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自分のホームポジションを持つ

パソコンで文字を打つとき、「なんとなく今日は速く打てるな……」という時と、「なんかうまく打たれへんな……」という時がある。

「その日の調子の問題かな?」と思っていたのだが、やはりそこには明確な要因があるようだ。そのことに最近ようやく気づいた。

速く打てている時は、手の「動く部分」が少ない。いわゆる「ホームポジション」に手が固定されていて、指だけが動いている感じ。

速く打てなくて、しかもタッチミスが多い時というのは、手がホームポジションに固定されていなくて、手ごと動いている感じ。

手がホームポジションに固定されているということは、いわば「自分の土俵」で相撲をとっているようなものなのだろう。だから「いつもの動き」の再現性が高い。

それに対して、ホームポジションが崩れていると、毎回「他人の土俵」で相撲をとっているようなものなので、「いつも通りいかない」。

これはきっと、ふだんの生活や、仕事にも通じるものがあるだろう。

自分の型や、基本的な考え方のような「ホームポジション」を持っていると、そこをベースにさまざまな応用が効くし、脳のリソースを無駄に割く必要もない。

「ホームポジション」が安定していないと、常に足元がグラついているようなもので、普段の力を発揮できないし、応用どころではなくなる。脳も疲弊してしまうだろう。

この「ホームポジション」の大切さは、人間の「心」についても言えるだろう。いわゆる「安全基地」と呼ばれるものである。

何か大変なことがあったとしても、「とりあえずここに戻ってくれば大丈夫」。そんな場所があれば安心して冒険できる。

それがないと、新しい世界に飛び込む時、「自分がどうなってしまうかわからない」という不安に押しつぶされそうになるし、新しい考え方を取り入れることにも恐怖を感じてしまったりする。

身体的なホームポジションもあれば、精神的なホームポジションもある。自分なりの「ホームポジション」がしっかり安定している人は、何をしても高いパフォーマンスを発揮できるような気がする。

そしてこの「ホームポジション」が大きく崩れたり、変化したりする時は、自分自身の危機であると同時に、自分自身が大きく変わるチャンスでもある。

自分のホームポジションを持つことは大切だ。同時に、自分のホームポジションを変えることは、自分自身に革命を起こすことだ。

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