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「オリジナリティはキメラ」

今日は先日に続き、熟成できなかった下書きを…。

ピアニストの「かてぃん」こと角野隼人さん(紅白で上白石萌音さんのピアノ伴奏されてた方ですね)がMCを務める、NHK-FM「RadioCrossOver」。
12月30日の放送回に、クイズノック伊沢さんがゲスト出演されていました。

開成→東大の先輩後輩という二人の、終始軽妙な、でもところどころで深い言葉がばしばし刺さってくる刺激的なトークでした。


今日の投稿のタイトルは、そんなトークの中で出てきた言葉です。

「独創性」といわれると、無から何か突拍子もなく新しいことを生み出すようなイメージがあるけれど、
ほとんどの「オリジナリティ」は、既に世の中にあるいろいろなものの組み合わせ・掛け合わせでできていて、
その組み合わせる、掛け合わせる要素そのものは、必ずしも斬新なものとは限らない。
そんなお話でした。

言っている内容自体は、これまでも伊沢さんがいろんな媒体で何度となく発言されてきたことなので、特に目新しいというわけではないのですが、
それを表す言葉として「キメラ」という表現を聞くのは、今回が初めてで。
これまた秀逸な表現ですよね…。

ユニークさ・特徴みたいなものが出るのは、掛け合わせの素になる要素というより、その「掛け合わせ方」、掛け算するもののチョイスであって、
その組み合わせによっては、たとえ素材がありふれたものであったとしても、独創性、オリジナリティというものは生まれうる。

本当に無から誰も見たことのないものを生み出せる、本当の「天才」も世の中探せば確かにいるけれど、
私含め、世の中の大半の人は、もちろんそんな突拍子もないことがすぐできるわけでもなくて。
そんな「平凡さ」に押し潰されてしまいそうになったときに、この言葉がきっと一筋の光を与えてくれるように感じます。


さらに言えば、その各要素において、抜群に卓越している、秀でている必要があるかというと(もちろんそれに越したことはないけれど)必ずしもそうではなくて。
これは伊沢さんの言葉だったかどうか記憶が定かではないのですが、
「100分の一と100分の一を掛け算すると、1万分の一になる」みたいな言葉もあって、これもまた言い得て妙だなあと。
何かひとつの分野で「1万人に1人の逸材」みたくなるのは、それこそ常人の域を超える至難の業だけど、
「100人に1人」ならどうにかなるかもしれないから、まずはそこを目指してみよう、そしてそれを2つつくろう、というのは、
これからどうやって生きていこうか、と思案する人にとっては、ひとつの重要な指針になるのではないかと思います。

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