて、話振ってくる。
自分の事のように恥ずかしい。プロマイド写真挟まってるし。舞踏祖さんのね。
どこの筋肉がジユーで一番強いか、とかね。
(遊ぶんですよ。お尻?)

……いける いけるよ ですから 一発勝負
ユーフォーに連れてかれるような
ハクくんじゃできないもんね。見せられない。


……人差し指を2本立てて、ツンツンツンツンというジェスチャー(振り付け)。
荒廃した工場内に住んでしのいでる、
とか、シチュエーション。ドラマ。
女性ばっかりだ。並んでいて、オープニング。
有名どころはいない。
(男は一人かそこら。若い子ばかり)
で、みんな目が剥いている。そういう表情をする子達を集めたのか。鬼気迫る。
その中に、シャムツミコ。重要な役なんだろうなと思わせる(一人外れて振り付けなし)、
インテリ眼鏡、少し赤みがかった。教師の着るようなスーツはペンキのブルーみたい。
傾斜に背をもたれて上着脱いで胸が露わ(上半身裸)。
もうそんなこともしちゃえるんだ。平気なんだな。
左胸の房の下の輪郭をなぞるように、ドラマのタイトルが書かれていて、
(おっかない、殺されるよ、ね)
それを指で差し示してみせる。オープニング。
(4文字くらい。
『ゴールド』『シドミド』とか?)
どれ、と感触をつまんで確かめてみる(少ししんなりした乳房)。
相変わらず次元関係ないので、画面内外無いの。
そんなことされる、起こるわけないと思ってるので当然ビクッとして、でも動けない。
乙なものでもつまむようにして、
じゃあ、下も……
もう露わになってる姫殿は繁み無く、少しこすれたようなオレンジ色の縦線があり、そこに中指を……入るかな、突っ込む、ん、ぐっぐっ、
窮屈だけど少しずつ奥に入っていく。
どうやればスムーズにより奥へ突っ込めるか。
腕の向きを変えてみたり、試してみて、
(指の折れる角度とか股間を丸ごとおさえるような手の被せ方とかいろいろ)
もう分娩体勢みたく、赤ちゃん取り出す位置、
寝ている股の真ん前に立って、右手でいくか。
それのがより入りそう。
一指だけ立てて、いけるところまで、中の奥壁に指先当たる、ちょっと強引か。
ぐいぐい力入れすぎかな。でも、水が出てきてる。寝ている台の下にどんどんこぼれる。内から出てくる。これはいく方向なのかな。量も増えてきてる。
そしたら スミが、いけそう いうから。


32 別れのキス、鼻水


スミと別れのキス。本当に最後。
スミはフードを被ったまま。
俺はカレーを食べていて、スミの(作ったもの)、だろうな。
スミがいよいよ、この場を立ち去るという。
男と一緒か。でも、最後だから、お互い何の臆面もなく、スミは少し男のいる側、フードの左側をつまんで、俺とのキスを見えにくいようにして、二人、真っ正面から…
スミは、騎馬戦の騎馬に乗ってるみたい。
ちょっと上から身を屈ませてきて、俺は下から、ん……
カレー食べてた口の中の味を少し送っちゃう。
…交感、潤いのあるキス、ちゅうを終えて、
求めるように手を伸ばしてきたスミの目も潤んでて…
二人にしかわからない、親密さがあったから。
よく着てたネズミ色のフードに、下は黒のチャコットとかの緩やかなロングパンツ、かな。
そんなに好き合ってるなら別れなきゃいいのにってくらいだったな。
スミさよなら。スミ。これで本当にお別れだ。
今までつき合ってくれてありがとう。
どうか幸せになって。
少し最初はウェイトマシンに座って、前に突っ伏しぐったりしてる感じだったけど…

ウチナが他の女性に代わったら嫌だな。
この本にはウチナの全てが書いてある!
てな具合に、程よくかじかんでます。

シイナ それ以外ずっと聴く
とりあえず、そう、寝かな?
そう、寝。
 
 

……
「スミ、たれてるたれてるっ」 

つーっと、右の鼻の穴から鼻水がっ。
鼻の下伸ばしてわざと馬鹿な顔してとぼけて。

「へへ……」
「寸法?いいよそんなん。165とか」
「こっちから出しちゃっていい?」
「いいよいいよ、ざっくり。俺全然気にしないから」

以前付き合ってた、別れる前に測ったもの、を、スミのファイルあずき色のから、持ってっていいよ。

「日曜日、18日とか、来れない?」

何するの?採寸?キンカクシとか?それだけのためにいいよ。
芝居 ねぇ……妖怪もの?日本の化け物行列?
宮内庁御用達の謡曲の人とか出るの?脚本面白い?
提灯 あんぎゃ化け猫うんぬんチラシ。
みんなありきたりなんだよねー化け物の身振りとか、両手に刀持ってウオッと、手を張り垂らす威圧とか、ふーん 
そういうのだったら俺得意だけどねー、
暗黒舞踏団で教えてもらったのとか、でも今更ね。
… へへへ、なんつって、
ゴロンと 寝っ転がって 

「カーンキっ」 

なーんてちょっと甘えらんねーかな、
キスくらい……
 
上の棚の物を取ろうとするスミを寝そべり気味に下から見上げると、上着で隠れ気味だけどお尻の肉づき、腿にかけてとか、こんな感じだったか、ムチッとして、うん。

ストックするためのからだ?管らしく
少しスッと空スペースに入れてみたけども
弔い ラストチャンス?
また別フレッシュのスミを入れるために
ボディをすっきりさせてきた?
とりあえず入れてみた、か。

……
つくった机の下に穴を掘って
スミを自分のものにしようとしている

……
スミ。
一応認められて通ってよしっていうことになったんだけど。
グラビアアイドルが水着で何でこんな表情するの?
っていう顔して、泥土の上にしなをつくって
「あっ」て、少し感じたような顔。
かぐや姫が伝説レベルの品物を、
婚約者候補の男達に取りに行かせたように、
俺が持って来るべき 下着を返還 
俺が持ってっちゃってたのを、
身体検査して取り返そうと?
俺が持ってる物なら渡すけどね。


33 ニャンニャン、終生


やる前から戻らないで 
根本から戻ればいいのに
 

あなたの愛する家を 
もう もっていられなくなる

アルファベット ウコハイム
…のが子供に浴びるようにいっぱい注がれている写真がアルバムにびっしり残されて、
見るとあれ?別にウコハイムなってない。
単にアルファベットのプレートじゃんてのもあるけど、子供英会話教室のような飾りつけの、

