見出し画像

一般社団法人まなびのみなと note始めます。

2024年8月、一般社団法人まなびのみなと note始めます。

こんにちは。一般社団法人まなびのみなとの取釜(とりかま)です。
 私たちは、瀬戸内海の真ん中あたりにある人口7,000人ほどの橋のかかっていない離島・大崎上島を拠点に、島内や広島県内で「学び」をキーワードに「教育」と「まちづくり」を有機的に繋ぐ活動をしている非営利団体です。
 2024年8月現在、メンバーは16名(スタッフ含めて)で、それぞれが得意分野を活かして活躍する個性豊かな仲間たちです。設立してちょうど5年経ちましたが、あまりにも個性豊かなメンバーなので、我々自身もなにを目指しているのかを見失いそうになるところでした。特に直近3年間は幅広い領域で活動してきました。(5期目は13の事業を展開しています。)そこで、各地で活躍する方々のアドバイス等も頂き(最も影響を受けた宮崎県都農町株式会社イツノマ視察 については第2回目のnoteで紹介します。)メンバーで対話を重ねて、ようやく我々の目指す方向性が固まったというのが、2024年7月のことです。そう、先月です。(笑)
 そして、我々が目指しているものを実現するために、もっと多くの人と仲間になりたい、もっと多くの人に知ってもらいたい、と強く感じるようになりました。と同時に、日々交流している人たちから、「まなびのみなとのメンバーや事業は知っているけど、なにを目指しているの?」「なぜやっているの?」と言われることも多くなりました。
 それらが理由で、団体HPやSNSだけではなく、noteにて我々の想いを発信することにしました。さらに、団体として初めてのパンフレットも作成しました。(え?今までなかったの!?)そうです。驚きですよね。おかげさまで、がむしゃらに走ってきたこれまでの5年を振り返るとともに、これからの5年をじっくり考える機会となりました。
 尚、このnoteはリレー形式でメンバーが定期的に更新することを予定しています。各事業担当者の事業に懸ける想いは後日発信するとして、初回は、団体全体として「まなびのみなと」という船は、どこを目指して漕いでいるのかをご紹介します。


記念すべき第1回目なので、3つについて、少し長くなりますが、メンバー全員の想いを代弁して書き綴りますので読んで頂けるととても嬉しいです。

1〉 団体設立の経緯

我々が拠点とする大崎上島町は、平成27年3月に策定した第二次長期総合計画において「教育の島」の実現を重点施策の一つとして掲げました。一方、平成26年2月の広島県の指針において、島唯一(当時)の県立高校[※1]であった広島県立大崎海星高等学校が統廃合の危機に直面しました。そして、翌年の平成27年4月に高校を魅力化する『大崎海星高校魅力化プロジェクト』が本格的にスタートしました。(「教育の島」と「大崎海星高校魅力化プロジェクト」についてはまた別の機会に詳述します。)

 ただ、スタートと同時に非常に大きな問題を1つ抱えていました。それは、「地域おこし協力隊制度」を活用していたことです。[※2]簡潔に表現すると「島外からこのプロジェクトに関わってくれる人に来てもらうものの、3年後のキャリアは保証されていない。」ということです。つまり、その後も継続して雇用するための受け入れ団体が必要だったのです。他地域には自治体が主導して財団等を設立し、継続して雇用をしている事例もみられます。[※3]こうした事例を参考にしつつ、地域おこし協力隊メンバーとどのような形が良いかを4年ほど議論した末、令和元年5月に「一般社団法人まなびのみなと」が設立されました。
 地域おこし協力隊を継続して雇用するための受け入れ団体、つまり『箱(はこ)』として設立された当団体は、現在は予想以上に機能しています。実際、令和6年7月の時点でメンバー16人のうち10人が地域おこし協力隊(現役3人、OB7人)です。ということで、当団体の設立時の目的は達成しつつあります。

 しかし、5年前の設立時と現在では「まなびのみなと」の存在意義が変化しています。団体設立時の段階を第1フェーズだとすると、第2フェーズは自分たちの得意分野や興味・関心を中心にとにかく事業を推進した直近3年間となります。すべてのメンバーが先ほどの「大崎海星高校魅力化プロジェクト」になんらかのかたちで関わっており、「教育」の可能性を信じています。「教育」になにかを掛け合わせながら、各自の多彩な特質を活かしたことで事業規模も大きくなりました。そのような状況を全メンバーで振り返りながら、原点回帰をして、なにを目指しているのかを今一度考えました。そして、改めてビジョンとミッションを再設定したのがつい最近のことです。
 イメージでいうと、とりあえず舟をつくったのが第1フェーズ、それぞれが小舟で自由にスピード感を持って進んでいたのが第2フェーズです。そして、全員で一つの大きな船に乗り換えて進みはじめたのが第3フェーズでしょうか。小舟の方が早いかもしれませんが、大海原や荒波においては、大きな船の方が推進力があり、結果的に遠くまで航海できます。

[※1]現在は、全寮制中高一貫校である広島叡智学園中学校・高等学校もあります(2019年4月開校)
[※2]都市から過疎地域への人口移動を促す総務省の制度。活動期間は最長3年。協力隊の経費は国の特別交付金措置がある。参考:https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/c-gyousei/02gyosei08_03000066.html 
[※3]島根県海士町「島前ふるさと財団」や島根県津和野町「一般財団法人つわの学びみらい」等

