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撮る前に食べてしまう話。

私はいわゆる映える写真を撮れない。そもそもこだわって撮ろうとしていないので当然なのだが、後から見返すと面白いほど映えていない。

カメラをぶら下げてその瞬間を切り取れれば良いと考えているので、雑なくらいがちょうど良かったりするのだが、食べ物は恐ろしいほど映えないから笑ってしまう。

美味しそうに撮れたらどんなに良いだろう、とも思うのだが、やはり私は撮るより食べる方を優先してしまうので、気付いた時にはたい焼きの頭がなかったり、食べかけのピザがお皿に残っていたりする。

以前、職場近くのハンバーガー屋で雑誌の取材(だと思う)をしている場面に遭遇したことがある。店の期間限定のメニューを頼み、窓際の席で構図や光の取り入れ方にこだわって何度もシャッターを切る女性の姿があった。

美味しそうに撮ることが彼女のミッションなので、もちろん私がとやかく言う立場ではないのだが、少しずつ冷めゆくバーガーが寂しそうに見えてならなかった。

ご飯は出来立てが一番美味しいと思っているので、出てきた瞬間に頬張りたい派の私は、旅先でも写真をそこそこに胃を満たしにかかる。むしろ、写真を撮り忘れることの方が多いかもしれない。

撮りたい人が撮り、食べたい人が食べれば良いと思っているので、友人達と旅行の際は食べる方に徹する。後から誰かが撮ってくれたご飯の写真を見返すので十分なのである。

ただ、よほど美味しく料理を気に入った場合はオススメしようにも中途半端に食べてしまった料理を人に見せるのが忍びないので、撮れる時は意識してささっと撮れるようにはなっておこう。

⭐︎トップの写真は、トルコで食べたヤギの乳ヨーグルト 蜂蜜とケシの実を添えて⭐︎

「note」を書くための糖分に変わります。