これからの季節、時代を乗り切るために

人の身は、気を以て生の源、命の主とす。
これは貝原益軒の「養生訓」総論の下四十四にある言葉です。
ここには、人の体は、気を生の源、命の主人としている。だから、養生を良くする人は常に気を惜しんで、減らさない様にしている。静かにして元気を保ち、動いて元気をめぐらせる。この二つが備わっていなければ、気を養うのは難しい。時に応じて動と静をうまく取り入れることが、気を養う方法である。
「素問」という医書に、「怒れば気が上がる。喜べば気が緩む。悲しめば気が消える。恐れれば気がめぐらない。寒ければ気がこもる。暑ければ気が乱れる。苦労すれば気が減る。思うことが多いと気がかたまる」と書かれている。あらゆる病気は気によって生じるものだ。
病とは気を病むことにほかならない。よって、養生の道は、気を調整することにある。調整するとは、気を和らげ、平らかにすることである。
だいたい気を養う道というのは、気を減らさないことと、循環を良くすることである。気を和らげて平らかにすると、この二つの心配はなくなる。
味わうポイント
貝原益軒の著した「養生訓」には、健康に長生きするための具体的なアドバイスが満載です。
その中でもここに上げた二つは、気というものを理解するのによい所と言えるでしょう。
日本人は元来、気を養うことを大切にしてきました。それは日本語に「気」とついた言葉や表現が非常に多いことでもわかります。
「元気?」という言葉は挨拶がわりに使ってますし、気が合う、気を使う、気をもむ、気が置けない、気に病む、気まずい、気が詰まる、気が抜ける、気が大きい、気が小さい、気が重い、気が気でない、気が進まない、気がすむ、気がそがれる、気が立つ、気が散る、気が遠くなる、気がとがめる、気が乗る、気が早い、気が晴れる、気が引ける、気がまぎれる、気が向く、気がもめる、気に食わない、気を落とす・・・枚挙にいとまがありません。
最近はちょっと気に対する意識は薄れてきたようですが、健康が気になる年齢にさしかかってきたいま、気を養うことことの効用に改めて目を向けてはいかがでしょうか。

貝原益軒はあまり体が丈夫ではなく、上手に養生して長生きされた方です。
何かと気になる、気をもむ、気が重いことも多い時代ですが、50歳を過ぎたらこんな本を音読するだけでも、いい養生になると思います。

これは私が60代後半から始めた「50歳からの音読入門」という本から抜粋したものです。未だにお世話になっています。
この中に収められている「ういろう売り」という早口言葉をやってみようと思って購入した本です。今は毎日ではありませんが、週4くらいはやってます。アナウンサー養成所の定番メニューでもあるそうです(現在では定かではありません)🙇
1,700字前後ですが、最初は8~10分ほども掛かっていた様に思います。
何しろ、昔言葉が多いので(侍時代)最初は苦労しましたが、今では年平均で4分前半位迄に早口で読める様になりました。\(^o^)/
その分ページは手垢まみれに!(*ノωノ)
この本には、主に日・中の古典のエッセンスの部分が数多く、音読書として載せられていますので、それを声に出して読むことも続けています。
「人生90年時代」も訪れています。自分の健康のためにも、自分の好きな事に打ち込める時間をつくってみてはいかがでしょう(@^^)/~~~