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【中学受験】成績が上がらないとき親は子どもの宿題に介入するべきか(後編)

みなさま、こんにちは。いつも記事をお読みいただきありがとうございます。今回は25回目の投稿になります。今回も『中学受験』について書きます。

前編で、1つの例を挙げ、それに対する私の個人的な意見を述べていきました。その続きを書いていきます。前回記載した例は以下です。

中学受験をするために学習塾に通っているが、成績が伸びない。本人は塾で習っている内容もよく分かると言っており、宿題も本人に任せている。成績を伸ばすために親が子どもの宿題に介入した方がいいのか。

これに対する私の個人的な意見は、次のようなものです。
成績が上がらない原因は、家庭学習の過程に問題があるか、その前提になる塾での理解に問題があるか、どちらかの可能性が高いです。今回の例の場合は、子どもが塾では理解できると言っているので、家庭学習の過程を改善していかなければ成績向上は望めないだろうということになります。
家庭学習の過程の改善に関われるのは誰か、一番身近な存在は保護者の方になります。
ここから、今回の内容に入っていきますが、過程に関わるというのは具体的にどうすればいいのかが気になるところだと思います。
まず、明確にしておきたいのは親が子に関わる目的です。ここの軸がしっかりとしていないとうまくいきません。
目的は、「家庭学習による成績向上のしくみを作ること」です。その仕組みを作るためのポイントを3つに分けて書いていきます。

①無理のない1週間単位の塾の宿題の実施計画
1週間単位で宿題をどのようにこなしていくか、この計画はとても大切です。そして、宿題がうまくこなせないお子さんは、計画を立てるのが苦手です。はじめは、保護者の方が主導で、お子さんと一緒に計画を立てていくのがいいのではないでしょうか。塾側で宿題の計画を立ててくれることもありますが、ご家庭での生活状況を完全に理解して立てているわけではありません。その場合には塾側で作ってくれた計画をご家庭でアレンジして無理のない計画を立てていただくのがいいと思います。

②知識が定着する宿題の実施方法
成績向上には、ここが最も重要です。問題を解き、〇付けをする。間違えた問題を解説を見て理解をし、そのあと答えがわかっていても自力でもう一度解きなおす。解いて、理解して、解く。知識定着のための大切なプロセスはここなので、1セットにする習慣をつけたいところです。親子で一緒に行う場合は、2~3問ごとにお子さんの解いたものを保護者の方が赤まるをつけ、間違えた問題をお子さんが解説を見て理解した後、再度自力で解きなおし、保護者の方が青まるをつける。(赤で解きなおすことはおすすめしません。)

③問題が解けず解説を見ても理解できないときの解決方法
問題に付箋などをつけておき、塾で質問をして解決をするのがいいと思います。事前に保護者の方から塾に連絡をして質問の予約をとってもいいかもしれませんね。ここで大切なのは分からないものを明確にしておくことです。分からないものが分からない状態は、成績向上につながりません。

中学受験において保護者の方の関わりは、主に子の『モチベーションの維持』『健康の維持』になります。今回はそれとは別に『成績向上のための仕組みを作る』ためにどのように親が子に関わるかに焦点を当てて書いてきました。この方法は、『親子で一緒に勉強時間を共有する』ので、保護者の方に多大な負担がかかります。
保護者の方がそのための時間を作ることが難しい場合は、他者に依頼するのも1つの方法です。今の塾に通いながら、『家庭教師』や『塾の個別指導』で宿題を見てもらうのです。上記①~③が全て解決します。ただ、その場合は上記③の質問対応のみにならないよう事前に先方とよくすり合わせをしておくことが必要です。

最後にもう一度戻りますが、目的は『家庭学習における成績向上の仕組みを作ること』です。保護者の方が関わるにせよ、家庭教師や個別指導を利用するにせよ、同じ関わり方を永続的に続けるものではありません。①の計画を立てることも、②の学習の仕方についてもやり方さえわかってくればお子さん1人でできるようになります。そうすれば、保護者の方の負担も減りますし、家庭教師・個別指導を手放しても問題なくなります。
目的を常に意識しながら、お子さんの成長とともに関わり方を変えていけばいいのではないでしょうか。

お子さんが学習の仕方を身につけ、それが成績向上につながり、お子さんと保護者の方が笑顔になることを心よりお祈りしております。

学習面において、お困りごとやご相談などがございましたら、いつでもご相談ください。

算数・数学専門指導 まなびの一歩
代表 大畑 智  
メールアドレス contact@manabinoippo.com
ホームページ  https://manabi-ippo.com 

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