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『世界中に家族ができるカレンダー』について語りました。

 こんにちは。写真家のMiNORU OBARAです(自己紹介はこちら)。とても久しぶりの記事です。ご無沙汰してしまいました。本日は、密かな人気を集めている『世界中に家族ができるカレンダー』についての熱い想いを語ります。よろしければ、お付き合い下さいませ。

「世界中の笑顔を撮り歩きたい。」

という当時にしてはあまりにも漠然たる夢が僕にはありました。

 写真家としてご飯を食べさせてもらえる、ずっと前の話です。

 写真家としてご飯を食べていけてるのは、周りの皆様のおかげ以外の何者でもないのですが、それでも毎日必死に写真を撮っているうちに、そんな漠然とした夢のことを僕は言わなくなりました。

 そして、少しだけお金に余裕ができるようになってから、僕はもっと世界を感じてみたいと思い、時間を作っては旅に出るようになりました。

 最初は、「知らない国でかっこいい写真を撮ってやろう!」という少し邪な気持ちがあったことも否定はしません。

 そして、そんな旅の途中に立ち寄ったカンボジアのある村で、僕は運命の瞬間に出逢うのです。

 それは、ある子どもたちとの出逢いでした。

 彼女たちにレンズを向けたまさに一枚目のシャッターで、子どもたちは僕に大切なことを教えてくれたのです。

 僕は彼女たちがレンズ越しに伝えてくれたのを感じたのです。

「何でそんなにカッコつけてるの?」

と。

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 それがまさにその瞬間だったんです。

「はいチーズ」で本当の笑顔なんて生まれないし、そんな写真は僕にとっては何の魅力もなかったんだ、と気づかされました。

「写真は作り込まなくていい。あるがままがすでに素晴らしくて、僕はその瞬間を見つけて引き出すだけでいいんだ。」と。そう気づかされたのです。

「体に電気が走った」なんて、よくある表現ですけど、僕にとってはこの瞬間がまさにそうでした。きたんです、ビリビリ、って。

 カンボジアで出逢った子どもたちと僕は、家族になりました。

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 今では、ひと月に一度のペースで村を訪れては、ともに暮らしています。もちろん新型コロナウィルスが世界を席巻し始めてからは、村を訪れることができなくなっていますが、アフターコロナにはまた何もなかったかのように僕はこの村へ帰るでしょう。

 とても小さな村ですから、村の子どもたちは(もちろん大人たちも)みんな知り合いで、とてもとても仲良くなりました。

 日本とカンボジアは4000㎞ほど離れているそうですが、この村のことを、カンボジアのことを、僕は他人事とは思えなくなりました。

 カンボジアの政治のこと、貧困のこと、交通事故のニュースから今日の気温に至るまで、無意識に気にかかるようになりました。

 ネットサーフィンで見かける写真を見て、「あ、この人、カンボジア人だな。」と分かるようにまでなりました。(本当です。笑)

 正直に言って、いままでであれば、気にも留めなかったのにです。

 そんな国のことが気にかかり、よく分かるようになってきたのです。

 なぜだと思いますか?

 そうですね、なぜなら、そこに家族がいるからです。

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 僕は、カンボジアで暮らすペースを保ちつつ、世界の旅も続けています。

 すると、いろいろな国に、友人や兄弟のような存在が増えてきます。

 そして、その国のことが他人事ではなくなります。

 少し前までは意識のどこにもなかったその国に大雨が降った、というニュースが入ると、とてもソワソワするのです。「あの人の家は大丈夫かな。」と思うのです。

 隣の国との関係が悪化したようだ、と新聞で目にすると、とても心配になるのです。「どうか戦争にならないでくれ。」と願うのです。

 そのうちに僕は気がつきました。僕は、いつのまにか、遠い昔に口にしていた夢をライフワークとして生きていたんです。

 冒頭に言っていましたね。

「世界中の笑顔を撮り歩きたい。」

という、あれです。

 でも、それはゴールではなくて、その先がありました。

それは、

「愛をシェアすること」です。

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 勝手ながら、いやほんと、誠に勝手ながら、僕は世界で出会った感動や優しい気持ちやハッピーな感情を写真にして、皆様にシェアすることが、自分のライフワークなのだと感じるようになったのです。

 そして、このたび閃いたのが、「世界中に家族ができるカレンダー」です。

 「隣の人から幸せに。」をコンセプトに、僕が出逢った世界の人々の写真をカレンダーにしました。

 ひつ月ごとに一枚の写真を家に飾り続けることで、まるで写真の中の人もあなたの家族の一員になったような気持ちになれば、遠い国で起こった出来事も少しだけ身近に感じることができる。それが平和への第一歩になるかもしれない・・・。

 そんな願いを込めた作品です。

 このカレンダーは、ひと月ごとに一枚、世界のどこかで出逢った子どもたちの写真を載せています。旅先で出逢い、その笑顔で僕のことを幸せにしてくれた子どもたちの写真です。

 そして、その子たちの名前も、誕生日も載せています。(立ち止まれない時などは、名前を聞けない時もあるのですが。)

 およそ30日間、彼らをホームステイさせてあげるような気持ちで、部屋にカレンダーを飾ってみてください。

 きっと世界に家族が増えたような、そんな感覚になると思います。なると嬉しいです。

 そして、もしそんな気持ちになったなら、彼ら宛ての誕生日メッセージをくださいね。僕が本人にちゃんとお伝えします。(もちろん誕生日以外のメッセージも大歓迎です。)

 行ったこともないような遠い国に、自分の誕生日を知っていて「おめでとう」を言ってくれる人がいるなんて、素敵すぎませんか?

 誰でも自分が世界の中心です。自分を世界の中心というのなら、遠くの国は世界の片隅かもしれません。けれど、その国の誰かを想いやった瞬間に、そこも世界の中心になるのです。孫悟空の瞬間移動より簡単に遠くの誰かに寄り添えるのです。

 世界の片隅の人を想うことで、それが想い合いになり、いつか世界がひとつになれば、とても幸せです。

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 本日も文末までお付き合いいただき、ありがとうございました。

 また次の記事で。

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