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移動距離が伸びるとカナブンを食べる。

人って、いや人に限らず動物って大きくなると移動距離が伸びるでしょ。

それを高校2年の夏で実感したんです。

ドラクエで渡るのに躊躇していた橋を渡れるようになったみたいに、4つ先の駅に住むフルカワの家に行けるようになったのが原付スクーター、青いジョグのおかげ。

いつもつるんでたフルカワもシカタもスクーターを買ってお互いの家に行けるようになった頃、シカタが魅力的な提案をしてくれたんです。

『オレの別荘に行かへん?』

いやいや印刷屋のセガレのくせに別荘って何やねんwww、ってクサすのはフルカワで、自分は(自分の!)スクーターで遠い所に行ける方がシカタの別荘疑惑より魅力的だったんだよなあ。

別荘?の場所は奈良にあると言う。

うんいい。何よりも府県境を越えるのがいい。魅力的。

で、休みに3人で旅に出たんです。まちがいなく旅。

気分良く走り始め生駒山が目の前に迫ってきた頃、カナブンを食べました。


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当時は原付に関して交通法規はおぎやはぎの矢作のツッコミぐらいユルくて、ペーパーテストのみの免許、ノーヘルOK、リミッター無し、頑張れば70㎞出ちゃう原付スクーター…

こんなのが街中にあふれてた80年代はマジマッドマックスだったんです。

なので当然ノーヘルだった自分は、スクーターで奈良までイっちゃう!オレすげー!の高揚感で、鼻唄歌いながら生駒の山を目指してたんですよ。

唄ってたのは忘れもしない高校サッカーのテーマソング。

うつむくなよー振り向くなよー♪の『なよ』ぐらいのところで口にダイレクトインしてきました黄金虫。

口の中で反響するようにボゥーーーんと騒ぐだけ騒いですぐ出ていったけど、フルカワとシカタにはこれ以来数十年間、カナブン食ったマンのラベリングを外してくれません。

当時は二輪通行OKだった阪奈道路から眺める大阪の夕景はキレイだったし。

※写真のぬこは牛舎猫のホタルです。

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