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(35) 通勤時間が爆長くなったので毎日本を一冊ずつ読むことにした

 通勤時間を利用した読書記録です。

196. かか

 『推し、燃ゆ』から引き続き、宇佐美りん! 大天才だ!! 読んだ瞬間に『乳と卵』を読んだ時の衝撃を思い出したんだけど、読み進めるうちに「いやこれは『何と比べる』とかじゃねえ」と思わずにはいられなかった。とりあえず読んでもらったほうが早いと思うんだけど、母が「はっきょう」するシーンがリアルすぎて、おかしな親持ちの人たちは確実にトラウマが掘り起こされると思います。わたしは母と同一化をしまくっている人ではなかったけど、それなのにトラウマが引き起こされる力強さがある。これはなんなん? 前半の母の「はっきょう」が凄まじすぎて、最後のほうは意外と可愛らしい終わり方だなと思った。
 これを読んだ後、どこかで村田沙耶香と宇佐美りんの対談を読んで、そのセッティングをした人も素晴らしいなと思ったし、村田沙耶香が「電車で隣の人が座らなければ狂っている証拠というところがすごかった」みたいなことを言っていて「ほんとそうです」と叫びたくなったんだけど、今検索しても見つからん。ちゃんと探せば見つけられると思うんだけど、その元気がない。

197. リーダーの仮面――「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法

 Twitterかなんかで「よかった」って感想を見て買った。すごく男臭いなぁ(笑)と思って読んでたら、最後の方で「師匠はラグビー部」みたいなことが書かれていて、さもありなんと思った。
 マネージャーは部下と距離を取って、ほどいい緊張感を漂わせ、「お願い」ではなく「責任を持った指示」をしましょう ということなんだけど、これって昨今の「部下とストレスなく仕事する」とかの意趣返しというか、バックラッシュというか、そういう流れなんだろうなあ。どっちみちこんなピリピリした空気を出したらぶっ叩かれる世界だと分かってるので(女性上司はただでさえ「冷徹」って批判されやすいっていろんな研究で分かってるらしいですね)、これは学生時代の体育会系の気持ちが抜けない人が読んだらいいんじゃないかなあ?(皮肉)って思った。ものすごい偏見だけど、こういう話してくる人って、恵比寿の鉄板焼き屋とかでめちゃくちゃ自慢話してくるよね。そんでホテル行こうってごねるじゃん。マジでやめときー。

198. ケーキの切れない非行少年たち(1)

 世間で大ヒットした新書『ケーキの切れない非行少年たち』が漫画になったので読んだ。新書よりも非行少年たちがゲテモノ扱いというか、「こんなに危うい子達が日本にはいるんですよっ……!」みたいな切り口になってるかな?と思った。物語として少年たちの人生が読めると理解はしやすいけど。

199. 増補 大江戸死体考

 「チチカカコヘ」で紹介されていて買った。江戸時代、刀の試し斬りとして死刑囚の身体を切るのを専業としていた「人斬り浅(朝)右衛門」の話。すごく軽い読み口でするする読める。面白い。江戸時代ってそんなに興味ある時代じゃなかったんだけど、刑場の話も出てきて興味深かった。土壇場のところがめちゃくちゃ面白かったな、土壇場=処刑場という意味があるんだけど、それって試し斬りの文化による意味づけなんじゃない?っていうくだり。どうでもいいことだが、職場の人たちに「いまはこれを読んでる」と紹介したら、「いつも怖い本を読んでる……」と言われた。恋空でも読むか?

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