保守論壇の予想外の分裂
などという難しげなタイトルをつけましたが、そんなたいそれた話ではないです。
ロシア・ウクライナ戦争について、日本の言論界でもいろんな動きが見られて興味深いなあという話です。
そもそも僕が言論なんてものに興味を持ったのは、2020年の米大統領選挙の前くらいからなのですが、まずその頃の状況です。
日本への愛国心があり、日本の自立、繁栄といったことを願っている人を保守とざっくり置かせてもらいますが、そういった人の中でも大統領選においてトランプ氏を支持するかどうかで結構意見が別れました。
とはいえ、ネット上の議論では概ね保守界隈ではトランプ支持が多かったような気がします。
次にコロナ騒ぎでまた意見が割れました。
過剰に危機を煽るマスコミや政府機関、医療関係者に対して不信感を持ちNOをいう人と、大本営発表を真に受ける人とで激しい対立が見られました。今でも見られます。
とはいえ、先の大統領選の不正や疑惑について意見を持っていた人は、概ねコロナ騒ぎも疑惑の目で見ていて、やっぱり冷静に見てる人は見てるなあなどという感想を持っていました。
そして今回のウクライナ戦争です。
今回もトランプ支持→コロナ騒動疑惑路線で来た人の中では、冷静にみるというか、一方的にロシアを非難するだけではない人が多いのではないかなあと漠然と思っていました。
ところがところがです。
保守系のTwitterの有名アカというか万単位のフォロワーを持つ方々の中から、主流メディアの主張を完全に受け入れて、ウクライナ応援、ロシア非難をする人が続出しているのです。
これにはちょっとびっくりしました。
確かに戦争を仕掛けるのが端的に悪いことなのは言うまでもないわけですが、そんなことわかっててロシアも動いたわけで、それをただ単に「侵略は悪だ」という論法で批判する人たちではないように僕は思っていたわけです。
ところがTwitterの有名保守アカがすごい勢いでまるで連携したかのようにロシア批判を展開、それどころか中立的な意見を挙げる人に対しても「非人道的」「ありえない」「Qアノン(笑)」的な批判をしているわけです。
またYoutubeでも意見の相違は見られます。
僕がよく見ている保守系チャンネルのうち、及川さん
侍タイムスさん
あたりは中立的というかロシアの状況にも一定の理解を示すのに対して、
炒佛さん
Harano Timesさん
は冷静ながらも完全にロシア批判だったわけですが、後者のお二人共が「前日の動画について」という内容で、コメント欄が荒れたことについてフォローの動画を出されていたのが興味深かったです。
荒れたコメント欄の大きな論点としては、ロシアが侵攻の大義としている「ウクライナ東部におけるロシア系住民への弾圧、搾取、虐殺」があったのか、の事実関係のようですね。
これ、なかったという人の主張としては、主流メディアで報道されてないから、とか、ファクトチェックで否定されてるから、だからなかった、という論理の人が多く見られるのですが、おいおいそれってコロナ騒動のときに全く当てにならんって結論になったんじゃないの?と思ってしまいます。
また、ロシア軍がウクライナの国民を攻撃している、という論拠で批判している人も見られます。
それって本当に事実確認できてるんでしょうか?
ちなみに僕がいつも読んでいるブログでも同様の見解をお持ちの記事を出されていました。一文一句同意です。
総じて今回のウクライナ戦争について、ロシアを批判している人たちの多くはロシア側の事情は一切考慮に入れず一方的に非難をし、そうでない人たちはやや冷静に、ロシア側にも事情はあるんだろう、的な論を展開している用に見える、というのが僕の現状認識です。
別に一方的に非難をしてはだめ、ということが言いたいわけではありません。
これは人道に反する鬼畜の所業だ!と思う人はそう主張すればいいと思います。
ただ僕が感じたのは、大統領選、コロナ騒動を通じて、ある程度物事を冷静に一歩引いて俯瞰的に見ていた(ように思える)人たちであっても、トピックによってはそうでもなくなるんだなあということでした。
ここからはちょっとうがった見方になりますが、もしかしたらそんな単純な話ではないのかもと思っています。
今回の戦争を機に、日本も人ごとではないぞ、いつ中国に侵略されるかわからないぞ、という危機感を煽り、改憲からの核武装につなげたい勢力が放った工作員が結構いたりするのかなあとも思っています。
サヨク界隈の言論人というのは工作員的というか、裏で共産党なりが動いているんだろうなあと思うことはしばしばありましたが、一般的に保守系と見られるインフルエンサーもそれとはまた別の連中が裏で糸を引いていたりするケースもあるんだろうなあと今更ながら再確認できた気がします。
有名アカとかインフルエンサーってやっぱり安易に鵜呑みにしないように注意しないといけないですね・・・
例によって特にオチも何もないわけですが、そんなところです。
追記
個人的には改憲はしたほうがいいと思ってますが、するなら9条限定で自衛隊を正規の国軍と定義してちゃんと存在を明確化した上で自己防衛を図る、位ですね。
基本的人権に関する記述に手を入れたり、緊急事態条項を入れたりするのは反対です。
本文中で核武装を否定しているかのような記述になりましたが、別にそこは絶対反対というわけでもありません。
現実的な戦争抑止力になるのであればなんでもいいというくらいです。
工作員的な言論活動を通じてそちらに誘導するのが気に食わん、という意見なのであしからずご了承ください。
追記(22年7月20日)
答え合わせができたので別記事にしました。
結論としては、工作員かな?という僕の予想は当たってたようだ、ということになります。
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