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ウェブメディアが「愛着」を持ってもらうには

ウェブメディアを運営していると、「いつも記事を楽しみに読んでいます!」と言われ、ありがたい気持ちになることがあります。社会全体として情報量が爆増している今、こうした「ファン」をどう形成していくかはメディアの重要課題とも言えるでしょう。
そんなこんなで今回は、ウェブメディアにおいて、ファンをどう形成していくかについてお届けします!


私はよく「この雑誌だから読みたい」「この人の書いた記事だから読みたい」などと思う一方で「このwebメディアだから読みたい」がありません。

例えメディアに気になる記事が揃っていたとしても、ファンとしての熱量が紙媒体、もしくは人に対してよりも低い気がします。 webは紙に比べてSNSやSEOで流し読みされる傾向にあると思いますが、そういったなかでweb媒体のファン化を促す要素や仕組みはどういうものだと思いますか?まむしさんのお考えをお聞かせください。

ありがとうございます。

WEBコンテンツにおいてファンを形成しにくいというのは、これまで僕がウェブメディアで業務をしていても実感するところです。僕なりの考えについてお伝えします!

🔶接点は多くても「没入感」が浅いウェブコンテンツ

ウェブコンテンツを作っていてとても意識するのは、「読者の没入感」が既存メディアに比べて非常に弱いということです。

没入感の最たるものは映画だと思っていて、お金を払い、大音量・大画面でコンテンツを楽しむ。そのあと食事を食べたり、感想を語り合ったり…と体験価値が濃密ですよね。
雑誌についても、表紙を見て購買を検討し、レジに持って行ってお金を払って、ちょっとしたワクワク感を覚えながら中身を確認する。一連の消費体験が印象に残るし、ページを開くときの「ワクワク感」があるような気がしています。

対してウェブコンテンツはそもそも無料のものも多いうえ「ながら見」されることも多いですし、ザッピングしていて「タイトルに興味を持ったら何気なく見る」という感じになりがち。ポータルサイトなどであれば、「誰が書いたか」をそこまで意識しないことも多いですし、情報を得たら読者は次の関心事に移ってしまう。結果、「情報」への印象は残っても、「メディアそのもの」への印象は残りづらいよな、と思います。

🔶「ウェブメディアの体験価値」を高めるには

上記のような前提で、じゃあどうやって「ファン」を増やしていくか。僕自身も試行錯誤しているのですが、「いかに体験価値を上げていくか」に尽きるんじゃないかなぁと思っています。

それは単に良質な記事コンテンツを作る、というだけではなく、ノウハウ的に言えば、セミナーや動画コンテンツなど、「より没入感の高いコンテンツ」も組み合わせてみたり、「人生においてここぞ」という場面においてしっかりと役に立つ」という認知をとっておくことが重要なんじゃないかなと思ったりします。

読者が純粋な「テキストを読むだけの”読者”」ではなく、自ら多数の情報を調べたり、見比べて発信したりするようになっている現状、作り手の側も、「単に書くだけ」ではなく、読者の体験価値を設計できるようになるのが、これからはより求められるんだろうなぁと。動画や音声コンテンツなどなど、様々な表現が民主化されている中で、メディアの側も「書くこと」だけにとらわれず、読者ニーズに応じていくことが大事なんだろうなぁと。

また、そうした「体験価値の設計」を面白がりながらできる人材が今ほんとに足りていないよなぁ・・・と思ったりもします。ということで僕も今度、音声番組やってみようかな!とか、本業のほうでも動画やり始めたりとかいろいろ始めています。うまくいかないことも多いですけど、そういう気持ちで心機一転やってみると、意外と楽しいです。

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