見出し画像

(52) 通勤時間が爆長くなったので毎日本を一冊ずつ読むことにした

 通勤時間を利用した読書記録です。
 お久しぶりです!! ケータイが壊れて、iPhone 12 miniに端末を変えました。と思ったらPCも壊れて、新しく買い換えました。おかげさまで1か月近く放置してしまいましたが、本は読んでいますので、簡易的にでもメモは残します。
 今回の3冊は、PCが壊れる前にギリギリ下書きを作れたものです。あと18冊あります(白目を剥く)。それらはダイジェスト版にするかもしれません。

324. 地下鉄サリン事件20年 被害者の僕が話を聞きます

 地下鉄サリン事件の被害者であり、今は映画監督をやられているという方と、上祐史浩氏の対談本。この作者の方がおもしろい経歴をお持ちで、京大→電通→地下鉄サリン事件に巻き込まれる→アメリカでMBA習得→映画監督へ。という方。この本で初めて知った方だけど、ほかに作られるものや書かれるものに興味が湧いた。
 上祐史浩氏は、母が大ファンで、わたしも正直その影響をちょっと受けている。若い時の上祐史浩氏に若い時の父と同じような面影があるんだよね。だからか、本の冒頭の上祐パート『被害者と加害者の証言』を読んで、初っ端から「う〜ん、かっこいいな……」と思ってしまった。実にやわらかい知的な文章を書かれる人だなと思ったんだよね。かっこよかった。
 対談も面白かった。

さかはら MBAの戦略の先生が、「宗教というのは理想的な経営の形態だ。何も払わないのにみんなが働いてくれる」と言ったのをよく覚えています。

上祐 わかりやすく言うと、多くの宗教というのは「誇大妄想的な自尊心を売るビジネス」ですね。完璧な情報ビジネス。

 こういう話が延々と続く。話が飛ぶようで、結局は事件に収斂していく。面白かった。宗教〜社会〜個人の間を行ったり来たりしつつ、間に「オウム」という存在が絶対にあって、二人は近しいところもあるけれど被害者と加害者である、という感じでもある。いや、読んでよかった。
 最後、さかはら氏が上祐氏に結婚を勧めて、上祐氏がこれまたやわらかく(この本を通してわたしは上祐氏に対して「やわらかい」という印象を抱いた、「ああいえば上祐」的な感触ではなく)拒否したんだけど、あれはあとがきに書かれていた、「上祐さんがひかりの輪を解散し、一人の人間として再起され」るために勧めた、という意味もあるのかな。あるんだろうな。

325. その心理臨床,大丈夫?---心理臨床実践のポイント

 心理カウンセラー向けに書かれた、新人カウンセラーがよく陥る事例をベテラン先生がスーパーバイズするよ!という本。完全に専門書だがめちゃ面白かった。
 カウンセラーも色々悩みながらやっているんだなー。ということと、カウンセリングって様々な手法があるんだなということを学べたのもよかった。とあるカウンセリングで、いきなりワークをいくつもやらされて、何これ?(わたしは話を聞いてほしいのに)と思ったことがあったんだけど、あれも一種の手法だったのかもしれない。
 にしても、人の心を扱う仕事というのは本当に大変そうだ。毎日頑張っていらっしゃるカウンセラー・セラピストの方々に尊敬の念が湧いた。

326. その生きづらさ、発達性トラウマ?: ポリヴェーガル理論で考える解放のヒント

 Amazonのおすすめに出てきて買った。不適切養育(マルトリートメントなどとも呼ばれ、最近注目されてきていますね)があると、神経系が不調を引き起こし、例えば原因不明の痛みが生じたりする。みたいなことが優しく書かれている。これは激しい虐待を受けた子どもだけが生じるか?というとそうではなく、むしろ普通の家庭で起きていくことも多いというのがミソ。

日常的に「早くしなさい」とせき立てたり、子どもが「遊んでほしい」とか「こちらに注目してほしい」と思って親に近づいていっても、「あとでね」などと相手にしない、といったことが積み重なると、不適切養育となります。

 こんなんめっちゃあるよね、きっと。
 で、こういう苦しい記憶っていうのは体の中に刻みつけられて、大人になって幼少期のことを忘れてしまったとしても、神経的に反応しちゃうことがあるよ。だから小さなことで闘争・逃走本能が働き、ひどい場合だとその場で凍りついてしまうと。凍りつきやすい子どもは、神経系が急激に働いてそうなっているわけなので、急に腹を壊すとか、パニックを起こすとか、そういうことを大人になってもしやすくなるよー。ということが、わたしの要約なんかよりももっとずっと分かりやすく、優しく書いてある(笑)。
 これはもちろんPTSDだったりトラウマを持っていたりする人にも有用だし、「別に普通の家庭に育ったけど、なんでこんな生きづらいんだろう、、」って考えちゃう人にも役立つんじゃないかなあ。すごくいい本でした。あとわたしはめっちゃ「闘争・逃走本能」働くなーって思った。男性が大きな声を出しているだけで手が震えたりするのってそれだよねー。散歩とかウォーキングとかで普段を整えるくらいしかないみたいなので、これからも自分に優しく生きていこう。「とにかく自分が心地いいと思うことをしてね」みたいなことも書いてあった気がする。
 

この記事が参加している募集

サポートありがとうございます。読書をするのに使わせていただいています。