U CO HA I M 

奥さんの西欧に合わせて転向した影響か。


お内裏様とお雛様 
好きなことやって抜けられなくなって
さくらさいて 
もう 好きなことしかなくなって


「じゃあニャンニャンする?」
「そうだね ニャンニャンしよう」

裏手に入って辺り閑散として、ビルの灰壁、
人通りなく、電灯看板『ニコニコ』ホテルもなさそうで…
そして、もうその路上で、その女性が俺の首に手をまわしてきて、そのまま後ろに倒れこみ、アスファルトに引き寄せて

… ぐっぐっぐっぐっぐっぐっぐっぐっ

何だろう、カエルが硬直して反っていくようになって表情こわばり、顔は正面から徐々に捻られていき、女性の右側しか見えなくなり、胸も露わになっているので、一房左手で揉む。
こんな柔らかかったんだ、女性の胸
たぷたぷ、力を入れないように、
ただ たふ、たふさせて、
もう一房も、両手で、
抱きしめていた手を向こうからまわして

うっうっうっうっうっ 
嗚咽こみ上げてくる
……スミなのか?

地下鉄から階段上って地上に出たところとかで
いきなり声をかけられてくっついてこられる。

「何ですか?」
「やさしい人が好きー」

俺の前面に、女性は背面合わせて密着して歩くことに。
ジーンズはいていて、何か、その子と一心、
ではないな。
二心、心はお互いのまま二つあって 
同体みたい。からだは離れている。
別の感じしなくて。
ジーンズの前隙間からのぞくその女性のパンツ、白地に水玉とかかな黒の、で、外に飴玉くらいの球状のものが出ていて飾りつけ?
引っ張ってみようかな、(ピンク?)とか、
手をそのまますべりこませて股間にと思ったけど
(何か自分の股間に伸ばすような感覚)
それがやさしいことなのか、わからないのでせず。
どだい街中人通りだし、その女性はいきなり大声出したり…
何だろうこの子は。

「付き合ってっていうの?ナンパ?」
「うん そうだねー 付き合ってー」

ウヂTVのアナウンサーのような、おたまじゃくしっぽい顔の女性。
目がつぶらで小粒、下まぶたの目立つ、
にへっと笑う ちょこっとした後ろ結び髪で。
 

大変でしたね 手ごわい連絡網も
難産でした
ほんまにようがんばりましたな
 
お城の 円錐の屋根のてっぺん先端突き破って 
人が手をひろげて花咲いたような
キャッスル

……
いや、全然わかんないっすよ。何この建物かっこいーってくらいで、ここに何かあるなんて思わないですよ。
ヒスイ色っていうの?抹茶色の大理石が鍾乳石質で神殿造り、て感じの、デザインは違うけど姉妹建築である。俺がここまで3つくらいめぐって見ている。
外見だけだけどギリシャ数字のようなのがそれぞれ入っていたか、地域の区民館のように普通に建っていて、通常の会館にその石質を被せたような、何があるんだろ。
それぞれ黒服が配備されていて、で、黒服の兄ちゃん軽くて、「わかる?何なんだかわからねーよなー」って話して、でもついているようにお達しがあって、博物館、何か融けて固まったとか…

海岸で何があった?
何があったか自分で確かめてごらん?
いったい何が… 妊娠?なんて、
 
… オッケーでかした うらんでー日曜日

「蠅はね、知ってるかい?
まぁ相手が悪いといって、
自分が食べられない代わりに
他の生物をさし出しますと いい、
蜘蛛をさし出しますと いい、
ある生物が食べられると
その星のガスがなくなっていく
蠅のそれは、この地球で、
蠅が蜘蛛を代わりの食物としてすすめることで、
地球のガスが保たれている…」

… 少女はスポイトで
食物連鎖を吸い上げて手にとってみた
これは相手が悪いという序列が決まっていて その並びの通りに飲み込まれてしまう
少女は 
すくいとってあげたよー 
田んぼ脇の土手の溝 ずっと待っていて 
本当に現れるのかな… 来た!
と、いさんで吸い上げたが、
それでもはや逃げられぬと、蠅は提案した
(少女のすくいあげた連鎖は3匹横連なりで、
右にいくほど上位で、
今にも一番右のプチトマトみたいなのが
口開いて隣を飲み込もうとしていて)

少女は、

「そこは違うだろー 
そこは逆の言いだろー」

ポッと一言口にしたことが

「笑いわかってないなー
興ざめだろ それじゃ」

言われて、おもむいた
 
 
ああ そうなのかって。
ようするに、人の縁のつながりっていうのは 
ここまで並ぶものなのかって。
芋づる式じゃないけど、一区切りでもたいした人数、顔ぶれになって、
こりゃめんどくさいって、傍目から見れば思っちゃうけど、入っちゃえばわかんないし必要なんだろうしな。芋なら洗えばいいし。
ある人物のゆかりのある人を、一つの状況に限ってひき出してみても、これだけの重なり連なりになるのか。
違うんだよ、だからそれでいいんだよ。
つながりの最初から始めるんじゃなくて
最初に戻っていく。
さかのぼるのがいいってこと。


「あなたに向かって何でも大好き」
絢爛華美の映画のような
ガラス越しにそう言うオイラン


終生 一緒になるって思ってたのに
オリオもいた行だな、そのときは、
しかしウチナを好きになって 早く別れたい
って、それは違うくだりだけどね。
スミと離れたのは別の問題 
 
どこか助身はリアルであった
… 芥川の切支丹もの読んどけって?
俺には身につまるもの
 
これ本当にシラスなー 
吐き出せってことか
 
彼女が台所に立つ 妻か 
もう、それをちょこちょこ見る夫。
 

「本当に彼のこと 好きなんですか?」

と聞く女性の横顔のイラスト。
この前見た ぐ、ぐ、ぐ、ぐ、に似てるか?

「じゅうりんみたいにならないですか?
けものみたく」
「ならないですねー あー疲れたっ」

て言って、8の字寝して気づいたらとか、
本当に親しい人とだけの寝方。
もちろん × 重なるようにしてとか、
若い先生風の女性。
薄い水色がかったシャツ清潔感のある、
さっぱりした印象の方。
 
これは本命ですって、
ピンクの毛布を購入したり、
タグを見るとちゃんとしたもの

どうしようってなって、
それで結局本番になって…
楽屋でソフトクリーム食べながら待ち、
アイスクリーム レディ

お花見桜 テントの中 
進んでいっていいの?

