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ここにはここの、スピード感がある。

この半年間、生活リズムが変わったということもありながら、
いつになくマイペースに生活しているような気がします。

正直、やりたいと思っていたことは全然進んでいなくて、
頭の中の企画書は、少しずつその精度を増してきてはいるものの、
一向に頭の外には吐き出されずに、
そうこうしてる間に、あっという間に数ヶ月が経った。

本当なら、もっと焦ったほうがいいのだと思う。
今までなら、そんな自分を見てもっと自己嫌悪に陥っていたと思う。

でも、今の自分は不思議と、あまりに泰然自若すぎるというか、
良くも悪くも、まったく焦っていない。
いろいろなことを言い訳にして、まあこのくらいのスピード感でもしょうがないよね、と割り切っている。


移住してからの3年間で学んだことは、
良くも悪くも、都会のスピード感みたいなものは、この場所では通用しない、ということで、
それは、「暮らし続ける」という形で目に見えない信用を積み上げていくことだったり、
丁寧に根回しをしながら物事を進めていくことだったり。
まあとにかく、あんまり事を急いても良いことがない、と知ってからは、
まずもって何かに焦る、ということはなくなりました。良くも悪くも。

同じような地方移住者で、野心的に物事を進めている人を見ると、
すごいなあ、と、尊敬の眼差しを持って見ることはあっても、
それと比べて自分は…みたいなことは、最近はほとんど感じなくなって。
土地ごとの住民性、仕掛ける人の信用度、みたいなものもあるから、
場所や人が変われば、スピード感も変わってくることもあるだろうし、
時には、「もしかしたらこれ、『信用貯金』が貯まる前にちょっと無理してやっちゃってるのかなあ」と感じてしまうこともあったり。

生き馬の目を抜くビジネスの世界では、
ちょっとした遅れがすぐ命取りになってしまうから、
"faster is better"なのはもちろんその通りなのでしょうが、
ひとりの住民として、そしてひとりの人間として、
どうより良く生きるか、ということを中心に置いて考えると、
機が熟すまでじっくり構えたって、人生全体のスパンで見ればそんなに大したことはない。
なんてったって、人生100年時代なんですから。

もちろん、どの目線で見るかによっても答えは変わってくるけれど、
私個人としては、まず自分の人生をより良くしたいと思ってやってるから、
まあそんなに焦ることもないのだろうな、と勝手に思っています。
この捉え方は、人それぞれですね。

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