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「始まりは終わりの始まり」素敵な終わりを迎えるために

始まりは終わりの始まり。
出会いは常に別れを内在し、恋愛はパーティーのようにいつか終わる。だから恋する者たちは好きなものを持ち寄ってテーブルを挟みお喋りをし、その切なさを楽しむしかないのだ。


「花束みたいな恋をした」という映画で
そんな言葉に出会いました。


あ、わかるな。

また、言葉たちに引き込まれた。


この映画は、大学生の2人が終電後にたまたま出会い猛スピードで恋に落ち、そこからの恋する月日全てを唯一無二の言葉で紡ぐ5年間が映された作品。


最初に写真で載せた、
トイレットペーパーを2人で持ちながら夜の街を散歩するシーン。

この時の会話で
「電車に乗る」そんな言葉を
「電車に揺られている」

こんな風に表現していて、はぁ」」とにやけてしまいました。同じ意味だけど想像できる思い出の浮かび方がまるっきし違う。
この表現が理解できる日本人で良かった、日本に生まれて良かったなあ、、、なんて思いました。

この映画を見ていて、途中で思い出してしまった芸人さんがいました笑。こちらのナダルですはい。

付き合い始めた日、夜の街を駅まで歩きながら彼女が、(有村架純ちゃん)
「個人的に白のデニムは苦手です」なんて相手に伝えていて。「え、私も白ニットも苦手です」と勝手に口が動いていました。




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作中にとあるブログが出て来ました。
そのブログは”恋愛生存率”という名前。

テーマはいつも同じで、
始まりは終わりの始まり。

私はこの感情に、ほんの少しの懐かしさと親近感が湧いてしまいました。

実はこの事について大学生の頃、一度だけ考えたことがあって。そのときの気持ちが一気に蘇ってきました。


私は、あまり恋愛をしない。というか出来ないんです。
でもよく恋はします。

はて、、、
恋と、恋愛ってどう違うんだ??
書いている本人もはっきりとは分かってない。
でもなんとなく思っていることは、
恋は一方通行でもいいと思っている好きの事、恋愛は相手としっかり向き合わなければいけないという事。

恋愛をしたくない理由はここにある。

恋は誰も、何も傷つけない。心は少し痛いけど、そんなの美味しいものを食べると忘れちゃう。その位の気持ちでしか人を好きになった事がない。

24年間生きていて、好きになってもらえる事は何度かあったけど、、、

基本、誰も傷つけたくないから告白されたら頷きます。
だけど身体は正直で、嘘をつくその瞬間にはいつも涙が溢れてきます。
(相手には嬉しくて泣いていると思わせてしまっています。)

「また、終わりをつくってしまう」
そんなことだけをいつも思う。
(相手の事、本当に嫌いなわけではないんだけど恋愛をする気にはならんのになんで告白してくれちゃったのという感じなんですよね。)
なんか嫌な感じです私。


話は変わって、、、
この間のWBCすごかったですよね。
かっこよくて鳥肌立ちました。
 
栗山監督が、「選手達を信じている」と言う言葉を使っていて素敵な監督だなぁと感じました。
私も、ずっとスポーツをしていたので監督や仲間がどんな時でも信じてくれること。これがどれだけ心強い事なのか、痛いほど分かります。


実は以前
「信じる」と言うことをこんな風に捉えている芦田愛菜さんの言葉を目にしました。

その人のことを信じようと思いますって言葉。結構使うと思うんですけど、それってどう言う意味なんだろうと考えたときに、その人自身を信じているのではなくて自分が理想とするその人の人物像に期待してしまっていることなのかなと感じていて。
だからこそ、人は裏切られたとか期待していたのにとか言う。
けれど別にそれはその人が裏切ったとかそう言う訳ではなくて、その人の見えていなかった部分が見えただけであって。
その見えなかった部分が見えた時に、
あっそれもその人の部分なんだと受け止められる揺るがない自分がいると言う事が信じるという事なのかなって思います。
でも、揺るがない自分の軸を持つのってすごく難しいじゃないですか。
だからこそ人は信じるって口に出して、成功した自分だったり理想の人物像に縋りたいんじゃないのかなあと思いました。

これ、本当に素敵ですよね。
私はこの話を聞いてから信じることの解釈が変わったし、もっと深く丁寧に意味を持たせて思考を巡らせよう、自分の言葉を伝えようと思えました。



始まりは終わりの始まり。

確かにそうなのかもしれないし、
今まで私はそうだった。

でもこれからは1つ1つの出会いを大切にしていきたい。頷くことも信じるも、ぎゅうっと心の目を瞑ったままにはしない。今までの私の恋は、ただ甘ったるいんじゃなくて奥底にピーんと冷たいものが詰まっているような感じだった。だから恋の終わりに涙が出たことはなかったけど。

でも、別れや悲しさ、寂しさを内在するような人との向き合い方はもうやめよう。
恋愛でも、家族でも、友達でも、好きな趣味でも何でもいい。

終わりはいつか来るけれど。
そこまでの時間が愛で溢れて揺れ動く、
素敵な世界になるように

恋愛したいっていう気持ちはまだ分からない。

でも、「花束みたいな恋をした」これを観終えた時、
きっとその気持ちは
素晴らしいものなんだろうって、美しいものなのだろう
そう思えました。






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