さっさとそこから下りてらっしゃい、懸垂


34 通信簿、変愛組曲、ウチナユキ


「先生、一緒に踊ろ」

ヒロがケンヂを誘って 
チークダンスばりに身を寄せて、
沈みながら、腰振ったりして。


通信簿
好きなヴォイスも 好きなヴォイスも ♪
エリスティ 
一瞬のフリージア
(紙に書いて おさえて こすり
匂いかいで おさめて おえる)
次を気にしてね

……
『ちきゅうくのししょー』
とか、俺のこと書いたりして
スミが本を出したのか、俺が退いた分。

……傘、何本も持ってたって仕方ない。
コンビニの前のベンチに一つひっかけといて
そこにひっかけたやつ。
あーでもこれ、買ったばかりかー 
値札ついて『756』とか、もったいないか。
家で一番新しい、柄ものチェックの傘の先から裾にかけて、螺旋一本引かれて少しチェック柄がズレているデザイン。
俺の持ってるトランクスのチェック柄、色に似ている。
持って帰るか。
で、持っている透明ビニール傘、
あ、そうだ。
前を歩いていった、かの女性に渡そう。
ていうか返そう?
まだそんな遠くに行ってないはず…
わりに人通り多い中、追いついて

「うおーいっ この傘を」
「それが何か?」

ふわあー
傘はパラララひろがって、
スミのものなんかな
当然のおさまりどころだし、
スミが書くことは 
そのままにしたいというか、
こっちで取り消そうなんて気もないし 
どうぞ。
あっけらかんと、あけました。
あさだあめ の丸い缶の器、青縞のギュルル、
スティービィーと私 本がいっぱい
前を行くかの女性の
背負っていたリュックが開いたのかな。
スミの曲は、いいと思う。
ステップ踏んでスチャラチャッ
変愛組曲ったら、似たようなタイトルあったな

あ、出た。一番最初に描いた、
内田春菊さん風のイラスト顔からハートが?
ものの見事に結末を迎えたなんてことが?
ありえねー
ありえる ゲームなら それは可能 かなう 
fin サンタモニカ 
あい らぶど ゆう

……
ウチナユキ。

「そんなもうねぇー、往復ビンタでハイタッチッ、もう一回聞きたいな」
「何もう一回ーっ、こういうことはさー一回でさー済ませるもんでしょーっ」
「だってもう一度聞きたいんだもん」
「このーっ… すてき、あなたのすてきな道具に触れている。わたしは今、よかったら付き合ってくれませんかと思っている」

触れてくれたみたいだから、俺も薄手のシャツパジャマの中、裾の方から手を入れて胸に触れて。

みんな寝ちゃってる。
二台横並びのエレベーターの前で、
待ちきれなくて、眠りたくって。
お酒のみたかったんじゃないの?

ずっとさっきからウチナユキとくっついている。
さっきは立っていて、壁隅に俺がいてそこに寄っかかってきて、後ろから俺はユキのお腹に手をまわして、まぁちょっとふくよかになったな、下のお腹の肉つかんで少しひねったりしちゃった。
お腹に直に手をあてても、拒否しないし、いいなーじわーっとこうしていれるひととき…

さっきエレベーターの前で腰下ろして脚パクッと開いて、白のストッキングに、その下は赤のレースのパンツ、

「そんな開けてみせちゃ駄目ーっ」

そのときも見た目ふくよか増したなって思ったけど、止めたのはうれしかったのかな。

みんな寝ていて、布団もいつの間にか敷かれて、じゃあこのまま寝…
ユキの向こう側、女性が一人、ムクッと起き上がって、ほおずき色のシャツ、黒髪で後ろ一つ結い、耳前にも垂れてたり、ユキより小柄か。
見せつけるわけじゃないけど、やめないよ。
キスはしたかよくわからない。


何か川沿いからの帰り道。
変なところに入り込んで、今時にしてはちょっとゴツイ、パソコンと周辺機器が路脇、台に置かれて起動していて、ハイビスカスの朱色オレンジがグルグルーって画面で、何かダブルクリックやら検索しちゃおかと思いつつ通り過ぎ、
ビル、店舗内突っ切らないといけなくて自転車で、通れる幅がない。
ダンボール陳列で塞がってるのを店員さんどけてくれて、それでもすんなりは通れないけど、あんまり世話になるのも申し訳ないので、自転車持ち上げて越える。
これで通過ー
あ、モーラ?詰め合わせ?小っちゃめのゴムでくっつく色違い伸びーる?通ったときにひっかけてきちゃった 返さないと 

「店員さーんっ」
「30円です」
「いや、じゃあ買いますよ、30円ね、はい」

ベルのおもちゃになるかな。
いいノリの店員さんだな。
無愛想に見えてシャレのわかる青年。
ノッポさんみたくハットを目深に被ってる。
薄いグレーの。
そのやりとりが面白くて帰り際もう一度振り返ったけど、もうこっち見ない、まぁよし。
エレベーターはちょうど両方行っちゃって、閉まるところで駆け込めば入れたかもしれないけど、まぁいいや。
突っ込んだら悪いし、行ったばかりじゃちょっと時間かかるな。
あ、一つ、B1、地下降りたのか、ならすぐ戻ってくるか。
戻ってきて、開いたらムリムリいっぱいで、自転車持ちじゃ余計迷惑。
あふれて人が結構降りてきて、芸能人とかいたか。
ちょっと彼女のこととかで話かけちゃおっかなとか思ったりして、ミーハー気分で。
ウチナユキ。黒縁太目の眼鏡かけて背も大きいな、俺より大きい。


35 よめるよ、フリルリ


これは あくまでも、
で、言うの止めたら、 
悪魔Demoみたいじゃん 俺ならさ。
プレイ デーモン?なんて


葉っぱが落ちてるのを見てわかったんだ。
アスファルトの上に一枚、枯れてない、筋のはっきりしている。
ああ、もう終わったんだなって。
自動販売機の中部分に貼られている、
芸能人だかモデルの顔の両頬に、
葉っぱを頬がこけたようにあてがう。
葉の裏が見えるように……

「駄目!見ちゃ駄目!」

1990(1994?)スーパーハード
車に乗り込んで走らせるとサイドガラスごしに浮かぶ。
2人の子供が亡くなったのか。
走らせながら、おいおい泣いた。こんなつらい思いを味あわせるために、俺はいるんだったら、もっと味あわせてみろ!ちくしょう


