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記憶を繋ぎ止める「栞」を持とう。

先日「乃木坂スター誕生」という番組を見ていて、
北川悠理さんとゲストで出ていた南こうせつさんとのやりとりが、すごく素敵だったので、今日はそんな話題から。

私、空を見るのが趣味なんですけれど、
空を見ていると雲が浮かんでるじゃないですか。
その雲が記憶を繋ぎ止める栞になって、
「こういうことあったな」というのが、どんどん言葉になります。

北川悠理さん

空を見ること、あるいは散歩することは、今の世の中から見たら非効率で、
生産性のないことをやっているんですけれども、
そういう無駄なところに「人が生きる」っていう、
いちばん大事な幸せがあるんです。

南こうせつさん

「雲が記憶を繋ぎ止める栞」
なんて素敵な、文学的な表現なのだろう、と感心したのもそうですが、
それに対する南こうせつさんの返しが、まさにそうだなあ、と思います。


散歩したり、ぼーっと空を眺めたり、
たき火の炎がゆらめくのを見ながらコーヒーを飲んだり、
そういうときに、ふとアイデアが生まれたり、考えが深まったり、ってこと、実際に経験がある人も少なからずいますよね、きっと。
(私も、ものすごく身に覚えがあります…。)

確かに、直接的には何も生み出していない時間なのかもしれない。
でも、そういった「余裕」というか「ゆらぎ」みたいなものが、
日々の暮らしのとある瞬間に必要になってくるのだと思うし、
特に、何かクリエイティブな思考とかポジティブな発想をしていくためには、なんなら絶対欠かせないはずだ、という確信もあって。

そういう時間って、表面的には何もしてない、考えてないように見えても、
実際には「脳のデフラグ」をしている、というか、
心と頭の中身を一旦リセットして、フラットな状態に戻す、そんな働きが行われているのだろうと思います。
パソコンもときどきデフラグしないと動作が遅くなってしまったり、
部屋も掃除しないとどんどん雑然と汚くなってしまうように、
頭の中もたまにはキレイにすっきりすることが必要だし、
何かにつけいろいろなことに「追われている」現代社会では、
そんな「デフラグ」の時間も、意識的にとらないといけない。


せわしくなく過ぎていく日常に流されていると、
近くにある小さな幸せとか心に引っかかった小さな違和感とか、
そういったものにも気づけないまま、あるいは気づいていたとしても、
ものすごい勢いで日々がどんどん過ぎていってしまう。
そうすると、後々思い出したいこと、心に留めておきたい大切なことも、
あっという間に記憶の奥底へと押し流されてしまう。

そんなときに、雲とか、そういったものを心の「栞」にして、
心を一度フラットにしてみる。
そうすると、落ち着いた心で、また日々の激流の中に飛び込んでいける。
そんな気がします。

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