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インフレって何⁈出来事が分かる基礎を知ろう

電気、食料品、ガソリン、また値上げ…とボヤきがとまりませんよね。
世の中「インフレ」だと言葉聞いたり「物価が上がること」は分かるものの

「結局なぜ上がるんだ⁈」という背景を
実は知らない方はいるのではないでしょうか。

今回は「なぜ上がるんだ⁈」をあらゆる角度でインフレの基礎を解説します。

🔷インフレは「円安だからだよ」の違う見方

そもそも円の価値が上下するのは為替の影響を受けています。さらに日本は資源に乏しいためあらゆる商材を貿易にて輸入しています。

リカードの比較優位説を見ていきましょう。

自国でそれぞれ生産した場合
自国で特化した生産

経済学者であるリカードは比較優位説により、お互いの長所を活かせばより経済的に豊かになると説いたものです。

それぞれが自分の得意な生産に特化すれば、合わせた生産量が結果的にUPするという説になります。

0になった生産量は輸入で補おうという考え方です。

通貨がそれぞれ違うから為替の影響を受けてインフレになるのは、そもそも「貿易するメリットを受けるための副作用」を受けています。

🔷今のインフレはどんなインフレ⁈

本来のインフレは「需要と供給」の関係から「欲しい」と思う人が多ければ、モノやサービスの値段が上がります。

このような傾向は好景気に強くでます。

多少値上げしても消費者は欲しいため買ってくれます。企業はその分儲かりますので従業員に給料として反映されます。

このことを踏まえて「今のインフレ」を考えて見ると

日本の国内需要は「もっと安くなるなら待とう」と待ちます。

他国では、「多少値上げされても買ってしまおう」と傾向にあります。

引用:世界インフレ日本はこうなる、SB新書 著者池上彰
「物価とは何か」講談社選書メチエ2021年8月調査

日本は、安いものを購入するため、企業も儲かりませんし給料にも反映されません。

そこで為替の影響や原材料の高騰から値上げの影響を受けてしまうと「好景気でないのにインフレ」になってしまうということになります。

これを「コストプッシュインフレ」と呼びます。

今各企業賃上げを急いでるのはこのコストプッシュインフレからの脱却を目指しているということが背景として見えてきます。

🔷日本の商品は本当に高いのか⁈
アニメーターの給料を見てみましょう。

引用:世界インフレ日本はこうなる、SB新書 著者池上彰
中藤玲著「安いニッポン価格が示す停滞」
アニメーター実態調査2019年

月収ですが、中国とこれだけの差があれば、中国側から見たら「日本は安い」と見られてしまいます。日本側から見たら高くても海外からみると日本は安いんですね。

🔷最後に好景気でインフレになっていた頃の日本を見てみよう
日本はバブル経済のころは企業も儲かっていました。

例えば、タクシーを止めるために運賃とは別に報酬3万円を出していたり、
それこそ「焼肉食べ放題」なんて家族で行くことが考えられなかった時代です。

インフレは、アメリカの経済影響を受けますが、別の要因でもなったりします。なぜインフレになるの?はこのような背景を知らないと本質的に分からないのですね。


参考文献
世界インフレ日本はこうなる 著者池上彰 SB新書


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