「しししーししししししししししししししししし」
とかだって、
俺だってちゃんと大声張りたい 
俺にあてがわれた言葉がそうだとしても

穴を掘ると10面には、大きな花が
しっかり ちゃんと(ふきだし)ありました

赤い隕石の人は?来るんじゃない

 
たたまなきゃ、3年間の思い出たたんで、
バレーボール マスホさんとか、
縁側まで出てきてお見送り、エール
主婦は魔人?魔人王でもいい
次の道が開かれり
とか書いてあって(  )で、
「次」の字がかすれて読みにくい。
書き足しとこうか、いいか。

「よめるよー」
「よめないよー」
「よめますー」
「よめませんー」
「よめるっしょー。よめるでしょー」

スミを後ろから抱いて、布団に仰向けに重なってる。
スミの手の甲の親指と人差し指の間の柔らかいところに、口つけてキスマークでもつけちゃろか。
スミの前にまわしてる手がブラジャーしてる感触に触れて、このゴワッとしたやつは、ベージュのとかかな。
そんなつもりじゃなかったけどなだれ込んじゃう?なんて。
よめるよな、スミ。(ふれている)

……
「悲しい?悲しかったら泣いていいよっ。
ほら、こうして」

道脇の段の広くなっているところ、落ち葉など黄色くなってちらほら。
ほら、こうして、背もたれ寄っかかって。
言われるままにウチナに背もたれ預けると、傾いて上向いた俺の顔の上からウチナがチュッ。
唇上下反対のキスをしてくれる。

「何だよそれー」
「いいでしょっ」

大人の女だなー。先に立ってまた歩き出して、前に立って、手を差し出してくれる。
手を握ると湿っていない。
乾いてるけど冷たくない。
輪郭、手ごたえのはっきりした、骨も肉も確かな感じのする手。
ちょっと通行人に見られちゃったかなってなっても動じずに、颯爽と笑んで、手つないで、
ふふっ、歩いていく。いい女だなー。
全部吐き出していい。
借りたもの全て表に出していい。
無理しないで。
木の柵が張り巡らされた池のほとりにいて、水面に浮いていたり沈んでいたりする、枯れ落ち葉を、しこたま溜め込んでいたのを、添われて自分から離すように諭される。
落ち気味の方で散らかっている方は全部ばら撒いて、ちょっと汚いもの、小水も少しビニールにしちゃって、口は結んで、それらをまとめておいて、いたらボン!爆発音とともに消し飛んだ?
ガス、硫黄でも着火したかと思ったらそのままだったり。

……
つっ立つ娘が突き立ったまーんま。石?


ギャラクター、大きめのフェイ、ふぇっくしょんっ!

「ほらさっきよりだいぶ明るくなってますよ、
まわりの空気もねー。
ヒロちゃん、そうでしょ?」

画面内、バストアップで映る女性の
鼻の下辺りを、マウスでこすこすこすと
こすると、ほぐれたりっ。
さっきはちょっと、俺もヒロも、
双方暗いからねー、
だったから、ましになったか。


車に乗り込みながら、

「?(馬發)席どう?」

聞いてくる。こっちは意識するってーのに、この娘は。
もう九段下側かな、パスタ店を対岸の神保町側から見やる立ち位置、目の端の右に彼女、左遠方にパスタ店。
その向こうには川がある。
まぁ俺次第かな。
アブミやら、動きは損なわんように、調子に乗って成人式の後に着物姿でうなじがのぞいて、
いやんっ、てな景観
でも一興、効果をあげると技といえる。
ロゴは持ってる、忘れまいと。

新しい携帯?ピンクと紫の中間くらいのメタリック基調の携帯に、ハートが一つ、小さいのが貼っつけてある。ラブ?ブックタワーのエスカレーター一階から乗りがけ。
 

川沿いの公園。ユメヤの方へ引き返し、
長い髪を垂らした間から覗いて見て、思うの?

「はいっ」
(… ??笑んでる口元が見える)

九段下だって川沿いだし。
細長い竜、育てちゃうぞ。
チビ→ハクとか。茶色で新種?
 

ほんと迷彩がよく似合うって、はいてもいい。
結構ノリパターンなんですよ。
グレープ色の五本指靴下、出てきちゃってもね。
続行ニューワールド、メカニズム。
上から、ルキア、アウア、エクレアって、メイドかよ。
さぁ、最終チェックだ。
 

ここにいっぱいレポートを書けよーっ、海。
ありったけのゲームをつくったんだ。そういう思い。

……
「なっちするー」
ぱのらま。
女性役はすんなり、カツラつけて、目がアケビ色で、一礼顔上げたままペコッとすると女の子。全然。


「ハク、何やったっけ?何か死んだりしなかったっけ?」
「うーん、何やったっけ?」

新歓コンパの出し物。1年生みんなで… 
あ、俺いないや。遅く入ったんだ。
違うっけ?俺が入った後だっけ?あれ?
スミ、黒のインナータイツ足首までおさまる、
ふくらはぎがそれにより肉づき目立つ。
脚組んでスタッフルーム、
俺はイス使わないでうんこ座りしてるから目の前で。
スミ、しきってたんだよな。


「…余計なものが出てる。ちょん切っちゃえば?」
「はいですー」
「切るなっ」

トコミちゃん宙に浮いて、お尻がぴょこっと持ち上がって、デニム地のミニスカート、裾ちょん切って粗いまま。
濃いイチゴ色のタイツ、黒のコウモリの羽のような柄がボーダー途切れ途切れ状にはいっていて、アングルがバックからなので、お尻の下の膨らみが少しのぞく。珍しい。

「あー、私も出るっ、セリフなしで。
何言うかわかんないからっ」
と、しきりの子も役つけて。

「安い下着つけちゃって」
「めくらないで下さいっ」

ロングスカート白をめくると、アケビ色のストッキングか。
その下のパンツも同じ色。
男物?じゃないのか。
窓っぽいけどデザインか、中央。
 

みんなぐるぐるまわって、
ぬけがらをぬけだしている。
巨人棒持っといて、
すりこぎくらいの大きさ長さの、
いざというときにあてるのか。

迷子から20日に……さんに聞きました。
アスレチックな、幼稚園にて。
車椅子の女性アナウンサー、明るい口調の方。

……
「見た?うらみ?の理由とかわかった?」
「見てないわよ、赤線引っ張ってあった」

電話番号がマジックで、上何ケタの後に続く下何ケタを。
始めは「‐」ハイフン入れないで書こうとして訂正してる。
下ケタの最初「4」次かすれて「3」?
スミ、でき過ぎ?

