【日記】寄り道紀行・ドイツ #2
(続き)
カメラと財布と携帯を持ってホテルを出る。さっきのフロントのお姉さんが、私に気がついてにこりと微笑んだ。フランスに行った時に気がついたが、EU圏の国ではイギリスの携帯をそのまま使える。EUを離脱したのに、そういうところは残っている。
ホテルの周りにいくつかご飯屋とスーパーマーケットがある。ちょっと外に出てみれば広い広い空と針葉樹林っぽい木が広がっていて、15時間飛行機の空気を吸い続けたものには心地が良かった。そのまま高速沿いをしばらく歩いてみる。大陸国は空が広いなあ、とパリを思い返して思ったけれど、飛行機の周りって郊外だもんな、と思い直す。それでも空が広い。
周りの人が何を喋っているのかさっぱりわからないが、実はそれはロンドンでも同じである。よくわからん言語に囲まれていてもそんなに不安感を覚えない、というのは、実は海外に住んでいて鍛えられた強さみたいなものなのかもしれないな、と思う。Sense of Insecurity.
しばらく彷徨って、伝統的なドイツ料理(観光客向け)みたいな店にたどり着く。Table for one?と声を掛ければ、wherever you like.と帰ってきたので外の席に腰を下ろした。すぐにメニューがやってくる。Barbarian(野蛮人)というセクションがあって何かと思ったら、Bayern(バイエルン)だった。全然違うじゃんね。
日本で買ってきたノンフィクション寄りのフィクションを読みながら待つ。自家製レモネード!と書いてあったので注文してみたら、すごい大きなジョッキで来たので笑ってしまった。
ハーブを混ぜ込んだ白いソーセージ、マスタード、ポテトとサワー・キャベツ。ソーセージが美味しい。イギリスのソーセージはドイツのもののようにハリがなくて生臭いことで知られています。ソーセージ2本じゃ少ないかな、と思ったけれど、のんびり食べたら普通にお腹がいっぱいになった。
お支払いをして、スーパーでお菓子を買ってホテルの部屋に入る。空港のホテルだからか、日本(アメリカ)のコンセントでもイギリスのコンセントでも使えるようになっていてありがたい。風呂を浴びて、荷物を詰め直して、フカフカの布団に潜り込んで眠りについたのだった。
翌朝、ちゃんと飛行機に乗ってロンドンに帰りました。ちゃんとね。普通に帰って、翌日からバイトに行って、時差ボケなどしている暇はなかったのでした。「まなかちゃん、時差ボケは?」と聞いたオーナーが、しませんでしたね〜と返す私に、「強いね〜」と笑った。
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