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花咲く日陰も、いつか日向になる。

私がこのグループをちゃんと知り始めたときには、
既に髪をショートにして、「教場II」で存在感を示し、
グループの中でも「頼れるお姉さん」としての地位を確立していたから、
長くアンダーにいた、選抜とアンダーを行き来していた時期は、正直、過去の映像などで断片的にしか知りませんでした。

でも、その時代こそが、振り返るべき「財産」だったのだろうなあ。
そんなことを、トークやセットリストなど、随所から感じる時間だったし、
自分が苦しい中、それでも周りの人たちには優しい眼差しを向け続けた、
「太陽のような人」「ひまわり」「陽だまりのような」―――
そう形容されることも納得な、本当にぽかぽかとしたあたたかさが、画面のこちら側にまで伝わってくるようなセレモニーでした。

ここ1年半は選抜にも定着して、
グループの中でも多彩な存在感を発揮するようになっていたけれど、
そこまでにかかった歳月、実に9年。
先の見えない、なかなか視界が開けない日々に、心が折れかける瞬間はそれこそ何度となくあったのだろうと思います。
いつ完全に挫けてしまってもおかしくなかっただろうし、
こんな苦しい思いをしなくてもすむ、より自分にとって良い場所が他にあるんじゃないか、そう思ったとしても、全然不思議じゃない。
実際、陽の当たらぬまま、活躍の場を他に求めて早くにこの場を離れた同期たちもたくさんいる。
2年前の今頃はまだアンダーにいて、こんな晴れ晴れしい終幕を想像した人は、もしかしたらそこまでいなかったのかもしれません。

このあたたかい、本当にステキな檜舞台が生まれ得たのは、
まぎれもなくご本人の努力、負けん気があってこそのものだし、
先日の取材記事にもあったこの言葉がまさに象徴するのだろうなあ、と。

「結局自分に対して負けず嫌いなんですよ。諦めたくなかったので。続けてよかったです」

たとえ日陰にいたとしても、置かれた場所で咲き続ける、努力を続ける。
そうしていれば、太陽は常に動き続けているから、
やがて日陰も日向になり、
根を張ったその場所で、たっぷりと陽の光を浴びることができる。

そう頭では分かっていたとしても、
今いる場所がいつ日向になるか、実際に陽が当たるまでは分からないし、
そこが日向になると信じて、置かれた場所で咲き続けることも、本当に忍耐の必要なこと。
苦しさの中で、未だ見えない光を信じ続けることは、
いっときの苦しさをやり過ごすよりも、かえって大変なことかもしれない。
でも、そうやって「簡単に諦めない」「信じて積み重ねる」ことが、きっと未来へとつながっていく。
自分も壁に当たって苦しくなったとき、折に触れて思い出したい言葉だなあと思うし、願わくば、この言葉にもっと早く出会いたかった…。

きっとこれからも、様々なところで活躍が拝見できるのでしょうが、
個人的には、フラガールの好演がまだ印象に強く残っているので、
舞台の上で輝く姿を、そう遠くないうちにまた目にしたいなあ…!
11年間、本当におつかれさまでした!

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