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研修アンケート活用の要所 #1|目的

セミナーや研修の終了時に取るアンケート、うまく活用できていますか?

アンケートはお客様(ご受講者様)の声が反映される貴重な情報です。ざっくりと満足度を見て「うん、良かったな」だけではもったいないです。

では、どのようにしたら活用できるのでしょうか。その方法を、約10回の記事に分けて投稿していきます。

今回のテーマは「目的」です。

1.アンケートの目的

よくある問答をもとに、アンケートの目的について見てみましょう。

<-- 問答ここから -->

−−−なぜアンケートを取るのでしょうか?
「満足度を調べるため」
「お客様の声を拾うため」

−−−王道ですね。とても大事です。が、果たして本当にこれらが目的でしょうか?もっと言うと、満足度を調べたりお客様の声を拾ったりして、何をするのでしょうか?
「どんな箇所に不満があったのかを調べる」
「今後のセミナーのニーズを調べる」

−−−先ほどよりも具体化されましたね。ところで、調べた後に何をするのでしょうか?
「セミナーの継続開催の可否を決定する」
「次回の研修の改善を図る」
「ご要望の多い内容を今後のセミナーで企画する」

−−−なるほど。よく分かりました。これらがアンケートを活用して実現したいことで、そのためにアンケートを取るのですね。

<-- 問答ここまで -->

アンケートを取得してデータを分析した後に行う意思決定や行動こそが、アンケート活用の目的となります。アンケートを取得することや分析すること自体が目的とならないように注意しましょう。

たまに無目的にアンケートを取得し、当然のように活用していないことがあります。活用しないアンケートを取得することは、お客様(回答者)に対してとても失礼な行為です。活用しないのであれば、いっそのことアンケートを廃止することも考えましょう。

2.アンケートの目的設計

では、目的設計はどうすればよいのでしょうか。組織や利害関係者を考えると複雑なこともありますが、考え方はとてもシンプルです。

「分析後のアンケート結果は、誰のどのような意思決定・行動の材料となるのか?」この問いに答えることで、自ずと目的が定まってきます。なお、前述のとおり、複数の目的が置かれることもあります。

もしこの問いに答えづらければ、次の例のように「誰が」「何を」「どうする」でブレストするのも効果的です。
・講師が セミナー内容を 改善する
・セミナー企画者が 次期セミナーを 企画する
・研修運営者が 次年度の研修回数を 決定する
・研修負担元の責任者が 次回研修の開催可否を 決定する
など

いずれにしても、最終的には誰かが何かを意思決定・行動することを見据えることが重要です。

3.おわりに

今回はアンケート活用の目的について書きました。ともすると手段が目的にすり替わってしまいがちなので、注意しましょう(自戒を込めて)。

最後までご覧いただきまして、ありがとうございました!

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