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「ダイエット中に【超回復論で】筋肉量は増える」は可能か?

「ダイエット・筋トレで体型が変わらない理由と対策」:目次

ダイエット(食事制限)中に筋トレで筋肉量が増えるのは、生存に必要最低限必要な筋肉量「筋肉の壁」までなので、体型は変えられない、と書いた。
しかし、「筋トレで基礎代謝を上げてダイエット」信者の教典「超回復論」には、筋トレさえすれば、筋肉量が増えると記されている。

では、「ダイエット中に【超回復論で】筋肉量は増える」は可能か、検証していこう。

まず、ざっくり「超回復論」を定義すると、
・筋トレで筋肉が損傷して、筋肉量が減少する(筋肉痛状態)
・損傷の回復時に、筋繊維が損傷前より太くなることで、筋肉量が増加する(超回復)
・増加(回復)したタイミングで筋トレをすると、再び損傷で減少、回復で増加
・これを繰り返すことで、筋肉量が増加し「続ける」
・損傷状態で筋トレすると更に損傷が増え、筋肉量が減少(オーバートレーニング)
・筋トレの負荷等に関して、筋肉量が増える条件は「記載がない」
・摂取カロリーに関して、筋肉量が増える条件は「記載がない」

この理論を、具体的な例にしてみると、
・絶食状態でも、腕立て伏せ10回を適切な周期で行えば、筋肉量が増加し続ける

いやいや、絶食では無理だろう、と思うだろうか?
でもそれは、体重が減るような栄養状態であるダイエット中と、どこが違うのだろう。
そして、ずっと腕立て伏せ10回程度の筋トレで、筋肉量は増加し「続ける」だろうか?
でも、損傷させ、回復すれば増え「続ける」という理論だ。

「トレーニングの3つの原理と5つの原則」がある。
こういうことに気をつけて運動すると効果が出やすい、という世界中のトレーナーにとっての基本中の基本だ。
そのトップ原理の第一が、「過負荷の原理」。
負荷をかけないと向上しない、という意味だ。
先の例で言えば、最初は腕立て伏せ10回でも良いが慣れたら、数を増やしていかないと負荷にならない。
少なくとも、筋トレで筋肉量を増やすには、負荷を増やす必要がある。
(超回復論の破綻)

じゃあ、十分な栄養を摂って、負荷を増やせば筋肉量が増えるだろうか。
まさにそれが、ボディメイクのコンテストに出る方の増量期であり、筋肉量は増えるが体重も増加傾向となるので、ダイエットにはならない。

でも、どこかで「ダイエット中に『適当な』筋トレで筋肉量は増える」と聞いたことがなかったか?
そう、これってまるで、「筋肉の壁」に筋肉量が足りてなくて、ほぼ無条件の筋トレで筋肉量が増える状態(増量し「続ける」以外は)と同じではないだろうか。
そう、「超回復論」が通用するのは、「筋肉の壁」以下のみでだ。
なので、人力に頼らなくなり筋肉量が「筋肉の壁」以下の現代人は、「筋トレで基礎代謝を上げてダイエット」開始当初は「ダイエット中に筋肉量は増える」ので、「超回復論で筋肉量は増える」を信じるのだ。

とはいえ、早々に筋肉量の増加が頭打ち(「筋肉の壁」到達)になり、ダイエット中だから「回復が足りないオーバートレーニングだ」と筋トレの頻度を減らしたり、「タンパク質が必要だ」と筋トレ後プロテインを飲んだりして、筋肉量が増えたが体重も増え、体重を減(略
(オーバートレーニングについては「簡単にオーバートレーニングにはなれない」的な事、プロテインについては「ゴールデンタイムにプロテインはオナラが臭くなる」的な事を書く予定)

正直、これ以上の「筋トレで基礎代謝を上げてダイエット」信者を改心させる言葉を持ち合わせていない。
(強いて言えば、ラ〇ザップのBS広告番組でビフォーアフターの××ケ月で〇〇kg減のムキムキ写真の下に小さく「写真は△△ケ月のトレーニング後のもの」的な注意書きがあり、ダイエット直後ではなく筋肉は増量後であることを示唆してることくらいだろうか)
なので、「筋トレで基礎代謝を上げてダイエット」信者の方とはここでお別れだ。

じゃあ「筋トレで基礎代謝を上げてダイエット」がダメなら、どうすれば「体型が変わる」のさ、と言いたいだろう。

なので、「ダイエット・筋トレで体型が変わる」を可能にするには、ダイエット(体重減少)と筋トレ(筋肉量増加)を同時進行しない、に話が戻る訳だ。

となると、ダイエットと筋トレどっちを先にやるか的な疑問が沸くだろう。筆者の経験と後悔から、体型を変えるためにまず何をするか、と問われたら、
・現状把握:1日の摂取・消費カロリー
・運動習慣化:プールウォーキング
・運動制御習得:パーソナル・ヨガ

では、「体型を変えるには現状把握」が必要か、解説してみよう。

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