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カバー曲たちに感じる「愛」と「リスペクト」。

筒美京平さんのトリビュートアルバムが先週リリース&配信開始されたのでさっそく聴いてるんですが、いやあ、これめっちゃいいですね。

橋本愛さんの「木綿のハンカチーフ」から
アイナ・ジ・エンドさんの「ブルーライト・ヨコハマ」、
生田絵梨花さんの「卒業」、
北村匠海さんの「また逢う日まで」
っていう流れがめっちゃ良くて、この部分をひたすらリピートしてます。
(おかげで、まだ全曲通しで聴けていませんw)

一番最近の曲でも80年代、自分が生まれる前の曲で、
ブルーライト・ヨコハマに至っては60年代の曲だったというのを知っていまさら驚いているのですが、
もちろん4曲とも超有名曲ですから、当然知ってはいて。

でも、改めてカバー曲として、リアレンジされたものを聞くと、
ちゃんと、そのカバーした人の曲、になってるんですよね。

橋本さんの儚くも凛とした感じ、
アイナ・ジ・エンドさんのメロウでちょっとひずんだ感じ、
生田さんのピュアで透き通るような感じ、
それぞれのボーカリストのイメージ・声質と曲調のマッチ具合がもうドンピシャで。

単に昔歌われていたヒット曲をそのままカバーするのではなく、
歌うアーティストにも合わせてアレンジされ直されているのが、すごいよかったなーというのが第一の感想でした。

きっと、最近のアーティストを好きな若い人が、
このアルバムきっかけにオールディーズに興味を持って入るには、
最適なラインナップなんじゃないか、って、勝手に思ってます。


そして、逆もまたしかりで、
80sやそれより前の往年の歌謡曲に慣れ親しんだ世代の方にとっても、
このアルバムが、最近のアーティストに触れるきっかけになってくれるんじゃないか、とも思うんです。

昔よく聴いていた懐かしい曲をきっかけに、
現代にもこれだけ素敵な表現をするアーティストがいるんだ、ということ、
この一曲をきっかけに、BiSHや乃木坂、DISH//の曲にも興味を持ってくれる人が増えてくれたらいいなあ、と思います。


昔と違って、誰もが知っている「国民曲」がなくなった、
人々の興味関心が細分化された、とはよく言われることですが、
そんな中でも、こうやって歌い継がれている曲もあるし、
一方でそれぞれの世界で強烈に支持されている曲もあって。

それらを「カバー」という形で、お互いに行き来し合っていくことが、
この分断ばかりが目につく世界の中で、
その亀裂を超えていく、ひとつの鍵になっていくんじゃないか。
大げさですが、そんなことも言えるんじゃないかなあと思います。

そもそも、カバーとかリアレンジというものが、
相手に対するリスペクトがなければ成り立たない行為なわけじゃないですか。
素敵な曲だなあという愛を、その人なりに表現すること。
その愛は、聴いてる側にも確実に伝わると思っていて。
自分の好きなアーティストが好きだと思う曲を、好きにならないわけがない。

そんな愛とかリスペクトみたいなものが、
いろんな方向にビュンビュン飛び交っている空間。
それって、すごく素敵じゃないですか?

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