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箱根の休日 10 〜【貴賓館(きひんかん)】月見の館にて、美味しいお蕎麦としとやかな芸術鑑賞を〜

本日ご紹介するのは
箱根・小涌園にあります

「蕎麦 貴賓館(きひんかん)」です。


大正ロマン溢れる雰囲気の中

美味しいお蕎麦と
しとやかな美術鑑賞とを
一緒に愉しむことができました。



いただいたお蕎麦や
鑑賞した作品をご紹介する前に
まずはその歴史から。


大正7年(1918年)
「藤田観光」創業一家の
藤田平太郎男爵の別荘として
建てられます。

その後、旅館を経て、
お蕎麦屋さんに。

現在は
「国登録有形文化財建造物」にも
指定されています。



主室の名は
「月の間」

(「涼風の間」「雪の間」「桐の間」などの
個室もあるとのこと。)

実はこの「貴賓館」、
月が美しく見える立地に
建てられているのです。


また建物は東を向き、
大文字焼きで有名な明星ヶ岳や
浅間山など箱根連山から
昇る月を鑑賞できるようになっています。

なんとロマンチックなことでしょう!

庭園も、月景色を堪能できるよう
シンプルなつくりになっているそうです。

まさに
「月見の館」ですね。




それでは、さっそく
この「月の間」でいただいた
お蕎麦をご紹介いたします。

お蕎麦に、天ぷらや小鉢などの添えられた
「箱根山膳」

箱根で食べたくなる
「自然薯とろろ」
追加しました。


つるりとしたのど越しのお蕎麦に
絶品のさくっとした天ぷら
濃厚なとろろ、
そのすべてに舌鼓を打ってしまいました。


ここにお月様が昇るのかしらと
想像しながらお庭を眺め
いただいて。

(ランチのみの営業なのです。涙
夜もお邪魔したいところなのですが。)



そして、帰り際に立ち寄ったのが
館内の「芸術蔵」


この小さな美術空間で
食後のゆったりとした時間を
過ごすことができました。


とくに印象にのこったのが
三岸節子(みぎしせつこ)さんの作品。

三岸節子《花飾帽子》


色使いと、ふれたくなるような質感が
この場所にぴったりなのです。


藤田平太郎男爵は
茶道具や美術品の好事家としても
知られていたようです。


美味しいお蕎麦を求め訪れたら
素晴らしいアート作品との出会いもあって。

贅沢なひと時でした。


秋の新蕎麦もそろそろ出始める頃。

お出かけの参考になりましたら
嬉しく思います。


ちなみに、行き方ですが
「ユネッサン」の入り口を
ご利用くださいませ。

↑ここから入り、
エスカレーターを上って
エレベーターに乗って
さらにエスカレーターで下りたところで
行き着く広場にあったことを記憶しています。


写真・文=Mana(まな)

蕎麦 貴賓館
住所:神奈川県足柄下郡箱根町二ノ平1297
営業時間:11:30~15:00(L.O 14:30)

定休日:火曜、水曜(祝祭日を除く)
https://www.ten-yu.com/kihinkan.html

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