火傷の顛末。老舗の小さな薬局
先日、ちゅんちゅんの熱湯で淹れたお茶を、湯呑みごと足の甲に落としてしまい…まあまあな火傷を負った。このレベルは人生初。
いいか悪いか分からないけど、くるぶし丈の靴下を履いてたので、熱湯が布に一瞬で浸み渡ってしまった。熱いのなんのって。
パニックになってキッチンへ行ったけど「シンクが高すぎて足が上がらん」ことに気づき、慌てて風呂場へ。パニック。その最中にやっと靴下を脱ぎ捨てたけど、遅かった。さっさと脱げばよかった。パニック。ずっと浸みてるから、ずっと熱かった。パニックゆえ。
水シャワーをしばらく当ててから、熱出したときにおでこに張る冷却シートがあったことを思い出して両足に計4枚貼ってみた。すると、だんだん滲みて痛くなってきて…ネット調べたらあまり良くないみたいだったのですぐ外した。
今度は、季節柄あまり作り置きしてなかった”なけなしの氷”を使って2つの氷嚢を作り、両足の甲を冷やし続けた。それから家にあったアロマ系の万能ジェルをとりあえず塗り込んでみた。消炎成分が入っててその場しのぎにはなったと思う。
その日は両足にラップを巻いて寝た。塗ったジェルがとれないし、ラップで保護されて痛みが落ち着き、靴下も履けた。これはなかなかの知恵では?!
翌日SNSで火傷したことを投稿したら、友人に”紫雲膏(しうんこう)”という薬を勧められた。火傷跡が残るのが最も気になっていたんだけど、それにも良さそう。
ラップを巻いたまま、旦那のぶかぶかサイズのサンダルを履いてみた。すり足なら歩ける。そしてドラッグストアを巡った。
3軒回ったけど、ない!「前までここにあったのに今は置いてないですねぇ
」とか「似たお薬ならあります(成分量がかなり薄いもの)」とか。
途方に暮れてたところ、直観的に近所の小さな薬局のことが頭に浮かんだ。老舗のようで調剤薬局でもない。寄りついたこともなかったけど、いつもたくさんののぼりが店前に立ててあって、存在感はすごくあった。
上品なお婆様が出てこられて、同じく紫雲膏は前はあったけどもうない、と。残念がっている私にどうしたのかと聞くので、火傷の跡が残らない薬が欲しくて、というと
「それならすっごくいいお薬ありますよ!床ずれや子どもの擦り傷も、跡が残らず治るんです」
出されたのがこれ。
とにかく厚くたっぷり塗って、ガーゼで抑えて毎日取り換えるといいそう。子どもが転んだら水で洗ったりせずともそのまま塗り込めば砂まで出してくれる代物らしい。
「取り扱ってる店はほとんどないけど、昔からある薬(昭和7年からある!)」
「他では売ってない薬や本当にいいと思うものしかうちは置いてないの」
なんて言われたら、絶対買っちゃうじゃない。さっそくやってみました。跡が残らずきれいに治るといいな。
今回初めて小さな薬局を訪れてみて思ったこと。
大手ドラッグストアが乱立してる中で、こういうお店が残ってる理由。あまり売れないし知られてないけど、売る価値のあるものを厳選して売ってる。そしてこちらの知らない世界(商品)を教えてくれる。ポイントカードもなければ、支払いは現金だけ。でも、私は困ったらまた行くと思う。
さて、教訓。
今でもあの熱さ・痛さを思い出せる。トラウマ級。お茶を飲むときは、絶対持ち手がついてるカップにする。金輪際、持ち手のない湯呑みはNG。よく物を落とす私には危険すぎる。
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