東京の休日 #83 〜ゴッホ展とダリアを鑑賞した雨の日のこと〜
『ゴッホ展』始まりましたね!
日本で大変人気のある画家
フィンセント・ファン・ゴッホ。
ゴッホが主役の展覧会は
いつも大盛況という印象があります。
そのため、混雑を少しでも
避けるべく閉館間際に
上野にある東京都美術館へ。
まず、展覧会のお出迎えを
してくださったのは
クレラー=ミュラーご夫妻。
(展覧会では、肖像画でのお出迎えを
してくださいます。)
美術収集家の奥様ヘレーネさんと
実業家の旦那様アントンさん。
ヘレーネさんは生涯を通して
11000点もの作品を集められたのだそう。
ゴッホ作品の世界最大のコレクターであり、
オランダにある
クレラー=ミュラー美術館を創設した
方でもあります。
今回はこちらの美術館から多数の作品が
来日しているのです。
(自然の中に佇むクレラーミュラー美術館は
秋も美しいです。)
始めの展示室では
へレーネさんが愛した
ゴッホ以外の画家たちが紹介されていました。
ピエール=オーギュスト・ルノワール、
ジャン=フランソワ・ミレーや
アンリ・ファンタン=ラトゥールなどの
作品が並びます。
アンリ・ファンタン=ラトゥール
《静物(プリムローズ、洋梨、ザクロ)》
続いては、ゴッホの
オランダ時代。
素描の作品がたくさん続いた後に
展示されていた
《麦わら帽子のある静物》がとても好きで。
(こちらの動画にちらっと映ります。)
シンプルなために
ゴッホの絵の上手さが際立っているのです。
秘かにゾクゾクとさせられていました。
そして、パリへと拠点を移してからの作品。
《レストランの内部》や
《青い花瓶の花》、
《石膏像のある静物》などは
オランダ時代と比べ物にならないほど
明るい色合いとなっています。
さらには、ゴッホの代名詞とも
なっている地、アルルでの作品。
ゴッホを象徴する黄色が
どの作品でも綺麗なのです。
《黄色い家》
こちらはファン・ゴッホ美術館から
16年ぶりに来日しました。
《糸杉に囲まれた果樹園》
《種まく人》
《麦束のある月の出の風景 》
などは風景の長閑さにも癒されます。
最後には、
療養のために過ごしていた
サン=レミで描かれた作品が。
《サン=レミの療養院の庭》
右下:《悲しむ老人(「永遠の門にて」)》
《夜のプロヴァンスの田舎道》
糸杉とお月様の幻想的な風景が
心にのこりました。
そして、時を一時間ほど戻し
向かったのは、
上野東照宮のぼたん苑。
冬の牡丹の前に愉しめるのが
秋のダリア。
傘をさしたダリアたちが
美しく咲いています。
また、ピンクの秋明菊も綺麗で。
さらには、秋の七草も鑑賞できるのです。
春の七草を違い、愛でて味わう秋のそれ。
そのうちの四つを
見つけることができました。
芒(すすき)、
桔梗(ききょう)、
藤袴(ふじばかま)、
女郎花(おみないし)。
萩(はぎ)は季節を過ぎてしまっていました。
葛(くず)と撫子(なでしこ)もあったでしょうか。
(みつけられていなかったらごめんなさい。)
秋の草花の麗しさまで堪能できた
素敵な時間でした。
今回は、『ゴッホ展』と『ぼたん苑』を
ご紹介しました。
ぜひ皆様も優しい秋のひと時を
お過ごしくださいませ。
写真・文=Mana(まな)
ゴッホ展――響きあう魂 ヘレーネとフィンセント
会場:東京都美術館 企画展示室
会期:2021年9月18日(土)~12月12日(日)
開室時間:9:30~17:30(入室は閉室の30分前まで)
夜間開室:10月15日(金)より、毎週金曜日20:00まで開室します(入室は閉室の30分前まで)。
休室日:月曜日、9月21日(火)
※ただし9月20日(月・祝)、9月27日(月)、11月8日(月)、11月22日(月)、11月29日(月)は開室
https://gogh-2021.jp
ダリア綾なす秋の園
会場:上野東照宮ぼたん苑
開苑期間:2021年9月23(木)~10月31(日)
開苑時間:9:30~16:30(入苑締切)
https://uenobotanen.com
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