(黒くて立派な台本のようなのが送られてきた?)
ヒロ。ヒーちゃん。

「うちの出てるやつ見た?」

いくつかあって、舞台もある?俺ゆかりの?
ヒーちゃんは見たくないのか。
それ購入できるのかな。
カゴさんも、この件に関係してるのか。
極道の雰囲気で?

襲われて、追われ、もう窮地も窮地。
シャワールームかな、に逃げ込んで、
鍵がないので入ってすぐ扉閉めてそのまま手でおさえる、外からグッと押してくる。
逃げ場なし絶体絶命、このままこうしている他ない… 白、カーキ、黄緑明るい色調の丸カプセル形の室。

もうほんとに断崖の三角山の頂上手前で、もう先端だけ、登りきって見晴らすことを突如拒む女性。
いやあああっ、駄々こねるようにしがみついちゃったり。

成立はしてなくても、
いや、してて、で、最良かな。
 
何かあったときには修正します。
女性に連れてこられて、座らされたのは、
人が輪になって、その中心。
徹底討論会?
頭の上にお団子結びの女性がいる。
ヒーちゃんかな。多対一で攻められんのかな。

……
そこまで面倒見きれねーよ。
自分の尽きるまでだよなー、ほんとに。
(綿菓子製造機を上から見て、空で、中心に黒い管がある、様なもの)
死ぬほど早くやめられる。1勝(1秒後)。

「今日は何もしてませんが、何か御用ですか?」

俺のせいで声が出なくなったとかの言いがかり?スミだか?

「駄目ね、やっぱりそんなんじゃ」

俺はどうなんだ。

「おじさん、まだ駄目だよ、まだ来てない。
全力で付き合ってもらわなくちゃ。
来ないなぁ、なんて反応じゃ。
15球で1球でいい振りをしなくちゃ」


人間。また人間見せてね。フリルリ。
高校と大学、一緒に入れば?
そしたら通うのも楽だし。

またあの声だ。
ネットで聴けるあいつの歌声。
舞台上、マイクスタンドに向かう後姿の映像。
俺と一緒にやらないかって言ってくれたらうれしいけど、言ってくれないからフリルリ。
虫捕りしようなんて言われると最悪だし。
フリルリ。
(公園内をフリルリ言いながら走る娘。
鼻先の上向いた純朴なアジアの子)
 
携帯メールチェックしようとしたら「メール3」を使ってたのが新しくなるとかで「メール1」に変えられる。
元の「3」もボックス残ってるけど、向こうの方で勝手に更新されて、違いはわかんないけど。(3はもうようず3だって?)


36 ウェディング


2機ともウェディングに向かっていった……
って意味かな、英語表示されて。
(戦闘機が色違いで、2機並んで画面上方に飛んでいった。片方はオレンジかな?)

最終面。空中ドラゴンバトル。
ドラゴンはコロッとした、ムーミンとカイリューのあいのこくらいのボディで、全方向3Dで移動可能なので、ギューンと体当たりしようとしても、まぁ当たらない。
敵の灰色の球体、ダークボール照準合わされると画面切り換わらなくなって、2D平面になって敵を中心に360度グルグル飛んで軌道外そうとする。
それくらっちゃうと否とでは、展開が全く変わるので、ここは必死に逃げ、何とか避けられて。
こっちのエネルギーボールも当たらず。
結局、双方決め手なくタイムオーバーになり、
それまでのクリアしてきた面のポイントの蓄積で、2機ともエンディングへ向かうことになる(このとき、ドラゴンではなく飛行機になっていて)。

12345/123/12/……

パスワード?覚えきれねーよ?
コングラッチュレーションになるのかしら?
 
 

通路の両端から頭が突き出てきて、行く手を遮るゲーム。
左右交互に少しずつずれて、ケンヂが通る人で、俺は頭突き1番目の人。四つん這いになって、やってみると苦もなくゴツ。
あれ?あ、見ちゃいけないんすか?そっすよね、簡単に当てられちゃう、でも通ると、顔伏せててもちょっと見えちゃうし、少し上向いちゃう。
よしじゃあ今度は全く見ないでやろっと。
ゴ。
あれ、何ですか?
やろうとしたらケンヂが、すぐこっち向きに頭向けていて。
このゲームは教会と、教会に詰め寄る市民の暴動とまではいかないけど、一悶着するところと関わり合って、上から見ると凸形につくられた教会窓口、といっても完全防備で、透けているけど一切寄せつけない。
隙間が全くない。押し寄せても受け付けない。
その奥が頭突きゾーンになっているのか。

 
「れいえきれいえきれいえき……」 
「はやいわっ。もっとためて」
「れいれいれいれいれいえき……」

樂……震動する感じ。
 
カルボナーラ。
お皿にひたひた、クリームソースをまず入れておいて、そこに茹でたパスタ麺を後から入れてからめてひき上げる、のが早い。
もっとひたらせて。

 

……
あ、終わりなんだ フルートの音

「イエーイッ」

……スミの声
劇場スクリーンに映し出されているのは
カラフルな風船で作られたDNA連鎖モデル
金管フルーティな楽器のティロリロリロティロリロリロティロリロリロティロリロー  
前方でどっと笑い声
?陳腐だから?エヴァンゲリオンっぽいから?
前方にはコックさん。
調理人の服装、真っ白いのに
風船紐付き携えて、ピエロチックな大久母さん
前方、左から 右、から
後ろに行き、トコミちゃんをつかまえて
花嫁天空ヴェールに包まれた
白バラドレス姫を手ひいて
あ、続くんだ、ていう着地

ゴー ホーム

「… 結婚しよう」

家の門をくぐる手前のところで、
一緒にやってきたスミが強くそう言う
もう身内はいない、みんな… 
よかった、よかったよ… 
泣きながら手をとり、
込み上げてくるものがあり、
一人、いれば
兄さんは?
駆け込み、入り口の前
隣近所のおばちゃんが嗚咽しながら
部屋の中の兄さんにのたまっている


ベル、大森から帰路
顔に水しぶきがいっぱいついてるぞ… 
風を送ってはらってやると
うれしそうに顔をぶるるっと震わせて
横断歩道を渡る手前

「名前がよくないんじゃないですか?
変えればもっとよくなりますよ」

インターネット、ネット…

「ほんといい加減ですからね、
お金振込んどきゃいいんでしょ、
というくらいにしか」

いつの間にか入ってる。

「どれくらいもらってるんですか?
すごいですよね、僕は10,000もー」

俺は本当はもらってない成。
一つのアパート。
青い屋根にいたるまでの周囲サラ地、
これから畑として耕作土地にするのか、
なを、菜を
視界良好スッキリして、
かっきり道を曲がってアパート?
同伴者スミ、入る前にそう言ってくれたので、
俺はスミの手の甲を…
 

対岸に渡り行くときは、
ベルは抱いて持っていく、車危ないから
太呪印太 太呪太印 (「大」も含む?)


