連日GPT三昧なまむしです。連日にわたって「GPT4にインタビューしてもらうシリーズをやっていたところ、結構いろんな人から反響が。。ありがたいです。まだまだ実務で使えるほどではないですが、「自分にインタビューしてもらう」というのは結構新鮮ですし、noteでコンテンツをつくるうえでも有用な気がするので是非お試しください。
▼取材相手への「質問」GPT4に考えてもらうプロンプト
さて今回は、「自分自身が取材するときに、GPTをもっと活用できないか?」というのがテーマです。具体的な想定シーンとしては、こんな感じ。
インタビュー時の質問内容って、事前にある程度考えておくのも大事なので、そこが効率化できたりしないかなと。ではやってみましょう。
今回使用するプロンプトはこんな感じ。「まむしさんに編集人材の生存戦略についてインタビューしようと思い立った」と仮定し、1回のインタビューで3本くらいの記事にすることを前提に、質問事項を考えてもらいます。
あなたはウェブメディアの編集者です。次のプロフィールの人を取材し、「これから生き残る編集人材の条件とは?」というテーマでのインタビュー記事を3本にわたって書く予定となっています。その3本の記事のタイトル並びに、そのタイトルの記事をつくるために必要だと思う質問を洗い出してください。
■インタビュー相手のプロフィール
ニュース記者経てメガベンチャーでウェブ編集者。メディアのあり方が大きく変わる中で、「編集人材が活躍できる道を探りたい!」と試行錯誤中。編集やメディアづくりの本を出すのが目標。
■前提条件
・記事は「まむし」のブログで紹介します
・記事の読者は、新人のライターや編集者です
・読者はまむしの仕事術やキャリアに関する考えについて知りたいと仮定します
この結果、上がってきたGPT4からの回答は、こちら
ああ、いい感じかもしれない。特に記事タイトル周りは、僕だったら結構読んじゃうかも…と思わされました。さすがGPT4。
▼ちなみに相手はどう答えそう?想定回答も秀逸
ちなみに僕はいつもインタビューの質問を考えるとき、「多分こう答えられるだろうな」という、「想定回答」についてもある程度想定しておきます。そうすることで、実際のインタビュー時、相手から返ってきた内容が想定内か・意外性の伴うものなのかどうか判断しやすく、そこが「記事としての面白さ」につながることがあるからです。
ということで今回GPT4にも、「想定される回答を教えて」ともお願いしてみました。するとこんな感じ。
すみませんちょっとわかりづらいのですが、↑の質問の順番と、↓の回答の順番は呼応しており、それぞれの問いに何と答えるかを丁寧に答えてくれています。すごい。
▼本当に使える…のかなあ…?
さてさて、なんとなくよさそう・・・・ではあるのですが、今回の質問リスト、個人的にはちょっと違和感もあったりします。
というのも、いきなりインタビューを開始して、「メディア業界で最も重要だと思われる変化は何ですか?」なんて聞くのって、コミュニケーションとしてどうなんだろう…と思ったりするからです。
通常インタビューでは、最初は世間話やクローズドクエスチョンなど、「相手にとって答えやすい」問いをぶつけ、少しずつ場を温めてから、深い質問を投げかけていく、という順序をたどった方がうまくいくと思うのですが、その辺がごっそり抜け落ちている感じ、というか。
確かに上げてくれた質問の論点一つひとつは面白いのですが、ではそれをどう聞くか?という部分は、なかなか難しい。多分この質問をリストにして上からぶつけていっても、中身のある内容が引き出せるかどうかは未知数かもなと。
そんな懸念があったので、GPT4先生に追加でオーダーしてみました。
上記の質問を投げかけるのによいアイスブレイクや、話題の持っていきかたがあれば知りたいです。
まあそうなんだけど、今回の個別事例に当てはめての回答は得られませんでした。なるほど。
▼人間がインタビューする意味
今回の実験で改めて、「人間がインタビューする意味」についてちょっと考えさせられたようにも思います。
インタビューを受ける相手というのは、記事になりそうなことをスラスラ言えるような、GPT4みたいな人ばかりではありません。場を温め、時に共感したり、反論も交えながら意見を交換してたどり着いた結論、みたいなものを目指すのであれば、そこは人間が五感をフル活用してやった方が、今のところ良いのかな、と思いました。
ただそれでも、今回GPT4が挙げてくれた質問文はなかなか秀逸で、メモとして控えておき、場が温まったうえで投げかけるには良いテーマぞろいだったような気も。うまい形でAIと人の力を協力させて、より良いインタビューを実施していきたいものです。