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民主的な学校へのビジョンを描く

この記事はこんな方向けに書いています:
・日本の学校に民主主義をどう取り入れるか考えたい
・先進的な取り組みを行っているアメリカの学校について知りたい
・日米で教育環境の強みと改善点を比較したい

Deeper Learning(深い学び)をメインテーマとしてハーバード教育大学院に留学に来ているまなみです。
前回、秋学期に受けていた理論派Jal Mehta教授の授業を振り返りましたが、今回は実践派Linda Nathan先生の「Schools in Action: Observing, Reflecting, and Acting in a Time of Crisis」という授業を振り返りたいと思います。

アメリカの教育大学院に留学したら絶対やりたかったこととして、アメリカの学校訪問があります。
私は実物を自分の目で見るのが大好きなので、国を問わず学校訪問をするのが大好きです。
教育大学院に行っても一度も学校を見ずに卒業してしまう生徒もいると聞いたので、学校訪問に行けるこの授業を取ることにしました。

この授業を指導してくださったLinda Nathan先生は、Boston Arts Academyというボストンの初めての芸術系公立高校を創立されているほか、数々の学校に対してのコンサルティングを行っています。
Deeper Learning Bostonの主催者の一人でもあり、ボストン近辺の教育者でLinda Nathan先生を知らない人はいないのではないかというくらい顔が広く、いつも色々な人とハグしながら挨拶しています。

今回の授業は秋学期後半のみの6週間だったのですが、そのうち3週間はLinda Nathan先生ゆかりの学校を訪問させていただき、残りの授業では観察したことを踏まえて、民主的な学校のビジョンをクラスメイトとみんなで考えました。


ひとりひとりがビジョンを発表し、どういうワーディングにするか精査しています。


最終週の期末発表ではそのビジョンを3人チームになって発表したのですが、自分たちは参加者に絵を描いてもらったり、他のチームは合唱したりするなど、自由にアートなどを交えた形で発表することができました。


このチームはみんなで一緒に歌う形で成果発表!


期末発表が終わった後に、本当の最終課題として自分だけのビジョンをまとめました。
自分は日本の文化がハイコンテキストであること、年長者を敬う慣習が学校生活のちょっとしたところに残っていること、偏差値至上主義であることなどに着目して、日本で民主的な学校を創るとしたらというテーマに絞って考えました。
もしかしたらこのビジョンが皆さんにも手を取ってもらえるような形になるかもしれない…ので乞うご期待ください!



授業の振り返りの大枠はここまでになります。
最後に、このようなビジョンを創るきっかけになった、Linda Nathan先生の授業で訪問した3校、そしてJal Mehta教授の授業で訪問した2校(+教育大学院の授業を訪問してくれた1校もおまけ)の合計5校の様子も記録に残しておきたいなと思っています。
写真などを交えるため有料とさせていただきますが、もしアメリカの学校での「民主的」な様子がどのようなものか気になる方は、この後の部分もお楽しみください!


A big thanks to the A310S class!


Boston Arts Academy


まず訪れたのが、Linda Nathan先生が立ち上げに関わった、Boston Arts Academyという公立の芸術系高校です。
立地はバークリー音楽大学の近くのボストンの中では芸術が盛んなエリアにあり、街中の学校です。

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