親が生活保護申請したから扶養義務のお知らせが届いた話
こんにちは。タイトルのまんまなんですが、親が生活保護を申請したらしくて、扶養義務のお知らせが自治体の福祉事務所から送られてきたので、そのことをメモしようと思います。
一言であらわすと「別に扶養義務はガッチガチなわけではなく、事情があるなら断れる。なんなら回答義務はないと言ってる弁護士もいるくらい」という話ですので、親きょうだいの境遇によって似たような文書が来ていて、今すぐどうにかしたい!!という方は、ぜひ弁護士のHPなどを先に見ていただいて、何よりもご自分の身を守ってください。
☆2021年12月、この時と同様の連絡が福祉事務所からありました。
詳細はページ下、追記部分に記載しています。
1.茶封筒を受け取り、「これは絶対それや」と確信する
朝ポストを見たときに親の住んでいる自治体の福祉事務所から茶封筒が一通あって、「あ〜これは、母が生活保護受けたんだな」と思いました。
すでに母親の電話番号とLINEをブロックしてから4年ぐらい。母とはほんと〜に色々ありまして、このまま家にいると母親を殺す!!と思って家を出てから一回も帰省しておらず、母とコミュニケーションも取っていませんでした。父親から離婚したと報告されたのが2週間前くらいで、そのときに母が住む家は手放すということを聞いていたので、「あの人(母親)生きていかれるんだろうか? まあ別の男いるみたいだし、大丈夫か〜」と思っていました。でも一年前くらいにも母は結婚詐欺で訴えられているみたいで、多分その人に経済的に寄りかかれるほど上手くはいってなかったのですよね。
茶封筒を開けると、思ったとおり「あんたのカーチャンが生活保護の受給してますよ。あんたはこの人の子どもですから、扶養義務が発生するんで、状況教えてください」って書類が入っていました。
2.「親の扶養は義務です‼️‼️」とめちゃ煽ってくる福祉事務所
届いてたのはこんな文書です。すげー煽ってくる。「生活保護法では民法に定められた扶養義務者による扶養は生活保護に優先して行われるものとされております」と、下部分・参考の民法第877条「直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある。」を同じ紙に併せて記すこのやり方よ。
もう一枚入っていたのが、「扶養届書」です。生活保護受給者(今回の場合は母親)に対して、あなたはどんなフォローができますか?というのを訊かれています。また、あなたの経済状況を教えてくださいね、大体の月収と、資産の状況と、住宅ローンをはじめとする負債がありますか、保険入ってますか、受給者を保険に入れますか?みたいなことも記入欄がありますね。すげー訊いてくるじゃん。おい自分、負い目がないんか? フォローしたれよ、月3000円とかでいいんだから。と。そーですか。そういう姿勢ですね。
3.色々調べる。別に扶養しなくていいな→返答
まずわたしが思ったのは、「いや、無理です」。そもそも母親を経済的・精神的にフォローできるような状況なら、生活保護申請の前にしとるわい。半年前に父親からも「お前の名義で、オレの新しい居住地の住宅ローンを組んでくれ!!」とか頼まれていて、まじこの両親、娘からカネ搾り取ろうとしてんじゃね〜ぞ!?って感じです。わたしはおかげさまで自分ひとりを生かすのに精一杯ですよ、お父さんお母さん。
そんで色々調べました。と言っても、ネットで調べられる範囲ですけれど。まとめると、つまり「親きょうだいに対する扶養義務というのは、絶対死んでもやれよってことじゃない。あくまで自分の社会的地位にふさわしい生活を成り立たせた上で、なお余裕があれば援助しなさいよってこと」のようです。
わたしは未婚単身世帯ですし、母親とは連絡一切取れる手段ないんで(ケータイは父親が離婚時に解約したそうです)、いやホント、無理なんで。ってことで、「扶養届書」の「精神的な支援の可否」「金銭的な援助について」両方に「不可」とつけました。
ちなみに、「扶養届書」の下の方にあった自分の経済状況云々というところに関しては、下記記事のこの部分を参考にし、空欄にしました。
4.同じ目に遭っている人・遭いそうな人へ(まとめ)
いつも親が絡んでくると自分の生活基盤を崩そうとしてくるよな〜と思うのですが、今回もまあそんな感じの内容で、手紙が来た時には結構ビビりました。「また親からカネ搾り取られようとするやつかい。しかも今度は自治体が民法をかざしてきやがる」といった感じです。
今回のわたしの場合は経済的・精神的に親をフォローできるような立場ではない(とおそらく一般的に見なされるであろう状態)なので、割と簡単に対処することができましたが、結婚していて世帯収入がまあまああるとか、あるいは単身だけれどもけっこう稼いじゃってるとか、そういうことがあると迷うかもしれませんね。
ただそこまで強制力高く実施されるものではないようなので、別のご家族がいる方はその方とも相談していただきながら、最終的に決定なさったらいいんじゃないかなと思います。
あと、調べていて怖いな〜と思ったのは、平成25年に生活保護法が改正されて、「保護の決定のために必要があると認めるときは、官公署や日本年金機構などに対し、必要な書類の閲覧もしくは資料の提供を求めたり、銀行や信託会社などに報告を求めることができる」ようになったらしいんですね。預金口座まで調べられるのかよ、まじか。ということですが、今のところは明らかに扶養が可能であると思われるにも関わらずやってないときに行われるかも。ということですね。これが行なわれた結果、あんた扶養できるでしょ!って怒られたら、腹をくくってしましょう。ということですかね。
親と子の法律上の関係は現在切れないようになっていますから、こういうクソファッキンな親きょうだいがいるとクソファッキンな事態が起こり得ますが、色々調べつつ、自分たちのできることをやっていきましょう。
余談ですが、これ、「金銭的扶養できるよ。月○円仕送りするよ」と回答すると、その分だけ受給額が下がるっぽいんですよね。「これ月に5万送るよって回答して一切送らず、さらに困窮させたろうか」などと考えが一瞬よぎります。そういう悪い親族がいるから、生存権が保障されているということはとても大事だし、家族に頼る福祉って意味ないんですよね。というわけで一つ、社会勉強になりました。おしまい。
(おまけ)参考にしたサイトのリンク集
「親を扶養する義務」を正しく知ってますか 「毒親」だからと放棄することはできない | 家計・貯金 - 東洋経済オンライン
音信不通の父が「生活保護」受給、扶養義務があると連絡が来た…どう対応すれば?|弁護士ドットコムニュース
国民生活センター 暮らしの法律Q&A 生活保護を申請する場合、家族の扶養義務は?[PDF形式]
2021.12.21 追記
この記事を書いてから約1年後、また同じ書類が福祉事務所から送られてきました。
今回も扶養届書には援助不可と丸をつけ、経済的状況の部分は未記入。さらに以下の文章を直筆でしたため、同封しました。
これからどうなるか分かりませんが、変化があったらまた追記していこうと思います。
サポートありがとうございます。読書をするのに使わせていただいています。