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大人になってから友達と距離をちぢめるには

私は、週に一回、日本語の井戸端会議に参加するのを楽しみにしている。

子供の習い事が終わるのを待つ1時間、ママたちといろんな話をする。

普段、異文化生活をしている私たちにとって、日本語で話すのは、とてつもないストレス発散になるのだ。

しかもママだけの井戸端会議。

おすすめの食べ物(主にトレーダージョー;全米展開しているアメリカのスーパー)から、子育ての悩みまで話が尽きない。自由になんでもないことを話せることの開放感ったらない。すごく楽しい。


しかし、週に1回しか会わないので、ママ同士の距離感は微妙だ。習い事を続けて3年。だいぶ顔見知り度も深いはずだが、どこか浅い。

そもそもママ同士だからというより、大人になってからできる友達との距離感の縮め方って難しい。

基本こちらでは、ファーストネームで呼び合う。日本でいうと、下の名前。

それが、日本人同士でも同じように呼び合っている。もしかしたら、国際結婚された方の場合、苗字では呼びづらいっていうのも理由にあるのかもしれない。

ちょうちょが青虫からサナギ、そして成虫になるように、ママ同士の呼び名も変化する。

最初は、子供の名前+ママ
そこから、下の名前+さん。 
そして、下の名前+ちゃん

この後の変化は、大人になってから経験したことないが、ニックネームや呼び捨てなんてのもある。きっとほかにもバリエーションはあるのだろう。(日本人以外の友人からは、下の名前を呼び捨て)

ちなみに、私の参加する大人のテニスクラスでは、大先輩方によって、ほぼみんなニックネームがつけられている。私は、まだ新参者なので、その光栄にあずかっていない。

私の子供の習い事友達との呼び名ステージは、つい最近までサナギ段階の、下の名前+さんだった。

それが、とうとう成虫ステージの下の名前+ちゃんになったのだ!

なんか、この年になってちゃん付けで呼ばれること自体が、もうこそばゆくってうれしいのに、3年かけて友達との距離が縮まったのがまた、とても感慨ふかいのだ。

きっと、最初からそんなステージすっ飛ばして、すぐに距離を縮める社交の天才はいると思う。しかし、私は態度のでかいシャイなので、実は距離感を縮めるのが大変苦手なのです。

さて、何がきっかけかというと、、、ずばり一緒に大なわで遊んだから!

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ある日のこと、

子供の習い事が終わった後、何かの拍子で子供たちが大なわで遊ぶことになった。

最初は、大人たちが興味を示すと思っていなかったのだが、みんな小学校時代の休み時間に大なわで遊んだ世代。久しぶりに大なわを見て、みんなの子供心がうずいた。

アメリカ育ちの子供たちは、みんな大なわにまごついている。

普段、英語で馬鹿にされがちなママたちは、ここぞとばかりに大なわに飛び込む。ここで、大人の威厳を取り戻すぞとばかりに飛び続ける。。。

はずが、、、やはり年には勝てない。すぐに、足がつり、腰を痛めるもの続出。早々に、縄を回す役に戻った。

しかし、大なわで遊んでいる間に気持ちが小学校の自分に戻っていたのだ。そこで、ぐっと距離が縮んだ。

なので、この大なわ遊びのあと、みんなお互いに下の名前+ちゃんで呼び合うようになっていた。

私は、ちょうちょになりました。うれしくて飛んでいきそうだ。

そこで、私は学んだ。

大人になってできた友達とは、子供のころに遊んだことを一緒にすると、距離がぐっと縮まるということを!まさに、大なわ万歳だ。

小学校時代の休み時間の、本当の価値を再発見したと思う。

いつも大なわを持ち歩く訳にはいかないので、子供時代のおもしろ話とか、楽しかったことなどを話すと共感を呼び、距離を縮める一歩になると思う。

ちなみに、アメリカのアマゾンでも大なわは買える。

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さて、春休みを挟んで久しぶりの習い事がある。

そこで、やっぱりちょうちょからサナギに戻ってるなんてことになってないかと、密かに心配している。

なので、ちょうちょであり続けるために、頑張って下の名前+ちゃんであいさつをしようと思う。先手必勝だ。





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