教員の指導力って低下しているの?

 私なりの題名の答えですが、答えはNOです。理由を説明します。肌感覚でエビデンスはありませんが。指導力といってもいろいろあるかと思いますが、「指導力」ですので子どもへの指導や対応ということで考えます。
 まず、これだけマイナスイメージをもたれてしまっている教職です。変な人はあまり希望しない。教育熱心だったり、優等生タイプの人が教員になるような気がします。むしろ人間的に「いい人」と言われる人が多く集まる組織ではないかと思います。同僚間の人間関係に悩むということは他の仕事より少ないのではないでしょうか。そういう意味ではおすすめの職業です。
 それなのに教員の指導力低下についての言説が多いように思います。その理由は「多様化」。これに尽きるのではないかと思います。保護者も多様化しているのでもちろんその子どもも多様化しています。何をやっても賛成もいるし反対もいる。一昔前なら、小学生がみているテレビはみんな同じだったので、昨日のテレビの話を授業に取り入れて話したらみんな分かって盛り上がります。しかし、今はそれがほとんどありません。見ているyoutubeチャンネルは一人ひとり違います。7年くらい前にサザエさんの家族の関係を例に挙げて説明したとき優等生タイプの女の子に全く伝わらなくて愕然とした記憶があります。『学び合い』をやる前でしたが。何が言いたいのかというと全員に話をしても価値観や考え方が違うのでどうしても取りこぼしが多くなってしまうのです。それが少しずつ進行しているので今までできていたことや通用していたことが少しずつうまくいかなくなり、結果、指導力低下と言われていしまうのではないかと思います。
 私は、子供たちをイノベーター理論でとらえ全員に伝わらなくてもそれは当たり前、2割に伝われば十分と考えるようになって一斉に子どもたちへ話すことがとても楽になりました。それよりいろいろ考えすぎず、一貫して自分の思いを伝えた方が伝わる。「教育は心」と今では本気で思うことができています。
 ということでごくごく一部不祥事はありますが、ほとんどの99%以上の先生が頑張ってますよ!と伝えたいです。

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