2〉 ビジョンとミッション

われわれのビジョンは「誰もが学びに出会う日常を」 です。
「教育」を広く「学び」と捉え直して、「学び」こそが人生を豊かにし、ひいては地域社会や社会全体を変えていくと本気で考えています。「遊びが学び」という言葉もありますが、本来、「学び」とは自然な行為です。皆さんも、なにかをしていたらいつの間にか学んでいた。振り返ってみると学んでいた。という経験がありませんか?これまで、学校に「教育」を委ねてきましたが、これからの変化の激しい社会においては、個人が自発的に「学び」を獲得していく、それが当たり前にある社会の実現を我々は目指しています。

人生を通して得る“まなび”は、小さなものであっても、自分が関わる世界を変える価値があると信じています。また、“まなび”の機会を通して、多様な人々が関わり合いながら新たな価値を生み出し、誰もが主役になることを目指しています。

 (まなびのみなとパンフレットより)

このビジョンを実現するためのミッションとして、以下3つに再整理しました。

(1)まなびの船頭になる
 私たち自身がまなび続ける存在であり、行き交う人々の中にもまなびが湧き起こるよう鼓舞する存在であり続けます。「教育の島」から「まなびの島」へ。日常の中でまなびを楽しむ人が増えるよう、きっかけと仕組みをつくります。

(2)人が行き交う航路をつくる
人と人とが関わり合うことが、まなびを深めることに繋がると信じています。今まで出会うことのなかった世代・立場の人同士が 関わる場をつくり、その関わりの中でしか生まれない新しい未来を描き示します。

(3)明かりを灯し港をひらく
 私たちが描く面白い社会の在り方・暮らしの在り方に共感してくれる人々がいつでも立ち寄れるように、また、外から人を迎え入れ、共に暮らし、そして送り出せるような環境を整えます。

(まなびのみなとパンフレットより)

大崎上島を拠点としているからこそ、離島の特性を活かし、我々が日常的に使っている船をヒントにまとめました。大崎上島は造船・海運として栄えた地域です。風待ち潮待ちとして、人々が行き交い、港には多くの人たちの交流がありました。大崎上島が時代に合わせて変化していったように、我々も「まなび」を中心に据えて活動します。

3〉 まなびのみなとへの想い

多彩なメンバーが精力的に様々な取組をはじめたことで、現在では、「高校」や「大崎上島」を中心としてきた活動が、その枠にとどまらない領域に広がってきました。
 一部を紹介します。

島チャレ


大崎上島内では、高校生を中心とした「大崎海星高校魅力化プロジェクト」だけではなく、子どもから大人までの多様な人たちの学びやチャレンジを応援する「島チャレ」や小学生向けの「食を通じたまちづくり事業」、未就学児とその親の居場所「絵本図書館ひみつきち」、教育移住や関係人口を意識した「親子ワーケーション事業」など。
 広島県内では、県内高校生の学びの祭典「高校生マイプロジェクトアワード広島」の開催や、教育関係者や町づくり関係者向けの研修企画や実施など。

高校生マイプロジェクトアワード広島

国の事業では、高校と地域を有機的に繋ぐ「地域との協働事業」や専門高校と産業界の産業人材育成を目指した「マイスター・スクール事業」に関連する事業など、これまで培ってきた知見を全国規模の事業でも活かしています。(各事業は後日、事業担当者がまとめます。)

 最後に、我々の原点は「大崎海星高校魅力化プロジェクト」です。大崎上島町の目指す「教育の島」に共感したメンバー(風の人)と、島が好きな地元民(土の人)が混ざって、今の「まなびのみなと」が形づくられています。まさに我々自身が「まなびのみなと」です。学校を港のように社会に開くことで、多様な人たちが行き交う航路を意識して活動してきました。

大崎海星高校魅力化プロジェクト

大崎上島で実現しつつある「高校生が学び続ける姿」と、それに触発されて「学び続ける大人たち。」もちろん逆もあります。そして、それぞれが刺激し合ってこれまでにないうねりを生み出す社会。まさに「学びの好循環」です。「教育の島」から「学びの島」へ。「教育」が「学校」から染み出しています。
「教育」は「学校」が中心ですが、「学び」は「あなた」が中心です。

あなたにとって、
「まなぶ」は「挑む」に変換できるかもしれません。
「まなぶ」は「遊ぶ」の場合もあるでしょう。
「まなぶ」は「新しいことをはじめる」とも考えられます。

食を通じたまちづくり事業

人と出会うこと、本を読むこと、旅に出ること、昔を振り返ること。「まなぶ」は日常に溢れています。

「誰もが学びに出会う日常を」の実現を目指して、これからも一歩ずつ、ひと漕ぎずつ進んでいく決意をここに。そんなステキな社会を一緒につくっていきませんか?

 最後までお付き合い頂きありがとうございました。こんな「一般社団法人まなびのみなと」を改めてどうぞよろしくお願いします。メンバー全員の想いを代弁して。

一般社団法人まなびのみなと 代表理事 取釜 宏行


お読みいただきありがとうございます。

一般社団法人まなびのみなとをよろしくお願いします。

一般社団法人まなびのみなとHP・各SNS
HP:https://manabinominato.or.jp

Facebook:https://www.facebook.com/profile.php?id=100063670740213

Instagram:https://www.instagram.com/manabi_minato?igsh=emY4NHl4YjY1dGg1

〈ふるさと納税はこちら〉