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講師道 #28|レベル差への対応 〜八方美人〜

佳境に差し掛かった時 講師の話は お客様を 置き去りにした

質疑応答にてレベルの高い質問が続出した、ある日のセミナー。「今日のお客様はレベルが高いな。よし、じゃあレベル高めの内容で進めよう」と意気込む講師。「想定より内容が難しすく、ついていけなかった」といった言葉が並ぶアンケート‥‥

セミナーに様々なレベルの方が存在していると、どのレベルに合わせるか迷うものです。今日はそのようなときの対応、題して「レベル差への対応」のお話です。

1.レベル差への対応

基本軸として、個々のお客様でなく、セミナーの主旨にレベルを合わせます。つまり、セミナーの前提と到達目標、言い換えれば「どのような方が、(セミナー終了後に)どうなるか/何ができるようになるか」に準ずるようにします。こうすることで、軸のブレないセミナーとなります。なお、前提と到達目標は設計時点で考慮します(設計については# 13を参照ください)。

基本を踏まえた上で、前提を満たしていない方、すでに到達目標を達成している方に対する対応を行います。前提を満たしていない方に対しては、個別のフォローを手厚めに行います。到達目標に達成している方には、オプションのワークを用意したり、休憩時間などに個別に会話したりします。

また、お客様同士でフォローしやすい空気を作るのも一手です。導入時にアイスブレイクを入れたり、ワーク時に「お互いに協力し合って進めてください」といった一言を伝えたりすることで、そのような空気が醸成されやすくなります。

2.おわりに

セミナーは前提・到達目標ありきで進めるものです。その上で「前提・到達目標に合っていない方は知りません」という姿勢を控え、本記事のような工夫を凝らすことで、すべてのお客様に満足いただけることを目指しましょう。

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