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詩集・小瓶の蝙蝠

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2017年11月の記事一覧

不純な溜息

不純な溜息

証拠不十分な期待と蠢き
おまじないのようにそこで呟く
すき?きらい?すき?
きらい
渦巻の中でめまいがするの
そしたらわたし
飛んでしまう
遥か 彼方 世界の端っこの場所に
蹲って自分を抱いて
かわいそうって なみだを流すの
自分が好きなんでしょう?
壊れそうなくらいに
自分がかわいそうだって
認めてみる事が
怖いんでしょう?
砂糖菓子のような
しつこく粘っこい
あなたの愛情は
べたべたで
気味

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愛みたいなもの

愛みたいなもの

合成香料の安っぽい風にのって
彼女はやってきた
3つだけ数えるから消えないで待っていて
寂しかったあの日 昨日の夢の中の曖昧さで
二度と触れられる事の無い 痛みを知った
想像だけで悲しみは表現できると思っていた
でも本当の悲しみは容赦なく 私を打ちのめす
あなたがいない
あなたは もういない
それがどんなに永遠に感じられるか あなたは知らない
あなたは 私の事さえ知らないのに
あなたがいない
愛み

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