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【終点が見える景色を見つめて】

終点。
言葉を変えれば、『有終の美』それか、『死』をイメージする。
どちらにせよ、終わりなのは変わらない。
 
 
世界共通どんな物にも、終わりはやってくる。
それは、人も同じ事。動物だって同じこと。不老不死は存在しない。
 
 
この世に存在し、『生』を与えられれば必ず『死』がやってくる。
それは宇宙の原理原則であり、抗うことは出来ないのだ。
 
 
なぜ、こんな事を考え始めたのか。
僕の家には、ハムスターがいるからだ。
 
 
ハムスターの寿命とは、長くて3年だと言われている。
勿論、個体差もあるので短くて2年でもあると言う事。
ウサギでも7年、犬猫だと10年いや、もっと長い。
 
 
たった2年から3年しか一緒にいることが出来ないことを考えていると、やれること出来る事はやってあげたくなるのだろう。
だって、『終点』はすぐそこに見えているのだから。
 
 
終点の景色が見えていると、人は行動が明確になるし迷いがなくなる。
ハムスターが3年しか生きる事が出来ないのであれば、出来る限りの愛情を注ぎ、スキンシップをして、健康にも気を付けてあげる。
 
 
逆に、終点の景色が見えていない事。
例えば、自分の人生なんかもそれに該当するのだろう。
 
 
自分は、何歳まで生きるのか。
死ぬときは病気で死ぬのか、寿命で無くなるのか。
はたまた、不慮の死を迎えるのかなんてわからない。
 
 
だから、若いうちは食生活や生活習慣なんて気にもせず食べたいものを食べ、お酒を浴びるほど飲み、夜更かしをする。
 
 
それがやがて、年齢を重ね。
体型が気になる、体にガタがきた、病気になって終点が見えてくる。
そうして、初めて気にし始めたりするもんだ。
 
 
その時は、既に手遅れだったりも良くある話で。
後悔先に立たずとは、このようなことを言うのだろう。
 
 
「あの時、気を付けていれば。」
「なんでこんなことをしたんだろう。」
 
 
そうは言っても、時間が戻る事はないしあの頃へは戻れない。
過去の経験を未来へ生かすしか方法はないのだ。
 
 
じゃ、自分の最後が解分かれば必死で生きようとするのだろうか?
 
 
答えはわからないが、恐らく『いいえ』だろう。
 
 
80年生きる事が出来ます。
あなたは、病気で死を迎えます。ってわかっても、気を付ける人はいないだろう。
 
 
お酒を飲まない、外食をしない、食品添加物を避けます、たばこは吸いません、
スナック菓子も食べません、夜更かしもしませんなど。
 

本人がどんなに気を付けていても避けて通れないこともあるし、子どもの時はそんな知識をもっていない。
 
 
親に与えられたもの食べ、友達と遊べばスナック菓子も食べるだろう。
青春時代に夜更かしだってするし、外食に出かけたりもする。
 
 
人生とは、誘惑との戦いばかりでもあるからだ。
 
 
よっぽど強い意志を持った人でない限り、
途中であきらめる人が大半を占めるのだろう。
人とは、楽をして生きたい生き物だから仕方がないことなのかも知れない。
 
 
それでも、自分の終点が近づくと後悔せずにはいられないし生き長らえようとするのが人の欲であって。
 
 
人生を満足して終えることが出来る人はどれくらいいるのか気になるところでもある。
 
 
これって、『生死』に関わることだけではなくてビジネスや、夢、やりたいことにも共通することでもある。
 
 
終点がわからないから、”何をすればいいのかわからない”。
気付けば、何も出来ずに諦めてしまう。 
こんな経験をした人が大半ではないだろうか。
勿論、僕も同じ。
 
 
ただ何となく生きていた、20代前半。
将来に焦りを感じた、20代半ば。
あくせく行動し始めた、30歳手前。
ぼんやり終点が見え始めた、32歳。
 
 
老後は、こんな風に過ごしたい。
過ごすためにはどうすればいいのか?
それが、ぼんやりと見えてきた。
 
 
その為に必要な事は、終点を描くこと。
そして、終点から現点を見つめること。
 
 
人は、わからない事は出来ない。
ならば、明確にしてやれば出来るようになる。
そうではないだろうか。
 
 
その為には、まず目の前のことからコツコツと
積み上げていくことが大切なのである。
 
 
それが、小さな命から学んだ事。
 
 
だから、僕は。
今日も、ハムスターに愛を注ぐのだ。

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