あなたの中にある可能性や魅力はあなたの旨味である

私は写真を撮っている。朝日や夕焼けなど、自然が見せてくれる光と色どりのある風景を撮ることが何よりも楽しい。

もっと赤くなって欲しいなぁとか、雲が移動してくれたらいいのにとか思うこともあるけれど、こちらの意図どおりにはならないしコントロールできないのが自然というもの。だから目の前に広がる景色をそのまま撮っている。
自分で意図して作り出せないからこそ、心震えるシーンに出会えた時がたまらなく嬉しい。心が満たされる幸せの時間なのだ。

これって実は、人物を撮る時にも全く同じなんだと気がついた。

私は目の前の人をそのまま撮っている。そのままという表現はちょっと違うかな。コントロールしたり私の意図で演技してもらったりしないということ。
その人のままで、その人自身を撮っている。


最初は誰しも緊張して力が入って体が固くなっている。
撮影に慣れてないっていう方がほとんどなので、緊張するのは当たり前。
緊張してもいいんです。
ずっと最後まで緊張し続けるのは出来ないから、大丈夫。
そしてだんだんと緩んで、楽しくなって来ますから。


これからがスタート

この時に見せてくれる、やわらかさとか温かさとか。
楽しんでいる笑顔とか
そんな姿をそのまま撮っているのだ。

この時ってきっと心が開いているのだと思う。

私にとって

「そのまま」とは、「開いている状態」の時のこと。

これがめちゃくちゃいい。

瞳がキラキラしはじめる人もいる。
楽しいのエネルギーが爆発する人もいる。
無駄な力が抜けて、撮られている事が気にならなくなって来る。

ただの自分としてそこにいる状態
そんな時って、本当にいい顔している
その人が元々持っているものが表に現れたから

「知らなかった。こんな顔して笑うんですね」
「自分の顔が好きじゃなかったのに、なかなかいいですね」

出来上がったご自身の写真を見て、嬉しそうにつぶやく


美人とか男前とかいう見た目の良さだけじゃなく
内側から出てくるその人の旨味が出てるのを
感じてもらっているんだと思う。

これからの時代は大事なのは旨味だ

緩んだ時に出てくる旨味

だから、コントロールしたくないし
他の誰かになる必要もない
意図しないところに
想像以上のものがあるってわかっているから

そのままのあなたとして、あなたのままでいて欲しい
可能性をたくさん持っていることを知って欲しい

そんな想いで私は撮影している

今まで撮影したみなさま

みなさん、いい顔してるでしょ。

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