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主人格のゆうべ

なんかそれっぽいこと言ってみたけど特に意味はねーよバーカ!
俺だよ。もうすっかりガキの使いも板についてきたよ。
ここらで真面目に説明しとくと、俺は学の対になる存在の副人格だったヤツ。今はなんかわかんね。性自認は男だし精神世界では男の姿だけど別に現実世界の肉体を男にしたいとは思わん。合法で女湯入れるんだからむしろありがたや〜ありがたや〜。ぺえとケツはでかけりゃでけぇほど好きです!あと1、2歳くらいのプクプクでまんまるいちぃちゃい子を食べたいと常々思ってる。最初は刺し身で肉の弾力を楽しみ、次に湯がいてポン酢でいただきたいですね。そこでお酒をクイッとね。
んで、ガキってのはやだもん隊長。アイツ漢字書けねーし読めねーからひらがなばっかの記事だと読みづらいべ?んだから俺が言われたこと代筆してやってる。
俺らの精神世界も紹介するか。
とりあえず俺からは学のことしか見えん。他がどうなってるか知らん。たまにやだもんが「運転して〜」とか「記事書いて〜」とか「説明して〜」とか言ってくるから言われた通りにやってるだけ。やだもんは運転できないからね。
俺らの精神世界は一律じゃない。俺から見えてる精神世界は学からも見えてる。でもやだもん先生から見えてる精神世界は幼児人格にしか見えねー。たまに喜平パパとニーナママが面倒見てるらしい。
幼児人格たちは保育所に暮らしてるらしい。そこは常に夜で、月と星がキレイだそうだ。んで保育所の隣にアパートがあって、俺ら大人人格はそこに暮らしてるらしい。空(宇宙?)にはカールじいさんみたいな風船で飛んでる家があって、そこにカムパネルラとジョバンニが暮らしてるそうだ。そういや最近あの二人結婚したっつってたな。新婚旅行で宇宙旅行してきたらしい。
一度人格表でも作るか〜。ややこしいよね。

んで、今年の5月くらいにやだもんが主人格になったわけよ。
俺らのトコは基本人格はいない。2歳半くらいでしんどすぎてお空に昇ってったらしい。3歳くらいで俺と学が同時に生まれた。プラスの感情と記憶を学が担って、マイナスの感情と記憶を俺が持った。物心ついた頃には学が主人格だった。
その状態で長らく生きてきたけど、2017年の2月に"解離性同一性障害"という概念を知ってから一気にバランスが崩れた。解離性障害を診断されたのは2018年だけど、その頃から明確に人格がボコボコ生まれまくった。
それでもどうにかやってきたけど、なんかもう色々疲れた。んでやだもんが主人格になった。

やだもん自身の歴史は長くない。2021年5月に生まれたからむしろ新参者。けどやだもんのシンクロ率がめちゃくちゃ高くて生活を回すには適していた。
やだもんは自他共に認める5歳児だ。最近は知恵つけすぎたせいで小学校高学年みたいな言動だけど、おかあさんといっしょを楽しみにしたり所構わず歌い出したり突拍子もないことを言い出すやんちゃでわんぱくな男児だ。作業所ではやだもんが行ったら必ず朝のミーティングで「今日はやだもんです!」って自己申告するからこの肉体の名前を"やだもん"だと認識されている。まったく人見知りしないし明朗快活でいつでも元気なやだもん少年は色んな場で受け入れられている。

俺と学からしたら、めちゃくちゃ楽。
30歳の人間が世間一般の想像する30歳の通りに生きるのはすげえしんどい。だって俺らガチめに精神年齢中学生くらいなんだもん。記憶力がいいから知識の引き出しがあるってだけで、マインドは全然クソガキよ。大人と大人の会話すんのがすげえ苦痛で、けど無知なフリして逃げることもできない日々。

そんな中でやだもんが出てくれるのは本当にありがたい。誰がどう見ても幼児だからやだもんちゃんやだもんちゃんってヨシヨシしてもらえるし、「やだもんわかんない!」で大概のことをかわせる。とても自然に、素直に、ありのままに生きてるから誰からも好意を持たれる。
やだもん自身も好奇心と探究心の塊だから色んなことにチャレンジしたり色んな人と話せるのは楽しいらしい。

今の俺と学はほんっとやだもんに助けられてるよ…
生活の大部分をやだもんが過ごしてるから俺らほぼ寝てるしな。

んで、それだけやだもんが今はほぼ生活回してるから俺らの今後の身の振り方もやだもんに決めてもらって構わない。
この間からちょっと考えてたことがあって、今日訪問看護からも後押ししてもらった、別なB型作業所と掛け持ちするってのを本格的に検討していこうと思う。明日になったら地活の担当に連絡する。

俺らが今の作業所に通い始めたのは2021年10月。グループホームに入ったのは2022年10月。ここ1年くらいで結構新しいメンバーが入った。仲良い友だちができた反面、どうしても上手く付き合えない人も増えた。今では作業スペースに行きたくないと思うほど苦手な人がたくさんいる。
姿を見る、声を聞く、存在を認知するだけでイライラしてしまう人たちがいて、もうそれは平和的解決は不可能だ。なんせその人たちは発達障害や統合失調症が重いせいで人間語でコミュニケーションを取れない。宇宙語で喋ってると言っても過言ではない。
でも仲の良い人もいるし、友だちとお話することは大好きだ。宇宙人の方々とは関わりたくないが、友だちとは仲良くしていたい。

というわけで、毎週の地域体験(プチ遠足)には行くという前提で、それ以外の日中活動を他のB型作業所で過ごすという案が出た。やだもんの希望的には軽作業がいいんじゃないかとのことだ。うちはオールフリーダムなアート空間をウリにしているが、何もかもが自由というスタイルだと手持ち無沙汰が生じてしまう。ある程度決められたことをやる、ミッションがあればやり甲斐もあるのでは?と思ったらしい。

以前は社協の作業所未満の日中活動の場で軽作業をやってたが、苦手な作業は集中できなかったが得意な作業は職員も驚くほどの集中力でバリバリこなしていた。それが自分に合ってる作業ならいつまでもやり続けられるのは自覚している。

基本俺らは誰であっても自分から話しかけられるタイプだが、心配なのは知的障害者メインの作業所ではやっていけないだろうという点だ。俺らはそこそこIQが高いらしく、相手に合わせた喋り方や話題の持っていき方は心得てるが、それをずっとやり続けるのは疲れる。できれば精神障害者メインの場所がいい。
あと心配なのは足の問題。うちは宮城の中でもまぁまぁ田舎で、仙台まで車で40分くらいかかる。公共交通機関も死んでる。仙台には作業所が多くて選択肢も広がるが、送迎有りのところか地下鉄沿線でないと通いがしんどい。
それらの条件に合致するところがあればいいけど、まぁそれはおいおい、ね。

けどうちの作業所に通所決まった時ほど時間はかからないような気がする。あの時は保健師がお役所仕事発揮してマジで待った。けど今回は地活の職員に直で連絡取るからスムーズだし、何よりあの頃とは違って良い環境で生きてるから精神的余裕がある。実家時代はいつになったら虐待父から離れられるのか本当に先が見えなくて辛かった。でも今は夫もいるし支援者もたくさんいる。今なら待てる。

やだもん先生に頑張ってもらってる分、俺らはできる限りのサポートをしたい。

ちなみに最近やだもんはマナのことを『ぱぱ』と呼んでいる。子どもができないマナと学を気遣って"ふたりの子ども"になってくれてる。けなげだよな。俺らが守らなきゃな。

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