商品を伝えるのではなく、「その商品がある暮らし」を伝えているんだなあ。

先ほど、Mステで嵐の出番直前に流れていたカロリーメイトのCM。
Twitterでも結構な反響になってますね。

これはじんわり来る。。。

最近、こういう長尺のCMで「じんわり来る」名作、増えてますよね。

上白石さんが歌ってた午後の紅茶のCMとかも、個人的には大好きです。

CMっていうと、「製品や企業のPR」をするためにするものだけど、
こういう長尺のCMって、商品が前面に出てくることがあんまりなくて、
このカロリーメイトや午後の紅茶のCMどちらも、
最後の数秒で商品名言ってるところをカットしたら、
流し見だと何のCMなのかすぐにはわからないくらいだと思う。

たぶん、単純な刷り込み効果を考えたら、
もっと商品名とか、アピールポイントとかを口うるさく説明したほうが、
単純に人の記憶には残りやすいはずで。

でも、長期的な「ブランディング」を考えれば、
こういうCMのほうがじわじわと効いてくるのだろうし、
広告・CMって普段は飛ばしちゃいがちだけど、こういうCMなら繰り返し見てもいいな!って思えちゃうから、
こういう広告・CMはもっと増えてほしいな、って思います。


ただ一方で、そもそも前提としてこういうCMをやろうと思ったら、
「商品名を言えば、どんな商品かみんながすぐイメージできる」
ということが必要なわけで。

「カロリーメイト」といえば、あの黄色いパッケージの栄養補助食品だし、
「午後の紅茶」といえば、よくコンビニとかスーパーで見かける紅茶飲料だよね、ということがわかってるから、商品の特徴とか「この商品がどんなものか」ということをいちいち説明しなくていい。
これが満たせる商品って、そもそもそんなに多くないですよね。


そして、そうやって認知や特徴の理解がある程度得られている商品が、
そこからさらに「愛される」ために、
「その商品がある暮らし」というのが想起されて、共感を得ていかないといけないんだろうなーと。

そういう意味では、どちらのCMもよく見ると、
やみくもに「感動できるストーリー」をつくってるわけじゃなくて、
ちゃんとその商品を使ってほしい場面が絡められてますよね。

カロリーメイトであれば、受験が典型だけど、
「がんばりたい、自分を追い込みたいけど、体も労ってあげたい」とき。
午後の紅茶であれば、
「体も心もあったまりたい、あっためたい」とき。

そんな場面で、数ある競合製品の中でその商品を選んでもらうために、
「その商品がある暮らし」をイメージできる広告をつくる。

まさに「ブランド」をつくる過程だなあ、と思います。
これはありとあらゆる製品・サービスに共通することですね…!

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