37 スポイル、スミタンメン


「カンキなら、いいって言ってくれるよね?」
「いやしかしこれは
(どれからどれまでひどい……)
何というか、怖いね。
この絵がっていうんじゃなくて、
女って見抜くよね。この絵は、
しぼりとってるんだよね?俺を」
「そうー」

俺の胸貫いて、スミの口が管になって刺さっていて、吸いとっている。
スミのからだにはいくつも裂けた口がついていて歯もギザギザ、真っ正面抱きかかえられ貫かれてイナバウアーみたく反り折れてくたってる俺はいたるところ食われてか欠けている。
ノートパラパラめくってどれ見ても、洞の中なのか体内の内壁っぽくもある。
モチーフは俺とスミで必ず俺は力ない、うつむいた、損なわれた、あちこちなくなっている。
スミが怪物女で、という、その絵を描いたのはスミではなく別の女性で、とりあえずミヤちゃんとしとく。
マルサの女っぽいヘアカットマッシュルーム。
……こうやって普通に話とかしててさ、どうしてこういう絵が浮かぶのかっていうね、俺なんかだと、もう一段おかないとこういうものは見れないからさ。
その場には俺とスミとミヤちゃんともう一人男、4人でワンルームアパートっぽい部屋にいて、そのノートを見せられる。

 
こんな時間軸すごいものつくってどうすんだ!
俺のいう通りしときゃいいんだ!

……
「何ということだ、
満開、男は奇跡を起こしたのだ!
何という咲きほこりようだろう…」

…これでやってる人が納得すると思ってるのか?
桜の木なのかな。
絶壁の上にあって、下からのアングルで、画面のほとんどをその木が占めているけど、そんな入魂のグラフィックではないし、せめてもう少し花びら一つ一つ細かく線引くとかさ。

もう「思い出す」しか出来なくなって、
他のコマンド選択がなく移動切り替えできず、
その一画面の孤島で、
延々と「思い出す」し続けるしかない… 
と、ある境に、満開、… らしい。
 


……
僕は仲良く着がえ 7年振りのクミ姿
 
 
「案内してくれようとしてくれたんだね。
結婚しよう」
「社長がそう言うんでしたら」

となるか… 重ねに重ねられる
鎧のような着るものつけるもの…

ベッドに寝て上体起こしてその娘と話をして、
レモンイエローの袖、薄手のメイド服とか、
どうしようかな、このまま帰る前に、
と、抱きしめようとすると、

「あっ、ほら!」

別のメイドさんが入ってきて、なのであわてて制されて。
でも、すごいちょっと動揺というか意外だったみたいで、汗かいて、
ちょっとうれしく思ってくれた?

「そうだ、ほら、していきましょっ!」

… 重ね着極まる。
 

スミの両親来てる。
「こんちわー」って、にこやかにあいさつしたら固まったような感じになって頭も下げず。
こっちがやってんだから少しは体裁つくれと思ったけどいいや。
大人はそんなに甘くないんやでぇ、それくらいでしのげる、つっこみ入れられる思ったら大間違いやでー。
スミと子供らとスタンプラリーのテーブルのようなところで戯れる。何々どうしたー。

俺はシェイクスピア、
そんなに好きじゃないのかな、実は。槍…
CーEーイー
(っていったらフィネガン、の方がやっぱり)


アイクル?赤いTシャツの背中、
リーフパイのようなこまめな質の白模様、
ハート大きいの1つの下に
小さいの横並びいくつか。

……
エスパーって、みんな使えるんだねって、
まぁ楽しくねっ、みんな散らばって、
の見取り図あって、納得してもらって。
(配置、名前黄色帯囲み表示。
日本地図のように分布してるのか。
あれです、うーむ)


【スミタンメン ココロニ ニシキ】

…ってタイトルが決め手になりました。
やってもらおうっていう、携帯電話ゲーム配信も含めた、何話も収録のアドヴェンチャーゲームのポスターは、何ぞ引っ掛けられても微塵も剥がれず、印刷拭い取ればその下からそのままのポスターの状態で。


ケンヂにとって3つの宝物のうちの1つなんだろうな、素のおっさんは。
あとはミカンの缶詰。
よく辿り着いたなっていう。


「いーから手ー動かせ」
「俺はおまえのパシリでも何でも、んだよ」
「はーいっ」
「…甘ったりーこと言ってねーで掃く前に料理にラップかけろ!」
(床に皿盛り料理直置きなってる)

ゴミ捨てるの、みんなのまとめてというか、俺の前にやりっぱ置いていってっからに、クッソーとゴミ箱に叩き込む。
係の人が来て、

「何だ、片付いてないじゃないか」

学校机の間にミカンの皮が何個分も剥かれっ放しだったり、

「掃いていいなら掃きますよ」

T字ボウキあるので、竹ボウキよりやり易いからそれでやるか。


体内時計も引きこもり済んだし、あとは行くだけだな。


38 つなぎ、ムカデ


スキッパダイバーズ
 
……家の二階、畳部屋の方、スミが布団で寝ている。

「あ、カンキー」

スミ、目を覚ますので、俺はすぐ寄って、抱き合う。

「カンキといるー」

再び付き合うことになったのか、このシチュエーション。布団敷いてあって、二人同じ部屋にいるっていう。
布団の中に入って、朝からしょうがないなーって、セックスとか……ならないけど、やっぱり前と同じようにはいかない、甘い感じじゃない。

