まずは、全力で向き合おうとすること。

前職時代、大学生のキャリア面談をすることが多く、
「他人のキャリアに向き合う」資質や技術を少しでも向上させられればと、
当時国家資格になったばかりのキャリアコンサルタントを取得するための講座を受講したのが、2016年。

その後、仕事が変わったこともあり、
キャリアカウンセリング的な仕事・活動はここ数年ほとんどできていなかったのですが、
資格更新も迫っているし、久しぶりに勉強してみたいなと、
かなり久しぶりに、キャリアコンサルティングの勉強会に参加しました。

キャリコンとしての場に出るというのは本当に久しぶりで、
当時講座で学んだことも正直相当あやふやになっているし、
ワークとかもあるので、ちゃんとできるか不安も大きかったのですが、
いざ場に入ると、さすがは有資格者として日々経験を積まれてる方々の場、
すっと場に溶け込むことができました。


今日のテーマは「共感的理解」。
「共感」というだけでもすごく難しい概念なのに、
それがさらに「共感的理解」とくるもんだから、
これはある程度キャリアや実績を積んだキャリコンでも、
ずっと探究し続けていかないといけない、とっても深いテーマです。

正直、「復帰戦」にしてはだいぶ深すぎるテーマだし、
とはいえあれこれ考えすぎてても始まらないので、
まずは目の前の相手に全力で向き合って、全集中で話を聴くところだけでもちゃんとやりきろう…!と思って臨んだのでした。


「話をちゃんと聴く」って、
それだけでも実はけっこう大変なことで、
単に相手の話してる中身だけでなく、
表情や身振りなどの非言語的要素にも注目するし、
なぜこの人はこの言葉を使って伝えようとしたのだろう?
そんなことも考えたりしながら聴いています。

なおかつこちらの先入観を入れずに、
常に「相手が何を考えているか」にフォーカスしている必要もあるし、
こちらも、相手が安心して話せる場づくり(頷きや相槌など、聞いてるよ、という意思表示をしながら聴くとか)をしつつ、ということになるので、
全力でやろうとするとそれなりにエネルギーを使うのです。笑

普段のコミュニケーション、日常の会話だと、
さすがにそこまでの集中力、エネルギーをかけ続けながら人の話を聴く、ということはなかなかないのですが、
短い時間ながらも精一杯向き合って感じたのが、
「この向き合おうという姿勢・意思そのものが、『共感的理解』につながるのかなあ」ということで。


人間一人ひとり違う生き物なので、
根本的に「同じ気持ちになる」「わかりあえる」ということは、
ありそうでなかなかないのかもしれない。

でも、相手がせっかく心を開いて話してくれたことに対して、
どうにかこちらが理解したいと思う、
理解して、対話を進めていくことで、少しでも相手にとって、「話してよかった」「得るものがあった」と思ってもらえるようにと思って向き合う、
その姿勢そのものが、まず第一歩なのかな、と思いました。


「共感」と「共感的理解」という言葉遣いも絶妙で、
よくよく日本語をかみくだいてみると、文字にすれば当たり前ですが、
「共感的」に相手を「理解」すること、なんですよね。

「共感」というワードが、語感として強いワードなだけに、
ついつい前に出てきてしまいがちですが、
あくまで「理解」が大前提で、その方向性として「共感」がある。

もちろん姿勢や意思があるだけでは足りなくて、
プロとしてちゃんと向き合うためには、経験や技術、といったものも問われてはくるのですが、
一方で、一人ひとりに向き合うスタンスがおざなりになってしまえば、
せっかくの技術もただの「小手先」になってしまう。

しっかりと学び続けていくことは大前提としても、
目の前にいる一人ひとりとしっかり向き合おうとする姿勢、
何をおいてもこれは絶対に忘れてはいけないな、と、
静かながらも熱量高い場に参加させてもらえて、改めて気づけたのが大きな収穫でした。

せっかくとった資格ですし、
誰かがよりよいキャリアを歩めるための、その一歩、力になれれば、という思いはまだ消えずにずっと灯っているので、
これを機に、また修練し直していければな、と思います…!

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