天職・やりたいことは見つからない

以下は音声配信をテキストにまとめたものです。

今回は天職・やりたいことは見つからないという話をします。

これを見ている人の中には「自分の天職・やりたいことを見つけたい」と考えている人もいるのではないでしょうか。

そのニーズに応えようとする本も多く出ていますね。私は現在31歳ですが、25~29歳の約5年間、天職・やりたいことを探すために様々なアプローチをしてきました。

  • 「さあ才能に目覚めよう」という本にあるスレングスファインダー診断

  • MBTIやエニアグラムなどの性格・適職診断

  • 天職・やりたいことを探すための本を10冊以上読破して、中に書いてあるワークを実践

  • 徹底的に自己分析

これらを仕事や家庭の合間を縫って、取り組んできましたが、結局見つかりませんでした。

大まかな方向性は分かった気はしたのですが、コレだというものには出会わなかったです。

今となっては当たり前で、こういう天職・やりたいことは行動をし続けて初めて見えてくる、事後性が高いものなので、机上や頭の中で考えても答えが出てくるわけありません。

本記事の結論になりますが、天職・やりたいことは見つかりません。机上・頭の中で考えているだけでは永遠にです。さまざまな「行動」をし続けて、はじめて見えてくるものです。それも後々になってわかるもの。

これと似たような結論は、偉大な方々の発言や調査からも読み取れます。

例えば、独立研究家の山口周さんは著書の「仕事選びとアートとサイエンス」にて次のように述べています。

仕事選びを予定調和させることはできない。自分をオープンに保ち、いろんなことを試し、しっくりくるものに落ち着くしかない。天職とは本来、自己を内省的に振り返ることで見出すものではなく、人生のあるときに思いもかけぬ形で他者から与えられるもの。

仕事選びのアートとサイエンス~不確実な時代の天職探し 山口周

ホリエモンさんも「やりたいことが見つからない」という悩みに対して、行動が足らん。いろいろな行動をしよう。みたいなことをおっしゃっていますよね。

またキャリアに関する有名な調査なので、聞いたことがある人も多いと思うんですけど、スタンフォード大学の教育学・心理学者の教授であるクランボルツさんが行った調査にて、

社会的に成功している人たちのキャリア形成のきっかけは8割が「偶然」であることが明らかになりましたね。自分に合う仕事、天職に就けるかは偶然によるところが大きいということです。

じゃあ偶然を待てばいいのか?というと、それだけではダメで、クランボルツさんはそういう良い偶然を引き起こすには、5つの要件があるとおっしゃっています。

  1. 「好奇心」:自分の興味がある分野はもちろん、そうで無い分野でも関心を持って、新しい知識・考え方を習得する姿勢が大切となる。

  2. 「持続性」:物事に取り組めば必ず上手くいかないことはあるが、簡単には諦めずに継続し続ければ新たな道を切り開く可能性が高まる。

  3. 「柔軟性」:特定の考え・行動に固執せずに、時と場合に応じた思考・行動様式を取ることでチャンスを掴める。

  4. 「楽観性」:一見好ましくない状況や環境に置かれたとしても、見方を変えてプラスに捉えることで、キャリアの幅を拡げられる。

  5. 「冒険心」:成功する保証がないものでもリスクを取ってチャレンジすることで、チャンスが得られる。

この5つの要件を満たすための思考・行動様式を身に付けることで、天職・やりたいことに出会いやすいという感じです。

ですので、今やりたいこと・天職を見つけたい方は、その類の本を読んだり、診断を受けたりするのはいいと思いますが、参考程度に留めることをオススメします。

机に向かったり、頭の中で考えたりしたところで、見つからないし、わからないです。

私自身も今現在進行形ですけども、いろんな行動をしてみて、しっくりくるものに最終的に落ち着くしかないかなというふうに思います。

ぜひ参考にしてくれたら嬉しいです。

ちなみに山口周さんの「仕事選びとアートとサイエンス」はキャリアに迷われている方や転職をしようと考えている方は読んだ方がいいと思います。

あなたのキャリアに関する、新たな洞察が得られること間違いなしです。

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