「今日どうするの?」
「調べものするー」

本屋か、神保町一緒に行く?あ、図書館?
そういえば最近見た夢にちょっと近代的な図書館のようなところがあったな(ちょっと不穏な人々、車椅子……)。
でもそれぞれ別行動するけど。
べたべたしない、次の彼女までのつなぎとしていてくれるっていうことなんだろう。
いい子だな、でも逆戻りなのかな。
隣の兄さんの部屋で物音がするとビクッとなって、ちょっと距離おいて、抱き合ってるところとか見られたらなんだし、でもキスとかしないな、抱き合うのも酔ってない確かめようで。
携帯電話で、パックマンとギャラガを合わせたようなゲームを、いつの間にか片手始めてたり。
チュドーン、パクッ、弾や敵飛び交ってもなかなか死なんね、ハイスコア?どこまでやるんだろ(悪食に目があって襲撃してくるのを食うとか、爆弾ぽくなって爆発とか。宇宙)。
外に出て、いろいろ歩く。
家の近くなのに馴染みのない、タイル目の地面、煉瓦造りの街角って感じの辺り回り。
ウチナと付き合ったら、リードなんてできなくて、される一方だろうなー。
ちょっと情けないけど、しっかりしてるもんな、とかまだ考えたり。
あ、生家の区画、向かいの一連取り壊されて、
アパートもか、うわ、これで昔の名残が何もなくなる。
感傷に浸ったら、ケンヂにアホ思われるな。
昔の状態を思い出すことはできるかな、うん。
俺、サンダルつっかけ、靴履いてさらにサンダル?もう裸足とかゴム製で洗濯板みたいなデコデコの足の裏の当たるところ。
あーすみませんー、目測もくそもなく、まん前に現場作業、ワゴンすれすれまで気づかず歩いちゃった。
謝りして、方向変えて文房具屋(日の出屋)の方向いて、裸足でいっかもう。
黒泥汚れついても、サンダルにもついてるか、拭けばいっか。

……
そうだよ、俺はまだ死んでない、
ここから、ここからはじめよう。
 

「ああっ、あたしもう終わりなんだわっ」
「ひざ、そう、ここに落とすと
ポシャッと入るんだ、ひざ」
「え?…… ピザ?」

フジワラエリカ扮する女性がベルトコンベヤー式に流されて、カマドを通っていよいよくぐり抜け焼かれる、仰向け立て膝なんだわ…
と思ったら、ケンヂ扮する男性は目が見えなくて視覚以外の感覚で、
ひざはピザで、ドーム状のピザ、その上にトマトの水玉のようなものを落とすと、
ピザのドームは薄皮チーズで、水玉はポシャッと中央落とし込められる。
エリカの勘違いがかえって発見となる一場面。
エリカにしてはえらい厚ぼったい、肌の露出のない、足首まで隠れるロングスカートの布地模様物であるかな(ペルシャアラベスク藍色とか)。
 
魔物には安定して20ダメージくらい期待できるかな。
エリカとケンヂの大冒険?
爽やかにしてれば次もあるかな ゆめのぼうし
 

……一回仲良くなってなかった?私たち……

四肢が獣ムカデ状になって、それでもいとおしい、さびしい。
だから仰向けに寝て、膝を立てているその脚の間に少し身を入れるようにして抱えて。
彼女はコタツ布団の中に入ってるみたいなんだけど、すると腹筋で起き上がるようにして抱きついてくる。
上半身は裸の女性、スミ。
……水中で後ろからだーれだっ?
って目を覆われるその腕が魔物ムカデ状になってしまったアウターワールドのお姉さんのような女性(赤緑混じり髪の)、それがスミなのか(あっちの住人、橋渡し役?)。


「……私、毎日さびしいわ、あなたがいないから、あなたとは二回しか抱き合ってなくって……そっちはどう?帰って来なくっていいから、こっちは大丈夫だから、帰って来れるようでも来なくていいからっ」

ウチナとTV電話つながってて、その顔があからさまにおかしい。
虐待されてるのか、眼鏡レンズ越しに涙でグシャグシャとか、俺がいない間に残った連中に、それが魔物とかではなくて同じ人間で、医師団とか研究一派の類か、こっちは大魔王をあっけなさ過ぎる一発で倒して、本当に倒せたのかちょっとあやしい。
ボンボンバウンドボールのように弾んで。
 
 
… 館にまた一人、来訪者がやってきて、服装など含め、落ちぶれたコーラス隊が着るような裾広がりの幼稚園児のおべべのような形の上着、色合いは中年者だけど、首折ってフラフラ来りて、でも、シャンとしたらセクシー女優。
また不穏な…
…館に入ると、また服が違う。

「三着目借りました」
「ちゃんと返さなければ駄目よ」
「はい」

細い垂れ目のおばさんに言われ、確かに女性にばかり借りてちょっと優位気分になってる場合じゃない。
館には人の出入りが多い、多面多角構造。

「…教室のような建物の壁に穴が開いていて、
外から奥におむすび転がしたんや。
(紙に包んであるやつ)したら突き当りに穴が開いていて、人が通れる大きさだったので、伏せて通るとそこも同じような室で、その奥も穴が開いていて、くぐっていってそこも室で、
そのまた奥に穴が開いてまた進み行き着くと」
「肉体がなくなってしまうのが怖かった…」

城内の一間のような一室座敷に
人丈大の茸が二、三生えていて
(不健康そうな色)
ケンヂ曰く。


カゴさんは本当に人殺しそう。
何か荷物運んでるかしてるところ、屈強そうな体格の男に階段で止められて、演技なんだけど、気持ちは殺す気でいってる。
自前のピストルを取り出して弾を込めてみせる。
特殊な物で、一発だけ、それも通常の六発分を一まとめにしたようなサイズ。
それを男に向けて、腹の前スレスレのところ発砲しちゃう。

「な、入ってたろ?」

本当にやっちゃうんだ、カゴさんは。


39 何で2回付き合っちゃうかな


何で2回付き合っちゃうかなーってことも考えるんだけど…
… ありがと、スミ
 
机の端に切り取りくらいのメモ書きがあって、
『10日、今日はよくがんばりました』
と、ピアノとか、わからんけど、
とにかく自分のことだけ書いてある。ふーん…
とりあえずそれを持ってその室を出て、
向かいくらいの部屋に行くと、
スミが帰ってきてる。
呆然と突っ立って、上向いて口も開いてる。
ちょっとただならぬ雰囲気で、白と水色の、
ちょっとしたアイドル服のような、
ドレスと私服の中間くらいの、
前、後ろ裾が下地の白が逆三角にすぼんで、
水色はその上のジャケットって感じか。
清楚な印象で…

