「伸びしろを伸ばしきらない」方が、かえって強いんじゃないか。
今日もまだ、火曜日の出来事を引っ張ります。笑
仙台行ったときは極力ここでお昼を食べる!って決めてるところがあって、
知り合いがやってるお店なのですが、
地元の食材をたっぷり使った、目も心も体も健康になれそうなお食事です。
昨今、こんな社会情勢なので、飲食業ってどこも厳しいと思うんですが、
火曜日、13時すぎにお店に入って注文しようとすると、
「ランチ完売しちゃって、今仕込み直してるのでちょっとお時間いただいても大丈夫ですか?」
と声をかけられ。
スタッフの方お二人で回してるちっちゃなお店で、
席数も間引きしてなくても20席ちょっとしかないくらいなんですが、
この日は確かに、ランチのピークタイムを過ぎてるのに結構席が埋まってたんですよね。
席数も間引きしてるから入れられる客の数も少ないし、
表に見えないだけでもちろん厳しい、苦しい状況がずっと続いてはいるのでしょうが、
それでも、ちゃんとファンがついている、愛されているお店は、
こうやってお客さんが戻ってきてるのだなあ、と感じました。
もともとこのお店は平日だけ、日中だけの営業で、
メニューもランチ2種類とカフェメニューしかないし、
さっきも書いたとおり、席数も少ない、スタッフの数も少なくて。
立地も駅からちょっと離れているので、
女性方の少人数でのお茶会、みたいな使われ方が多いお店なんです。
前はオードブルとかお弁当とかもやってたんですが、
スタッフの方の体調面とかを考えて、今はそれもお休みしてるみたいで。
たぶん、もうちょっと頑張れば、営業日数をもっと増やしたり、
ディナーの営業をやったりとかって方法もないわけではないと思うんです。
もうちょい広告に力入れてみるとか、調理スタッフの数増やすとか、
もっと売上を上げようと思えば、やれることはあるのかもしれない。
でも、敢えてそうしてないんですよね。
もっとゴリゴリ稼ごうと思えば、できなくはないかもしれないけど、
それよりもスタッフの方が無理なく働ける環境のほうを大事にしてる。
これって結構、個人店ならではなんじゃないかな?と思っていて。
大資本が入ってくると、ビジネスチャンスがある、より利益を最大化できるところにリソースを割かないのは、経営側の怠慢だ、ということになってしまうじゃないですか。
営業時間は長くできるなら長いほうがいいし、
メニューの数は増やせるなら増やしたほうがいい。
客をたくさん入れられるなら入れるにこしたことはないし、
回転数が上がるならそれにこしたことはない。
応分の投資をして、その分のリターンを得る。
伸びしろがあるなら、伸ばせる限界まで精一杯伸ばそうとする。
資本主義的な考え方としては、至極当然な考え方でしょう。
でも、そういうロジックのもとに、
ディナーもやっててスタッフも多く抱えてる、
薄利多売で満杯にお客さんを入れて、
大人数の宴会需要をあてにしてます、みたいなお店は、
結果的に、この一年間、すごい痛みを伴うことになった。
パツパツに伸びしろを伸ばそうとしてるところは、
平時では利益を最大化できるかもしれないけど、
こういう有事のときには、もろにダメージをくらってしまう。
それよりも敢えて、
平日しかやらない、昼間しかやらない、
メニューの数を増やさない、スタッフの数も増やさない、
そんな「伸びしろを伸ばしきらない」やり方が、こういうときにはかえって強いのかもしれません。
↓先日見つけた記事で、近いことが書いてあったのでこちらもご紹介。
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