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8_「学習エネルギー」は、どこから生まれる?
こんにちは、ナビたろうの「学習相談室」にアクセス頂き、有難うございます。心より、御礼申し上げます。
前回までの記事を読まれていない方はぜひサクッと流し読み頂けると幸いです。
「学習エネルギー」こそが大事!
前回の記事では、コンプレックスが「正のエネルギー」と「負のエネルギー」の両方を持っていることをお話しました。今回は、学習や勉強における「コンプレックス」の役割について、話をしていきます。
私は約10年、教育業界(主に学習塾)で働いたあと、「まなびナビ」という「自宅学習サービス」を立ち上げ、運営をしています。大学時代から学習塾でアルバイトをしていたので、そのころから数えるを「数百人」の子どもの学習を見たり、指導したりしてきました。現在でも、まなびナビの会員様や地域の無料学習塾などで、毎日のように子どもの学習に接しています。
私が子どもの勉強を見るときに、最も大事だなと思うのは「学習に対するエネルギー(姿勢)」です。このエネルギーがどれだけあるのか(全くないのか)が、とても大事だと思っています。学習に対するエネルギーが全くない子どもに対しては、どれだけ根気強く勉強を教えても意味がありません。結局、本人が望まない限り、成績は上がらないからです。
一方、学習に対するエネルギーが溢れている子どももいます。そのような子どもは「放っておいても成績」が上がります。分かりやすく言えば、学力(成績)は表層的な要素に過ぎず、本質的に大事なのは、学力を生み出すための「学習エネルギー」なのです。
コンプレックスが「学習エネルギー」を生む
私はある程度、子どもの指導を経験してきましたので、その子どもと数分お話すれば、その子どもが「どれくらいの学習エネルギー」を持っているかが分かります。これは別に私の特殊能力というわけではなく、教育や学習塾業界である程度の年数、きちんと経験を積んでいれば、自然と備わってくる能力だと思います。
よく経験を積んだ経営コンサルタントが、会社の雰囲気を見ただけで「その会社が良い会社か悪い会社か」判断できるようになるのと同じかもしれません。ある程度の指導経験があれば、その子どもが持っている「学習エネルギー」が感じ取れるようになります。
さて、その学習エネルギーですが、時に「ものすごい学習エネルギー」を持っている子どもがいます。世の中では、勉強好き、と言われる子どもかもしれませんが、勉強好きの子どもの中にも「本当に学習意欲に長けている」子どもが一定数、存在します。そのような子どもは、もちろん、受験でも成功し、良い学校に入る場合が多いです。
そのような子どもがなぜ生まれるのか、私はずっと不思議でたまりませんでした。そして、よくよく観察したり、話を聞いたりにしてみると、そのような子どもたちには「ある共通点」があることが分かりました。それは、その子どもたちが抱えるコンプレックスの存在です。
「なぜ」勉強するのか?
よく子どもに、なぜ勉強するのですか?、と問いかけます。すると、多くの子どもは「受験に合格するため」「〇〇に入学するため」と答えます。そして、次に「じゃあなぜ、受験に合格しなければいけないの?」と聞くと、「だって、良い学校に入学すれば良い人生を送れるから」と答えます。それは、100%間違っているわけではありません。良い学校に入り、学歴を手に入れることは、良い人生を送るための「心強い味方」になります。
しかし、そのような「考え方」はあくまでも子ども自身が周囲の大人から「すりこまれた考え方」に過ぎません。子どもがどれだけ「学歴が大事」と言っていたところで、その子どもは「学歴の重要性」をまだ体験はしていないのです。それはあくまでも憶測であり、周囲の大人から「調教」されているにすぎません(言葉が悪いですが)。
従順な子どもは、周囲の大人のそのような言葉を受入れ、受験業界の「偏差値神話」を信奉します。これも前にお話した通りですが、そのような神話を子どもに信じこませることは「進学塾」がよくやる手段です。しかし、そこから零れ落ち、精神を病んでしまう子どももたくさんいます。
学歴や偏差値神話を信じることは「他律的」です。子どもの体験に根差した「自律的」な学習エネルギーではありません。大事なことは、なぜ「自分」が勉強をするのか、その答えを「自律的」に導き出すことです。そして、その根っこに「コンプレックス」があります。
(続く)
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