「おかえり、スミ」
「……」
「…もう別れたいって感じ?」

察すると、うなずくスミ。
黙って抱きしめる。スミもそれに応じる。
ギューッとしないで、優しくというか、
何ともつかない…
スミ、ありがとな、今回はありがとうしか言わないよ、本当にまた付き合ってくれて…
抱き合って、スミの肩甲骨が、ゆるく落ちて寄るのをまわした手で感じつつ、
そこだけ服の生地パックリ開いてるみたい。
了承してくれてるというか、
俺はスミに恨みごとなんて今回は全くないし、別れる段になっても、
大切で、感謝しかないなぁ。
何で2回付き合っちゃうかなぁって、
俺のために付き合ってくれたんだもんな。
きっと無理して。
相手の方と幸せになってね 
さよならスミ、今まで本当にありがとう
クーッ すごい才能だよ、
何だろう、黙って抱き合うと、
何で別れるの?なんてそんなこと聞かずに、
もう了解して、気がほどけて、
張っていたものが済んで、ジワーッと、
俺が張らんでゆるんで、
慈愛みたいな表情になって、
その顔は抱き合ってて見えないだろうけど、
スミも感じ入ってくれて
ハラハラホロホロしてくれて、
よくやったなっていう実感が、
2人に伝わるのでした。
スミの肩口に顎のせるような感じで、
首筋から肩の地肌感じて、スミを実感する。
背高いんだよな、何か思い出して
気の利いたこと言おうとしたけど出ないや。
もう十分話したっていうか、
話、物語だったもんな、2人。
 
 
ガイは最後までゾンビ迷惑をかけた
妹との対戦が楽しみで
何、愛なの?それ、いちゃつきよう、
仲いい超えて、おでこコツン、笑顔合わせ?

「こえるーあのこーはもってるー」

演歌チックに、
宴会花見している人たちに向かって、
陸橋の上から歌いかける。
何じゃ、思い出した俺の心
こんな遠くから、
高い山の上からのぞむ街を見下ろして。


40 すみ子15年間ありがとう


「入るとき聞きますよね?
山→川とか、あれもそうです」

スマートフォンのイヤーパッド、机の上に置いて説明する。
深層心理学者先生っぽい声。
仲間かどうかを、固有の言葉使って


「19?最初の年は違うから、15?」
って問い、聞かれて(なかれて?)スミに。

スーパーがすごい混んでて、入ったけど本当に長蛇の列で、入り口からも次々列が動いて入ってくるし、いいやって買わないで入り口から出る。
本屋の方、それも大変だけど、何とか出て。
で、外にロング足首くらいまでのグレーの薄手のフィットワンピースの彼女がいて、

「何買ってきたの?」
「うっかり別れてきて、
うっかり別れられちゃったっ。てへっ」

そのときは襟足の長い黒のショートヘア。
そこから二人、スミと桜並木、帰り道の方に歩いて、自転車押しつつ、
桜咲いてて、もう何回目、何年だろって、
付き合いはじめも、グランドに桜咲いてる頃だから3月末か。
お弁当、スミ作ってくれて行ったっけ。
もう15年経つんだ。
…ずっと別れてからも、俺が次のパートナー決められなくて、結局またスミになったりして、そんなで、ずっとついててくれたんなら、
本当に好きじゃないってはじまりだったのに、
逃げたのに、ここまでついてくれてたんなら、
15年間、本当にどうもありがとう ありがとう
一緒にいてくれて、ありがとう
さよなら スミ

…気たい日は1週間だけ訪れる 
後悔しないように
(織田信長っぽい)
 
猫が仲良く抱き合って横寝してる 
グレーに白の毛並み


41 グレースサガン


「古井さんはやってよかった?
グレースサガン?」
「え?」

何となく思いついて聞いてみただけ。
本当はもっと直近の公演もあったっけ。
まぁ、それでも……

「ねぇ、スミとこうしているのも、
もうないよね。あんまり会うこと、
たぶん、その機会が」

って言うと、表情変えて。
大学進学するんだっけ?
それが一つだけになっちゃって、本命のみ?
都合で受けられるのがって、
あーもうっ、どうしよーって不安と困惑した表情になって、まぁそれは落ちたらって心配になるか。でも大丈夫でしょ。

「あー、肌も痒いしっ」
「アトピーだっけ、あんま掻いちゃ駄目だよっ」

二人きりで、実家の一階居間のお勝手寄りの押し入れ脇隅に、薄い白いシーツの布団敷かれてあって、スミ腰下ろして、軽くしな座りの左腿をペチッてツッコミ叩いて(話しの流れで)、こっちはその前に寝転がってて、古井さんって自然に呼んで、まぁいいよな。そういう距離だから。
ありがとね、元気でねとか有り体のこともいいか。そんな雰囲気にならないし。

「グレースサガンはやってよかった?」

あれで古井さんの人生の方向変わったから、どうかなって。
よかったに決まってるでしょって、思ってくれてるかな、今更だけど。もちろん古井さん自身で決めたことだけど、さ。
アトピーにいいもの何かあったっけ、とか気遣ってもしょうがない関係だけど思っちゃったりね。
じゃあね。
どうか、あの写真みたいに、お幸せに。
受かるよ、スミなら。大学。
そしてずっと笑顔でいられる。
お日様のように、さびしくなくね。
おはよう、グレース。
もうグレースじゃない、井上さん。
もう、古も井もいい、
井の上の、すんだいい子。
子供でもない、いい成人だ。
大人にならせてって、なってるよ。だから

「みかん、温めてくれたのはカンキだよ。
カンキとあの公演やって、散歩して、
付き合って、楽しかった。
怖い目もなくなった。変な目玉も出なくなって、
マサカリに追いかけられなくなった」
「そっか、よかった」
「感謝してるよ」
「うん」
「ありがとね」
「うん」
「幸せだよ、今は」
「うん」
「カンキも幸せになってね」
「うん」
「カンキのことは悪く言えない。
大好きだったし、心を丸くしてくれた
恩人だから。完熟した。
育ててくれてありがとう。ばいばい。
今までどうもありがとう!スミ子でした!」
「うん、ばいばい」

大満足カン。
よく熟れたね。いい子いい子。
へへへ。
お日様浴びて、ながいながい、
いい、さようなら。
それでいい、それでいいと言いました。
おしまい。
二人の物語も閉じよう。グッバイ。

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