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静寂の中で育む読解力 〜センターピン・トレーニングの効果〜

私の授業では、小学4年生から大人まで、集中力を鍛える「センターピン・トレーニング」という独自の方法を用います。このトレーニングは文章中のなかで筆者が最も伝えたい箇所に線を引くというものです。このトレーニングは頭脳を駆使するもので、初めての方には難しいかもしれませんが、考えることが好きな方には楽しく、非常に人気があります。

繰り返し行うことで、生徒たちは文章の構造を理解し、要約力が自然と身につきます。これにより、著者の主要なメッセージを捉え、文章を端的に説明できるようになり、読解力が格段に向上します。

しかし、全ての生徒がこのトレーニングで成功するわけではありません。センターピンを見抜けない生徒たちは、しばしば「感情的に影響を受けた箇所」に線を引きます。センターピンのポイントは著者の意図を理解することであり、個人の感情ではありません。

また、線を引けない生徒たちに共通しているのは、自分自身と向き合う静かな時間が不足していることです。これらの生徒は読書時間が少なく、日々忙しく過ごしており、自分の内面と向き合う時間が足りていません。

一人での読書や、散歩、ヨガ、瞑想など、集中して自己対峙する時間は、思考力を深めるのに役立ちます。国語学習は、このような「静」の時間を要求します。単に問題集を解くだけではなく、本の伝える内容を正確に読み取り、客観的に物事を捉える力を養うことが重要です。小学生から大人まで、この「静」の時間を大切にすることで、読解力は向上します。

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