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もっと言ってはいけない

3月の図書はこちら。
「もっと言ってはいけない」
著:橘玲

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3月からこの本を読み始めていつの間にか5月。
3月、4月とバタバタしてたのもあって完全に三日坊主状態だったけどなんとかGWで挽回した。

まず著者の説明。著者の橘玲さんは学者とかではなく作家の方。いつも読んでるNewspicksの記事とかもたまに書いてて、その記事が個人的に好きで今回この本を読んでみた。この方がどんな作家かと言えば世界の様々な論文を読み漁ってそれらの知見を元に「俺らってこうゆう世界に生きてるんだよ?だからこんな風に行動した方が良くない?」的な事を提唱している作家さん。身近なところで言えばメンタリストDaigoみたいな感じだと思ってる。

だからこの本も色んな論文を元に自分達がどんな世界に生きていて我々日本人って何者なのか?という事を説いている。それを要約しようとすると大きな誤解を招きそうだからここではこの本の中での個人的へぇ~ポイントを2つ紹介することにする。

1.同性愛は自然選択として残ってきた

同性愛というのは研究から遺伝で決まるとは言えないがかなりの程度で生得的なものであることが分かっており、「ゲイ遺伝子」なるものも発見されている。しかし、そもそもヒトは子孫を残すために進化してきたにも関らず子孫を残さないような性的指向である同性愛が高い確率で遺伝するのであればそのような遺伝子がなぜ進化の過程で淘汰されてこなかったのか?

更なる研究からこの疑問の答えとなるような結果が得られた。
それは同性愛者の男性の母方の親族に多産の傾向が見られたこと。

これを聞いただけだと疑問しか浮かばないと思うけど、要はこのゲイ遺伝子を持つ人は男性から見て魅力的な人と言えて男性は同性愛者になりやすい、女性は周囲の男性からモテやすく多産になりやすいという事。

その結果、親族の中で一人がゲイで子供を産まなくても女性たちが多産になりやすいからトータルで見るとプラスになる、つまり多くの子孫を残せる。だから同性愛というのは自然選択として残ってきたってこと。
へぇ~。

2.日本人は「ひ弱なラン」である

セロトニンというのを聞いたことがあると思うけどこれは神経伝達物質の一つで気分の安定に重要な働きをする。日本人にうつ病が多いのは脳内におけるこのセロトニンの濃度が生得的に低いからと言われてる。

ここからちょっとだけ難しい話。
セロトニンを運搬する遺伝子にはL型とS型があり、この2つの型が組み合わさり「LL型」「SL型」「SS型」という3つの遺伝子型が決まる。LL型、SL型、SS型順にセロトニンを運ぶ能力が低くなるため脳内のセロトニン濃度も低くなる。この型は人種によって比率が大きく異なり、傾向としてはアフリカ人にLL型が多く、その次に白人、アジア系となっておりSS型はこの逆の傾向が見られる。
日本人の中の比率で言うとLL型 4%、SL型 30.7%、SS型 65.3%となっているため日本人の3人に2人はセロトニンを運搬する能力が低い遺伝子を持つため脳内のセロトニン濃度が低く不安感や抑うつ傾向が強くうつ病になりやすい。

これだけ聞くと「うわー日本人に生まれた自分は鬱になりやすいんか。。最悪やん。。」とか思うかもしれない。

いや、悲観的になるにはまだ早い!

このLL型やSS型の傾向を更に調べた研究によると刺激に対してLL型は低反応(鈍感)でありSS型は高反応(敏感)であることが分かった。
これはどういう事かと言うとSS型は刺激によってポジティブにもネガティブにもなりやすい、つまり日本人は環境(刺激)に影響をされやすくそれが幸福度に繋がっているのである。日本人は他の人種と比較して遺伝的に特定の環境下においては大きな幸福感を得られ、それ以外の場所では大きなストレスを感じる。そのためこの本では「ひ弱なラン」であると例えられている。

「ひ弱なラン」である私たち日本人は環境を変える事を恐れるためストレスを抱えていても変化を起こさず殻に閉じこもり枯れていってしまう、これが自殺やうつ病に繋がってしまう。

じゃあ私たちはどうしたらいいのか?

それは咲ける場所に移るしかない!!!

私たち日本人は遺伝的にどこでも幸せを感じ咲けるわけではないため咲ける場所に移るほかない。自分に適した環境であれば大きな幸福を得られることが出来る。それを踏まえて私たちはどんな人生を選ぶのか。
ストレスの多い環境で枯れていく?
適した環境を見つけて大輪の花を咲かせる?


答えはひとつ!
俺も大輪の花を咲かせてやるぜ!!!
お わ り

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