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旅と、いつもの音と。

何週間かぶりに仙台に来て、友人とごはんに行った後、
帰りの高速バスの中、今日は何を書こうか、相変わらずあてもないままに、とりあえずnoteのエディタを開いてみたら、
聴いていたラジオから、「秋の名曲」の1曲目として、スピッツの「楓」が流れてきました。

バスに揺られながら、夜の車窓を見つめているこのひとときに、
草野さんのやさしい声がじんわりと染み入ってきます。
別に旅情といえるほど風情のあるものでもないけれど、
素敵な曲が一緒だと、
こんな「移動」も、ちょっとした「旅」になってくれるような気がして。

曲に続いて聞こえてくる、DJの方の落ち着いたしゃべり口調も、
家でゴロゴロしながら聴いているときと別に違うわけではないけれど、
なんだか今日は、ちょっといつもと違って聞こえるような感覚になります。

普段は家と職場、家とスーパー、みたいな「無機質な移動」ばかりで、
こうやってバスに揺られているのも、大して変わらないはずなのに、
なんとも言い知れぬエモい気分に襲われながら、こうやってこの文章を書き進めているのは、
お酒のせいでは絶対にない(なにせ一滴も飲んでない)から、
果たして「夜の高速道路」という風景が持つ力なのか、
それとも流れてくる音が持つ力なのか…。
そういえば、好きな音楽やラジオをかけながら走る夜のドライブって、なんだか無性に楽しいもんなあ。

もはや見慣れたいつもの風景と、こちらも聞き慣れたいつもの音と。
でも、その2つがかけ合わさると、いつもの風景が「旅」になり、
いつもの音も「ちょっと特別な音」になる。
こんな「いつも」も、たまには楽しくていいですね。


その後も流れてくる曲たちは、
秋が暮れていく物寂しさが心に沁みてくる、なんだかエモい曲ばかりで。
なんだかこの1時間だけで、素敵な曲にたくさん出会えた気がするなあ。
 ♪ THE AUTUMN SONG /ELLEGARDEN
 ♪ 赤黄色の金木犀 / フジファブリック
 ♪ 茜さす / Aimer
 ♪ 10月無口な君を忘れる / あたらよ
 ♪ 雲丹と栗 / ずっと真夜中でいいのに

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