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196.人が人を大切にするという当たり前が、偏った人間中心主義を正していく

著・三松會 占心行動学塾長  脇田尚揮   ■LINE公式アカウント■
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本来、人が人を大切にするというのは、至極当たり前の発想だと言えます。しかし最近では“人間中心主義”が肥大化しすぎて、皮肉なことに人が人の暮らしを無視するという世界的な問題になりつつあります。

人間中心主義とは、人間の価値観が世界すべての尺度であるとする考え方のことを指します。この主義は、人間と人間以外の存在を比較して人間の“特権性”を主張するものです。その比較の対象は動物に留まらず自然も含みます。ここに環境を圧迫する原因があると言えます。

自然資源を富の源泉として利用し続けられるのは、この人間中心主義が前提にあるため。「人間は特別な存在であり、自然を改変しても問題ない」という思い上がった思想の成れの果てが、昨今に至る環境問題ということになります。

しかし忘れてはいけないのが、人間自体も環境=天然自然の中の一部であるということ。自然を改変してそれが行き過ぎると、当然自分たちの生活圏にも支障や歪みが生じるようになるでしょう。

山林の伐採開拓により人間の生活環境を広げた結果、そこに息づく動物の棲み処は縮小され人里にまで姿を表し人間社会に被害をもたらしたり、人為的行為により植生が破壊され、自然災害に脆い環境になってしまうというのが、その例です。

人の暮らしを豊かにしようとするあまり目的と手段を取り違えた結果、逆に苦境に立たされる。これは“天地の理(万物の流れの在り方)”に反しているという答えなのではないでしょうか。

偏った人間中心主義を正していくためにも、人が人を含んだ自然を大切にするという当たり前が、調和的な在り方なのかもしれません。

Q.上記の人間中心主義から得たもの、失ったものはなんでしょう?


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