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STEAM教育?「どうして勉強しなきゃいけないの?」

前回までのお話

新しい学習指導要領は2022年度から高校でも実施されることになったのですが、実はこれが戦後最大級の改革!これまで、高校2〜3年の国語では「現代文」と「古典探究」が選べましたが、2022年度からは「現代文」が「論理国語」と「文学国語」に別れることに…これにより、学習時間が増えるわけでもないので、受験重視の学校などでは「文学国語」を選択しない可能性が。他にも、PISA2018での日本の読解力の低下や、ICT教育についてなど様々なお話を伺ってきました。

STEAM教育も文学国語も

諸岡:STEM教育ってあるじゃないですか? 

 弘平谷:あ、あるんですね? 

諸岡:あるんです。Science(化学)、Technoloty(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)。これにArt(芸術)が加わり、STEAM教育と呼ばれ推奨されています。

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諸岡:やりたいことを表現するために、STEAM教育って推奨されているみたいなんですけど、そのやりたいことって、じゃあ何なの?そこを作るのって、技術の前に、発想が必要じゃないですか。そういうのって、国語とか文学みたいなものが担う部分って大きいんじゃないかって思ったんですよね。 

弘平谷:そうですね。科学的な発想とか、数学的な発想の根底にあるものって、文学を面白いと思う気持ちと同じところがあると思うんですね。さっき(文学は)多義的なものっていうことを言ったんですけれども、いろんな解釈があって、どんどん謎が生まれていくみたいな。そういうのが小説を読むことの中で養われていくと、科学とかにもつながっていく部分は当然あるのかなと思いますね。  

諸岡:だからねえ、文学が省略される(かもしれない)のって、すごく寂しいなって、個人的には思いますね。 

弘平谷:そうですね、とても残念ですね。 

どうして勉強しなきゃいけないの?

 諸岡:この番組を見ている親御さんたちって、子どもたちに絶対聞かれたことあると思うんですよ。「どうして勉強しなきゃいけないの?」って。まあ、今まだお子さんはいらっしゃらないと思うんですけど、聞かれたらなんてお答えになります? 

 弘平谷:なんでなんですかね? 

 諸岡:ははははは。 

弘平谷:答えていいものなんですかね、こういうのって。なんか、問いに対して答えを出さなきゃいけないっていう発想が、まず僕は本当にそうなんだろうかって思う部分があって、なぜ勉強しなきゃいけないのかという問題意識って、ずーっと人間が持ち続けるものだと思うんですよね。 

 諸岡:ほう。 

弘平谷:それこそ、子供の時に出す回答と、大人になってから出す回答って変わってくると思うんですけど、そういうオープンクエスチョンっていうんですかね、それを持ち続けることが大事であって…  

諸岡:オープンクエスチョン? 

 弘平谷:そう、答えのない問いですね。 

 諸岡:!! 

弘平谷:だから、これは分からないと、だからまあ、一緒に考えようということを伝えるのが大事なんじゃないですかね。  

諸岡:すごい素敵だと思います!!

弘平谷:あ、そうですか。

諸岡:納得。

マナビモってどういうアプリ?

ところで、『マナビモ!アソベンジャー!』という学習アプリがありまして…ということで、少し弘平谷さんにマナビモをプレイしていただきました。

諸岡:これ、子ども向けの学習アプリなんですけど、このメインの画面から左に行くと教科書に準拠したクイズをプレイできます。

弘平谷:ほうほう。

諸岡:「田子ノ浦ゆうちいでて見れば真白にそ 富士の高嶺に雪はふりける」が収められている歌集は?

弘平谷:こういうの間違えると、国語教科書の編集者として非常に能力疑われますよね(笑)。

諸岡:そうですね〜(爆笑)。

国語はやめといた方が

弘平谷:怖いですね。ちょっと国語はやめた方がいいと思うんですけど…(といいつつ、正解!)

諸岡:ああ、よかった!わかりましたね。私もドキドキしちゃいました。こういう感じで、ゲームしながら勉強する。いわゆるゲーミフィケーションみたいなことで、勉強してほしいなと。

ゲーミフィケーション

弘平谷:子供達の欲望を満たしつつ、勉強もできるってことですよね。ずーっとやってられそうな感じがします。

と、言っていただけました。
4回にわたり国語教科書編集者・弘平谷さんにお話を聞かせていただきました。ありがとうございました。

『マナビモ!みらいしごと図鑑』は、マナビモ!アソベンジャー!がお送りする教育系Youtubeチャンネルです。


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