『アフターコロナに会いましょう -note版- 』 #8 - ミャンマー 小学校で -
こんにちは。写真家のMiNORU OBARAです。本日はシリーズ『アフターコロナに会いましょう -note版 -』の第8話です。
このシリーズは、写真集『アフターコロナに会いましょう - 完全版 -』と合わせてお読みいただくとよりお楽しみいただけます。
また、文末の有料写真ギャラリーでもたくさん写真を展示しますので、よろしければそちらも是非。
さて、今回のエピソードは、ミャンマーでの出会いです。
まずは、ムービーをご覧ください。余談ですが、このムービー、『アフターコロナに会いましょう』MOVIE編の第1作目です。(声がすごく若い。笑)
暑い夏に、ミャンマーを訪れた日のことでした。車を借りて小さな村を走っていたら、開け放った窓から子どもたちの賑やかな声が聞こえて来たかと思うと、右の先に小学校を発見。考えるよりも前に車を寄せて、僕は子どもたちに挨拶をしました。
「ミンガラバー(こんにちは)!」
国境を越える時の三種の神器、「こんにちは」「ありがとう」「また会おうね」のうちの一つを、さっそくここで使うと、校庭の金網越しに、子どもたちが集まって来てくれました。
学校はちょうどお昼休みのようでした。
ミャンマーでは定番なのか、白と緑の上下の制服がとても可愛くて、でもそんなことを伝える語彙力もなく、それでも子どもたちは次々に話しかけてくれました。
どの国でも感じることですが、小学校ってとても面白い。
必ず、ジャイアンがいてスネ夫がいてのび太がいる。そしてしずかちゃんも。
でも、僕にとってのしずかちゃんは、本家のそれとは少し違って、控えめなシャイガールでした。
大勢の子どもたちが、金網をガシャガシャと少しでも僕に近づこうとしてくれている中、彼女はほんの少し離れた細い柱の影から、こちらの様子を伺っていました。
そのほっぺたのタナカ(*1)は、心なしか控えめで、笑顔は恥ずかしそうで、僕のカメラが恋に落ちるのに時間はかかりませんでした。
そんな彼女と初めて目を合わせた瞬間がこの一枚。
カメラが恋をするって、本当にあると思うんですよね。年齢も性別も関係なく。きっとこれは、そんな瞬間でした。
結局彼女も最後には、僕の一番近くまで来て、もっと大きな笑顔をプレゼントしてくれました。
僕たちは、先生が呼びに来るまで、お昼休みの終わりのチャイムが鳴ったことにも気づきませんでした。
気がつくと僕は三種の神器の二つ目、「チーズバー(ありがとう)。」を連発していました。
それこそ、先生が授業の始まりを告げに駆けて来るまでずっと。
この村に初めてたどり着いて、数十分しか経ってない時の出会い。
この出会いは、それから長旅を超えて日本に帰国した時にも、消えることはありませんでした。
もちろん今も消えていません。
旅の最中の子どもたちとの出会いは、全てが宝物です。
ビフォーコロナに出会った子どもたちと再び出会う日は随分先までお預けのようですが、その輝きは再会の期待に弾む胸の中で増すばかりです。
この日、最後に掛け合ったのは、三種の神器の伝家の宝刀。
「ピャンテバーメー(また会おうね)!」
約束は、絶対です。
そうです、これは、『アフターコロナに会いにきた』への序章です。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。
ここから先は有料写真ギャラリーです。
この日の彼女たちの笑顔写真を中心に展示します。村の位置情報も。
ぜひとも、お楽しみくださいね。
*1 タナカ=ミャンマーを中心に普及している黄色い手作り化粧品。木からできている。肌に塗れば、その温度を下げ、また日焼け防止にもなると言われています。ミャンマーでも使われるのは暑い乾季が中心。女性は高齢になるまで愛用するが、男性は大人になるにつれ照れ臭くなって使わなくなるとのこと。
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