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家族で一句。

春昼しゅんちゅうや花でる人懐かしき

今日は母の誕生日だったと
梅を観てふと思い出した。
今月は一度お墓参りに行ったから
今日はお許しいただくことにした。

いま、鍵を持たずに外に出てしまい
屋外での待機を余儀なくされている。
が、特段、用もないので
とりあえず陽のあたる公園で
可憐な紅白の梅の香りに包まれて
記事を書くことにした。
母を思い出させてくれてありがとう
と、梅の香に礼を言おうか。


私が育った東京・品川の実家は
庭のない家だったから
梅の木はなかったけれど
狭い家を囲むブロック塀には
所狭しとプランターが並び
柵にも鉢がかけられて
季節を問わず色彩に溢れていた。

社交的で多趣味な母は
ずいぶんと大雑把に
面倒を見ていたけれど
植物は元気よく育っていた。
私もお花は大好きなのに
多肉植物すら枯らしてしまう。
遺伝しなかったみたいだ。

私は母のことが好き過ぎた、と思う。
大人になりきれなかった自分と
いま丁寧に向き合っている。
今さら親を恨むことも嫌いになることも
ないだろう。
ずっと自分軸が持てなかったのは
私の考える力が不足していたからだ。
潔く認めて、今からできることをすればいい。
親孝行はできた。その分の後悔はない。
親孝行も幸せの一つの形。
やっぱり私は幸せ者、そう思うのがいい。

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