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講師道 #27|示し方 〜羅針盤たれ〜

お客様の視線を誘導するとき、示し方がとても大切です。講師が説明する箇所とお客様が見ているものとが噛み合うことで分かりやすさが抜群に変わってきます。誘導についてこれないお客様に向かって
「馬鹿め!そっちは残像だぁ!!」
なんて言葉は講師が発してよいものでありません。

今日は「示し方」、お客様の目線を上手に誘導する方法です。

1.同じものを見る

講師が説明箇所を示す効果に、お客様と講師の見ているものを一致させることが挙げられます。お客様が見ているものと講師の説明が噛み合わないとお客様は非常に不安な思いをされるでしょうし、理解度の低下に繋がります。逆に、誘導がうまく行けば講師が話す内容がお客様の頭の中にきれいに入ってきます。

そのために、声掛けはとても重要な役割を果たします。講師は説明と合わせて、お客様が見るべき箇所を最初に示しましょう。たとえば、レジメを読みあげるときはページ数、段落などを示しましょう。示したあとは一呼吸おいて、お客様の目線が統一できたところで読み進めるのです。また、スクリーンなど大きなものを見る際は「左上の~」「中央の~」という大まかな位置を表す枕詞をつけてあげると丁寧です。

2.道具を使う

大会場ではなく、スクリーンが近くにある場合などは無理に道具を使う必要はないでしょう。しかし、道具を使うことでより分かりやすく伝えられるのでしたら、使うに越したことはありません。3つほど、代表的な指し示す道具を紹介します。

①指示棒
講師がスクリーンの前で使用することになるため、注目は集めやすいです。
使い方ですが、指し示す箇所は1点に固定するようにします。たとえ示すのが図表であっても、文章であっても示すのは1箇所です。示す範囲が広い場合でも1点だけ示して「こちらの表をご覧ください」とひと言付け加えればただしく伝わります。
また、話に熱中しすぎてスクリーンを叩く、擦る、手遊びに使うことが無いように注意しましょう。

②レーザーポインター
指示棒に比べ、遠くまで指し示せるのがレーザーポインターです。手軽に持ち運べるのも良い。基本の使い方は指示棒と同じ、示したい箇所を1点固定しましょう。グルグル回すのはご法度です。
ただ、扱うにはある程度の練習が必要です。ほんのちょっと手がブレただけで、スクリーン上では大きなズレが発生します。一朝一夕で身につく技術ではないので、使用の際には十分に練習してからにしましょう。

③拡大・マーキングツール
拡大・マーキングツールなどをつかって示す方法があります。指示棒やレーザーポインターに比べて使いやすい、示す箇所がわかりやすいなどのメリットがあります。代表的なツールとして、ZoomItやスクリーンペンなどが挙げられます。

3.おわりに

お客様の目線をスムーズに誘導できるとセミナーもスムーズに進みます。見ている側が分かりやすいように丁寧に示し、目線を誘導しましょう。

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